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上古天真論に見る養生法

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2012-2 黄帝内経の上古天真論には養生の方法が記されています。

黄帝が「大昔の人は、皆100歳になるまで生き、しかも行動は衰えたりしていなかったが現在の人は50歳になるやならずで動作が衰えてしまう。これは時代環境が異なっているためなのか、それとも人が養生の道に外れているためなのか?」と問うています。

この問いに対し、岐伯(医師)「大昔の人の殆どは、養生の道理をわきまえ陰陽にのっとり、飲食には節度があり、労働と休息のバランスがとれて欲にまかせ貪るようなことはしなかった。それゆえ、肉体と精神は健やかで盛んであり享受すべき年齢まで生きて100歳を過ぎて世を去った。現在の人は、食べたいものを欲のままに食べ酒を水のように飲み、色欲のおもむくままにし、精力を使い果たしている。また働き過ぎて休息をしていないので、50歳になるやならずで衰老してしまうのです。」と答えています。

これに記された養生は、まさしく現代人にあてはまるものであり、養生の根幹になるものです。以下にポイントをあげてみましょう。

・心がけは安らかで静かであり、欲望が少なく心境が安定していて恐れることがないこと

・過労するほど欲を出して仕事をしないこと

・食べたものを美味しく思い、着るものを心地よく思い、小さな事に喜びを見いだして日常の生活を楽しむこと

・地位や名誉にとらわれず、お金の有る無しをうらやんだりせず自分の生き方に自信をもち、「私は私!と輝けること」

・悩み怒り恨むなどの感情で心をすり減らさず、すべて楽観的であることを務めとし足るに安んずること

・人に対して良いことを施し、精神を安定させること

いかがでしたか?良いとわかっていてもなかなか出来ないのが世の常ですね・・・・。

(薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)

2010.12

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