おもしろコラム通信 4月号 2007.04.12 No.036

 

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宇喜多直家の成長戦略

戦国時代、今日の岡山県一帯に盤踞した戦国武将に宇喜多直家という人物が居ます。備前から、備中、美作の一部まで、ほぼ、今日の岡山県に相当する版図を一代で切り取ったほどの武将です。といっても、意外に知られていない人物で、むしろ、豊臣家の五大老の一人にまでなった息子の宇喜多秀家の方が知られているのかも知れません。

直家は、享禄2年(1529年)の生まれ。上杉謙信より1歳、織田信長より5歳の年長です。宇喜多家は、元々、名門であったものの、直家6歳の時、祖父が暗殺されたことから一気に没落し直家は流浪の少年時代を送らねばならなかった。その後、成長した直家は、備前国に勢力を持っていた浦上宗景に仕え、宇喜多家復興の為に、政略謀略をもって頭角を現し、次第に備前に勢力を伸ばしていきます。彼は、まず、祖父を暗殺し、宇喜多家没落の発端となった島村盛実を暗殺したのを手始めに、舅である中山信正や龍口城主?所元常を殺害。その後も、三村家親、金光宗高などを暗殺し、その所領を自己のものとするなど勢力拡大に勤め、浦上家中でも、並び立つ者無き実力者となった。次に、安芸(広島県)を中心に中国地方一円を支配する大大名、毛利輝元の勢力と浦上家が対立するようになると、今度は一転、毛利と結び、その力を背景に主家・浦上家を滅ぼし、これによって備前一国と備中、美作、播磨の一部を領有する戦国大名に成長。さらに、今度は毛利輝元と中央で勃興した織田信長の対立が尖鋭化し、次第に毛利家の旗色が悪くなってくると、これまた一転、織田家の部将、羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)の勧誘に応じ、毛利家を裏切り、積極的に毛利方へ攻撃を仕掛けます。

この男の成長戦略というものは、割とはっきりしたものであった。一言で言うならば、「より強い奴と組んで強い奴を制する」というものだった。この男の凄いところは、その「明確な戦略」を、「明快に実行」に移してきたところにある。その為には、決して、手段を選ばなかった。身内・親戚・恩人・主君・・・、何ら躊躇うことなく毒殺、謀殺ばかりで今日を成し、戦いらしい戦いは殆どしなかったとさえ言われています。直家と生涯、行動を共にした実弟でさえも、直家の前に出るときは、暗殺を用心して、鎖帷子(くさりかたびら)を着用していたとさえ言われています。

本当に最終目標にまで到達することが可能であったようにも思えてきますが、現実には、直家の天下は来なかった。直家自身が、毛利と織田の抗争が激しさを増しつつあった天正10年(1582年)、死去していたからだ。直家存命ならまだしも、後に残されたのは、9歳の一人息子・秀家であり、それに何より、もう、この頃になると、宇喜多家は織田家の中国戦略やその後継者・羽柴秀吉の天下統一路線の中に組み込まれてしまっており、それ以上の成長は無理だったでしょう。むしろ、ここまでで終わったと言うところが、所詮、直家の戦略の限界だったのかも知れません。

(文:小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

あなたもできる!?天気予報

 「観天望気(かんてんぼうき)」ということばを聞いたことはありますか? お天気に関することわざのことです。昔から、地域ごとに違うことわざさえあるほど、お天気に関することわざって案外多いものなんです。それが気象のメカニズムが解明されてきた昨今、理論的に正しいものが多いことがわかってきました。

例えば。「夕焼けに鎌を研げ」。夕陽はもちろん西に沈みます。低気圧というのは雲を伴って、おおむね西から東に進んでくるものなので、夕方の西の空のお天気が良ければ、低気圧がやってくる気配はない、つ まり「明日は晴れる! だから畑仕事に備えて鎌を研ごう」と、こういう具合。  ちなみに、低気圧・高気圧について、意外と勘違いされている方が多いようなので説明をしておきます。 新聞やお天気ニュースで目にする「天気図」は、地図帳で言う「等高度線」と考えてみて下さい。地図では、周りより標高の高いところを「山」、低いところ を「谷」と言います。(山よりも標高の高い谷がある場合もありますよね?)低気圧・高気圧もそれと 同じで、周りより気圧の高いところが高気圧、低いところを低気圧なわけで、「○○hPa以上が高気圧」という決まりがあるわけではありません。

「太陽(または月)が暈(かさ)をかぶると雨」というのを聞いたことはありませんか? 「暈」とは、太陽の周りが虹のようにぼんやりと見えるのもで、氷の結晶(氷晶)でできた雲が広がっているときに、氷晶との反射によって起きる現象です。これは、低気圧を後ろに従えている雲なので、その半日ぐらいあとに雨の降る確率は60〜80%と言われています。結構良いオッズでしょ? 「温故知新」と言います。古いお天気のことわざも、 馬鹿にはできません。

