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ペン習字のススメ

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(絵:そねたあゆみ)

 達筆の人からの手紙を受け取ると、その内容に関係なくうらやましく思う。生まれつき(父もそうであったから遺伝だとあきらめていた)悪筆な小生は、ワープロが世の中に登場した時、「これで悪筆の悩みから解放される!」と、大喜びしたもんだ。以来、ワープロからパソコンに移り、最近はAIの進化のおかげで文字変換、文章変換、単語登録などの機能が向上し、かっての速記者並みの文章作成が可能になってきた。
 ところが、年を経るに伴い、別の悩みが増えてきた。漢字がなかなか出てこなかったり、忘れていることが多くなった。これは、機械に頼りすぎたためにおこる現象であるとともに、加齢によるボケの進行に違いない。
 そこで、原点に戻って、なるべく手書きの機会を増やすことにした。まず、チャレンジしたのが「無料でできるペン習字」(*)というサイトだ。ネットを通じてペン習字が無料で始められる便利なサイトだ。さっそく、数十年ぶりに万年筆を購入。「プラチナ萬年筆 プレジール万年筆 細字」727円という手ごろなお値段の割には握り心地も、書き味も良い逸品だ。インクはカートリッジ式で手軽。
 サイトを開き、希望するフォント(書体)と、印字する色(下書き用なので薄い方がいい)を選んだら、所定の枠内に、必要な文章をコピー&ペーストしてプリントアウトするだけ。プリントアウトされた下書きを万年筆でなぞる。希望なら機械添削もしてくれる。そして、なによりいいのが、365日24時間、いつでも利用できて、しかもタダだ。
 俳句に凝っている今、俳句とそれにそえた散文でペン習字をしている。心静かに、写経をするのにもうってつけだ。
 手書きしてみると、文字変換のミスや言葉使いの推敲にもなる。また、ネット書店(TEBRA書店)での発送あて名書きを、これまでの、パソコンから手書きに変えている。印字の工程がなくなったので、手書きによる作業量の増加もほとんどない。ペン習字は脳の活性化、ボケ防止にもなるので超おすすめだ。老人もとより、小中学生など子供も必須である。書き順を確認できる使い方もできる。
*://v157-7-208-254.myvps.jp/penmanship/
 (ジャーナリスト 井上勝彦)2017-06

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