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入れ歯が変わる 

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(絵:そねたあゆみ)

 昨年末から始まった前歯の治療が先日やっと完了した。齢を重ね年々少なくなっている小生の歯。部分入れ歯だった奥歯のブリッジの取り外しが面倒なので、数年前から、外したままで過ごしている。その結果、主に使うのは前歯であるが、これも瀕死の状態である。そんな中、上前歯左の2本の歯がいよいよ使えなくなり、抜歯することになり、部分入れ歯にすることになった。前歯を抜いた後、あまりにも見苦しいので、仮歯を作ってもらったものの、これがすぐに取れてしまう役立たずの代物。そんなわけで、人前でなるべく口を開かないようにして過ごした。
 先日、ようやく入れ歯が出来た。先生に、今回の入れ歯はバネが無くてもいいんですか、と聞くと、「それだから苦心したんですよ」と自慢げに答える。そういえば、以前から待合室に貼ってあったポスターが最近無くなっている。このポスターには、確かスプリングバネに代わる痛くないプラスチックバネといったコピーがあったような気がする。しかも保険は効かないと明記してあった。バネスプリングに入れ歯にめんどくささを感じていた私は、次回作る時は、奮発してこれにしようと密かに思っていた。
ところが、今回の部分入れ歯は、土台を作ってバネの代わりに支柱の役割を受け持つ隣接する歯に穴を空け、ここに入れ歯の一部を差し込んで固定する新方式のようだ。従来の部分入れ歯のように、抜き差ししなくてもいい便利さ。無精者の私にはうってつけだ。しかも、この入れ歯、保険がきくのだ。
 インプラントは骨まで届くようにねじ込む恐怖があるだけでなく、自費治療で高額の恐怖が大きいので、敬遠していたが、長生きはしてみるもので、最新の部分インターネット入れ歯はとっても具合もいい。治療終了後、先生は、「あまり固いものは食べないように」と釘をさすのも忘れなかった。歳を取ると、全てのパーツが同時に衰えるのは必然なので、歯ばかり上部になって、固いのもを食べると、胃や腸に負担がかかり、結果として他の病気を引き起こすのではあるまいかと合点して、豆腐、納豆、チーズなど柔らかな食事を心がけている。
 げっ歯類(ネズミ。リス、ビーバーなど)の歯の仕組みは自己鋭利化するという。すなわち、歯の外側の表面が硬く厚いエナメル質、内側が軟らかい象牙質からできているため、固いものをかじることで、歯の内側が早くすり減ることで、前歯の鋭利さが常に保たれるのだという。その原理を応用して、刃が劣化しないトラクターの刃などを開発研究しているという。
 また、ネズミの門歯の形成過程を研究、ネズミの門歯が二つの細胞によって永久的に伸び続けていることが判明、この細胞を培養し他のネズミの歯に埋め込むことで、実際に歯を再生することに成功している。近い将来、失った歯の跡に移植して新しい歯を再生させることで、入れ歯を必要としない新しい歯の治療が日の目を見るかもしれない。も少し長生せねば・・・・・・。

(ジャーナリスト 井上勝彦)2018-05

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