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鯖の味噌煮は大人気

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12-09-03 定食屋さんで人気のメニューに鯖の味噌煮がありますね。スーパーのお惣菜でも見かけるメニューです。みなさんはお好きでしょうか。私が働いていた和食店でも、ナンバーワン人気は鯖の味噌煮定食でした。サラリーマンのおじさまはもとより、近くで働く美容部員のお姉さんや、もりもり食べる運動部の大学生男子にも好評で、直径50センチくらいの大鍋で煮た鯖がどんどんなくなってしまうのです。刺身定食ではあっさりしすぎ、でも天丼ではカロリーが・・・と迷ったときにぴったりなのが鯖の味噌煮だったのかもしれません。
店での仕込みは大仕事です。まず脂の乗った鯖を20匹から30匹用意。ほとんどの場合ノルウェー産の船内冷凍された鯖でしたが、これがほどよい脂具合でおいしいのです。半解凍の状態で頭としっぽの先を落としたら、幅6センチ程度の大きさで輪切りにしていきます。そして内臓を外してきれいにしますが、内蔵が凍っているうちであれば指で押し出すだけでするりと外れます。
この鯖を大量の味噌と砂糖、みりんで長時間煮ていくわけです。ポイントは初めにきちんと昆布で出しをとること。この昆布は最後まで一緒に煮ておいて、後で取り出して刻むと味噌味の佃煮のようでおいしい。また生姜の薄切りを入れることも生臭みをとるためには大切です。
けれども、家庭で同じ味を出したいと思って作り方そのままにやってみましたが、どうもうまくいきません。あれは大量に仕込むからこその味だったのですね。家庭で作る場合には輪切りではなく三枚おろしにしたものを短時間で煮付けた方が、おいしくできるようです。
家庭用の基本レシピは以下の通り。
<材料>
鯖 1匹
出し昆布 15センチ1枚
生姜 1かけ
味噌 100グラム
砂糖 40グラム
みりん 50cc
水 200cc
<作り方>
①鯖は頭を落とし、三枚おろしにし、血合い部分をきれいに洗い流す。食べやすい大きさに切っておく。②鍋に水と薄切りにした生姜、昆布を入れて火にかける。③味噌を溶き、砂糖、みりんも加える。④ぐつぐつと沸騰したら、鯖を入れる。このとき、昆布をなべ底に敷いた状態になるようにして入れると身が焦げ付かず良い。⑤火を弱め、落し蓋をして10分ほど煮て火を止める。煮汁に浸したまま一晩寝かせるとしっとりする。
(調理師 いなふくそのか/絵:吉田たつちか)
2012-09

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