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冷凍食品中心にする企み、失敗

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部屋の大家さんが、日本から来たばかりで心細いだろうと自宅に招待してくれました。超美人のフランス人の奥さんとやさしげなご主人。これぞフランス家庭料理というのを出してくれ・・・

前菜はバルコニーで、メインはダイニング、デザートはソファー

といちいち移動!オシャレな気がするが、毎日はちょっと無理!

会話は英語とフランス語のチャンポン。両方わからない私は微笑みながら食べるのに尽力。

「フランス人はヴィトンを買わないのよ!ブランドものを持たないのがカッコイイの!」

と奥さんが激しい口調で言っていたのだけわかりました。

とりあえず日本人代表して謝っておこう・・・

 で、そんな大家さんが教えてくれたのが、「とっても安くて味がいい!」という「PICARD」冷凍食品専門店。

ご飯作りに早くも行き詰まっていたので早速行ってみると、冷蔵庫しかない店内。店内音楽など一切無し、近未来の世界に来たみたいです。

かなりの種類の多さ。海鮮・野菜のきったものの他、スプーン乗せ前菜、グラタン、煮物、炒め物、ピラフ、ピザ、フォンダンショコラなどあらゆるデザート・・・そして発見したのが、来ましたジャポネエリア。

ラーメン、焼き鳥と並んでいたのが・・・・BENTO!

内容を見てると、焼き鳥、餃子、酢飯・・・ん?酢飯?さらにその上にあったのが、SUSHI。

日本人への挑戦状と受け取ります!で、勢い余って買っちゃって、あけてみると。まー かちかちですよね。消しゴムみたいです。我々日本人はあったかいお寿司なんか食べないよ~?

 馬鹿にしながら説明書きを読んでみると、「1分30秒レンジで温めて、その後冷蔵庫で15分冷やす」

冷凍をあっためてまた冷やす!考えましたねー

1分半ではまだ凍っていたサーモンも、冷蔵庫から出したころには柔らくなって絶妙な冷たさ。やりおるのう、と口に入れると・・

うーん?米がギュウギュウ。魚の味がするようなしないような。でもサーモンが好きな人ならイケるかな・・・

確かに寿司ではあると認めてもいい!
一方、酢飯弁当は、もちろん冷蔵庫で冷やさず、あったかいまま頂くわけですが、酢飯があったかくなって酢のにおいがツーン。

何かの汁にたっぷり浸かっている鶏肉はノンジューシー。一緒に食べたら酢豚風とも言えるかもしれません。餃子はニラの代わりになんの香菜を入れたのか、異常な臭み。酢飯と混ざり合わない事この上なし、口の中がしっちゃかめっちゃか。舌が新たな化学反応に対応しきれていない様子。その後何時間も口の中に違和感があり、クレームブリュレを突っ込んでも、アイスクリームとぶっ込んでも、口が困っている・・・かわいそうに・・・

なぜか喉が渇いてたまらないよ!ヴォルヴィック1、5ℓはいりまーす。

美食の国フランス、不得意分野見破ったり!そしてこれからの食事を冷凍食品中心にする企み、失敗!

(フランス在住 コラムニスト ヨシノアイコ/写真共)

2011-11

 

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