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「飲むサラダ」マテ茶

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1301-5 世界三大飲料というと、どの飲み物を思い浮かべますか?日本人になじみのお茶、そして世界中で飲まれるコーヒーと共に挙げられるのが南米のマテ茶です。
  ブラジル、アルゼンチンやパラグアイを中心に生産されるマテの葉や茎を乾燥させて湯で浸出した飲み物、マテ茶。鉄分とカルシウムが多く含まれ、ビタミンで はAとBが豊富です。肉料理が頻繁に食べられ、野菜の栽培が難しい南米において、マテ茶は「飲むサラダ」と言われ、南米の人々の食生活の均衡を保つのに役 立っています。中性脂肪やコレステロールを抑える働きがあり、現代人の気になるメタボ対策にも取り入れたいお茶です。
 ティーバッ グやサプリメントの形で手に入りやすくなっているマテ茶ですが、面白いのが伝統的なマテ茶の飲み方。ひょうたん型の容器に専用のストローを差し込んで飲む のです。ストローから細かい茶葉は濾されずに口に入ることになり、茶葉を少量食べることでさらに栄養を吸収できるという発想が元になっているそうです。
 熱湯を注ぐと、ストローで飲むのが困難なため、沸騰した湯を80℃以下に冷ますのがポイント。夏の暑い時には水だしで飲んでもおいしいです。
  マテ茶の含有カフェイン量はコーヒーの四分の一、緑茶の二分の一程度。対して、ポリフェノールは豊富で抗酸化作用が期待でき、動脈硬化や高血圧などにも効くと言われています。通常、疲労回復や健康維持の目的のため、南米の人々はマテ茶器片手に一日中を過ごすそうです。
  マテ茶はストレートでも飲めますが、お砂糖やはちみつなどの風味を加えれば飽きがきません。アルゼンチンではマテ茶に混ぜるものによって意味が変わりま す。例えば、シナモン風味のマテ茶は「愛してる」を意味し、男性がシナモン入りマテ茶を女性に手渡すことで愛の告白ができます。また、はちみつを入れると プロポーズを意味するマテ茶になるんだとか。ロマンチックな恋人たちを盛り上げてくれる道
具としても効果ある飲み物なのです。(コラムニスト びねくにこ/絵:そねたあゆみ) 2013-01

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