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竜巻発生のメカニズム

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15竜巻発生のメカニズム竜巻は、日本でも年平均約17個は発生しています。多い年は40個近かったり、少ない年は数個しか発生しないこともあります。

発生数は、沖縄県がトップです。が、1年当たり、1万平方km当たりの発生数を調べると、1位はやはり沖縄ですが、2位は東京都で、関東地方でも竜巻がよく発生することが伺えます。

竜巻は、すぐに消滅してしまう現象で日本の場合は平均して、長さ3.2km、幅119m程度です。お隣の家は全壊なのに、この家は無傷といったこともざらにあります。あっという間もなく被害だけを残して去っていくんですね。しかし竜巻の本場アメリカでは、平均して長さ100km、幅10kmほどということで、一目瞭然の桁外れです。

竜巻は、台風や強い低気圧に伴って発生します。こういった条件下で、上層と下層で、風向風力の差が非常に大きくなったときスーパーセル型ストームというのが発生しやすいくなります。これは、一つの上昇流と一つの下降流を持つ、直径20~30kmの、一つの大きな積乱雲です。これは激しい雷雨や雹、航空機に影響を与えるダウンバーストを発生させることもあります。

この大きな雲に伴って竜巻も発生します。しかし、スーパーセル型ストームができたからといって、必ずしも竜巻が発生するとは言えません。

一般的に、竜巻の発生する条件は、以下の通りです。

・大気の状態が不安定(上層が非常に冷たくて下層が非常に暖かい)こと

・大気の下層に次々と暖湿な空気が流れ込み続けていること

・上層と下層で風向風力の差が大きく特に上層の風が強いこと

この条件が揃ったときに竜巻は発生することがあると言われています。

(気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

2006.12

 

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