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たかが百均、されど百均

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1408-03 OECDの発表によると、わが国の相対的貧困率はOECD加盟国中、第2位になったそうだ。相対的貧困率とは、国民を所得の順番に整列させたとして真ん中の順位の人の所得の半分以下しか所得がない人がどれだけいるかを表した数値である。かつて生活雑貨の卸売会社を経営し何社もの百均(100円均一ショップ)企業に商品を納入してきた筆者
は、「百均屋さんがあるから私たちは何とか生活していけている」というお客さんの声をよく耳にした。OECDの発表を見ればそういった声が正直な庶民の声だったことがわかる。
そこでかつての専門家の目で見た「百均で買う方が得なもの」と「百均で買うとかえって損するもの」をみなさんにご紹介するので、家計の一助に参考にしていただけたら嬉しい。まず、百均屋で買うことをお奨めしたいのが乾電池。「百均屋の乾電池は粗悪品が多い」という人もいるが、そのロス分を差し引いても百均屋で買うのがお得。ランタンやLED懐中電灯、ステレオヘッドフォンなどの小物家電製品もじゅうぶん役に立って100円とお得なものが多い。次に、スーパーで買えば130~140円はする食品。ブランドもののカップ麺やお菓子・スナック類、おいしいのに宣伝力に欠けあんまり売れなかったインスタント食品など、いろいろである。
逆によく探せばスーパーやドラッグストアーで100円を切って売ってる食品も多いので要注意である。認め印も百均で買うに限る。百均屋で買わない方がいいと筆者が思う物の代表格は洗濯用洗剤・食器用洗剤・風呂用洗剤等の化学洗剤類ならびにシャンプー・ヘアコンディショナー・ボディソープなどの化学石鹸類である。これらは100円という値段の価値にまでその品質と量目が達していない場合が多い。むしろドラッグ・ストアーで探した方がお得な商品に出会える可能性が高いと言える。ただし男性用のシェービング・フォームやシェービング・ジェルに関しては質量ともに侮れない商品が百均にあるので念のため。
いずれにしても「たかが百均、されど百均」で、もしも百均屋がみんな消えて無くなってしまったら・・・なんて考えると、それはそれで怖ろしい。「給料日前に子どもの学校であれが要る」みたいなときに困る。百均屋は今や私たち庶民の暮らしと切っても切り離せない存在になったことだけは間違いない。(エッセイスト 鈴木かつよし/絵:そねたあゆみ)2014-08

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