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雷にご用心

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1105-055月はさわやかで過ごしやすい季節です。が、上空にはたまに冬の寒気が居座って、メイストームという荒れたお天気になることもあります。そんなときに油断できないのが、雷です。
一番身近な雷は、寒冷前線の通過によるものです。これは5月に限らず一年中発現の可能性があります。
また、積乱雲が発達したときも、落雷のおそれがあります。積乱雲と言えば夏というイメージが強いですが、テレビ等でよく耳にする「冬型気圧配置に伴う筋状の雲」あの正体も、実は列を為した積乱雲で、よって冬の日本海側の地域では非常によく雷が発生します。
積乱雲というのは、上空寒冷下層暖湿、つまり上層と下層の温度差が大きければ大きいほど、その差を解消するために対流が活発になり、発達します。積乱雲の中で、-10℃くらいの層は負の電気を帯びており、それより上の-30℃くらいの層と-10℃くらいの層では正の電気があり、これが雷の原因になります。
さて、雷鳴とはどういう現象かご存知でしょうか?
電圧十億ボルトの雷が、本来絶縁体で電気を通さない空気をぶち破る音なのです。「ゴロゴロと雷鳴が聞こえてくるのは10kmから」と言われています。よく知られているように、雷は高いものをめがけて落ちます。
雷鳴が聞こえたら、たとえそれが遠くても、姿勢を低くし、いち早く建物の中に逃げ込んで、雷鳴が聞こえなくなるまで用心して避難していて下さい。また、直撃を受けた物や人から近くにいる人に放電する「側撃」ということもあります。集団で登下校する子どもには要注意です。
5月というレジャーシーズン、サーフィンやゴルフでも、雷には充分にご注意の上お楽しみ頂きたいと思います。
(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか) 2011-05

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