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菜花の楽しみ

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2014-02-1 春に先駆けて八百屋に並ぶのがブロッコリーやカリフラワーである。冬の畑の中でもひときわ大きく葉を広げ、ぴっしり固まった無数の蕾を包み込んで寒さから護っている。収穫してすぐに茹でてマヨネーズを少し付けて食べるのがシンプルだが甘みがあり、柔らかくて美味しい。

ブロッコリーは、がん予防効果があるといわれるスルフォラファンを含み、ピロリ菌抑制効果等もあることから最近、健康貢献評価が高まっている野菜だが、日本におけるピーマン同様、アメリカでは、子供の頃に無理矢理食べさせられた記憶を思い出させる野菜だ。

このほか、心身のバランス調整に欠かせないビタミンB1・B2・C(レモンの約1.2倍)、葉酸などが豊富で、細胞の再生や血管強化、免疫力向上に役立つ。少し紫がかって見えるのは色素成分アントシアニンで、活性酸素を抑制し、細胞機能障害を防ぎ、若さを保つのに役立つ。紫色の濃い品種も作られている。また、インスリンの分泌を促進するクロムも含まれているので、糖尿病予防にも有効など、健康貢献度の高い野菜である。

最近は、色々な種類のブロコリーがあるがブロッコリーと中国野菜カイランを掛け合わせた「スティックセニョール」が作りやすく、永い間収穫出来、味もいいので、家庭菜園にオススメ。

一般に、蕾(つぼみ)には、開花に必要な栄養やエネルギーが詰まっているので生命力が満ち溢れているといえる。

痛みやすいのでほとんど市場には出ないが、菜花で一番美味しいのは、白菜だ。農家や家庭菜園愛好家の中には、白菜をわざと遅植えして、葉がまとまらないように育て、春先の菜花を収穫して食す人が少なくない。私の畑では約半分の白菜が葉が開いたままで育っているが、悲観してない。菜花を楽しむからだ。菜花を切るとその脇からまた、新しい菜花が出てくるので、意外と長い間収穫できる。商品化を目的にしなければ、野菜はいろいろな採り方、食べ方があるのが面白い。

(コラムニスト 古屋麻耶/絵:そねたあゆみ)2014-02

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