(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

 

情報公開と情報隠蔽の損得

原子力発電所の事故隠し、ガス湯沸かし器の欠陥放置、期限切れ材料の使用などのずさんな安全性管理が発覚した大手食品会社、大手自動車工業のリコール隠しなど、企業を守ろうと画策した情報隠蔽工作は、かえって、企業の存続をも脅かす危険な時代になった。高度化した生産設備や機能について、人間のカバーリングできる限界を超えてきた時代でもある。誤謬を早めに情報公開することで、同様な事態が起こることを防止できる可能性が大きいのだ。

自動車業界では、以前から、車の不具合が発見されたら、国土交通省に届出て、速やかに改善や処置をおこなうリコール制度があるが、国交省では、これをさらに進めた「自動車不具合情報ホットライン」を始めた。これは、インターネット上に専門サイト(注1)を開設し、一般ユーザーからの生の情報を汲み取り、メーカーに対して速やかな対処を求めるものだ。同サイトでは、ユーザーが車ごとの不具合情報を検索することも可能だ。自分の車の不具合情報を調べておくことをお勧めする。

自動車事故のなかには、ユーザーの不適切な使用によるものが少なくないことから、同サイトでは、自動車を安全に使うための情報も載せている。タイトルだけ転載しておくので、知らない項目があったら、一読されたい。

・タイヤ交換に注意!4WDで車両火災が発生・エンストが起きたら!・カーナビでわき見事故をおこさないために・ヘッドランプで迷惑する人がいます・破裂事故を防止するために、バッテリーの液量に注意!・エアバッグの効果はシートベルトを着用してこそ・水中に転落したときの脱出方法・自動車には日常点検や定期点検が義務付けられています・自動車のドアに指を挟み込まないように注意しましょう!

*(注1)http://www.mlit.go.jp/jidosha/carinf/rcl/index.html

(文:自動車ジャーナリスト 井上勝彦/絵:吉田たつちか)

 

一日の食事バランス

皆さんは一日の食事をどんなバランスで摂られていますか?

朝お陽さまが出てくるのと同じように、朝には陽気が目覚め、お昼に最も盛んとなり、夕方お日さまが沈むと陽気は急速に衰え、今度は陰の気が盛んになってきます。人もこのように自然のリズムに従って生活すると、長生きすると言われています。

朝食は、穀類、芋類、体を温めるスープ、血を作る黒豆、人参ほうれんそうなどのお野菜をたっぷりめに、よくかんで美味しくいただきましょう。体が温められ、一日の活動パワーがみなぎってきます。

お昼は、気血を巡らす、お蕎麦、血肉を作るタンパク質も摂るとよいですね。

昼間によく活動する方は、体の熱をさます食べ物・・・きゅうり、とまと、せろり、とうがん、春雨、お豆腐なども付け合わせに食べられるとよいでしょう。

そして、夕食は、飽食せず、もっとも量を減らし、遅い時間に食べないことが大切です。

食べてすぐに寝ると、毒素を溜めやすくなります。

夕食は、油っぽい料理や、こってりした肉料理などを避けて、体の陰分を補う、きくらげ、松の実、黒ごま、白ごま、脂の少ない豚肉、カキ、帆立、ゆりね、枸杞子などの食材を適宜取り入れてみましょう。

夕食を一口減らせば99まで生きられるという言い伝えがあります。くれぐれも夕食の摂りすぎにはご注意くださいね。

(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー   高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

 

粒マスタード焼き

こくがあってとってもおいしいです。 その上お皿一枚で出来上がり。

完成写真 材  料 (2人分)
豚肉 (ロース) 200g
エリンギ 3〜4本
粒マスタード
マヨネーズ
卵黄
大さじ 1+1/2
大さじ 3
1個分

こしょう
各少々

作り方

@ 豚肉に塩・こしょうを して、もみ込んでおく。

脂の少ない肉のときは塩・こしょうしてから
オリーブオイルを大さじ1加えて下さい。

エリンギの長いものは横2つに切り、5mm厚に
スライスする。
A 分量の粒マスタード・マヨネーズ・卵黄を
小さ目の容器に入れ、よく混ぜてソースを作る。
B 少し深めの大皿に豚肉一枚とエリンギ2〜3枚を
少しずらせるように交互に重ねていく。

始めと終わりは肉になるようにしてね。
C 豚肉とエリンギを重ねたものが皿の中央に
来るように整え、その上に粒マスタードソースを
かけ、ナイフ等でまんべんなく塗りつける。
フタをしてレンジ500wで約4分加熱する。

(豚肉なので火が通っているか確かめてネ。
 肉が生っぽかったら追加加熱してください)


そのままテーブルへ出し、切り分けて食べてください。

 

 

(電子レンジ料理研究家 MaRoママ 絵・写真共)

 

 

 

 

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<編集後記>

・先月月の投稿総数=6本

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