おもしろコラム通信 9月号 2007.09.12 No.041

 

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9月は竜巻の季節!?  

日本では、地震や台風などの被害の方が派手に報じられているような印象がありますが、実は日本は竜巻もよく発生している国なのです!季節も問わず場 所も問わず、年平均で17個の竜巻が発生しているそうです。特に夏場は、台風の通過にともなうときなどに、沿岸部、内陸部ともに発生することが多いことが統計上知られています。

竜巻には予兆がありません!ものすごいスピード で、しかも数百メートルの幅で猛烈な風が吹いてくるので、数分のうちに甚大な被害を引き起こす恐ろしいものです。気象庁では順次竜巻の観測技術や予測技術を研究・開発し、いずれは「突風等に関する短時間予測情報」として情報を提供できることを目標としてい ます。  

とは言え、竜巻から身を守るために、どうすれば良いのでしょう?  

まず屋内にいる場合は、雨戸やシャッターを閉め て、窓を開けない、窓から遠ざかる、カーテンを閉める。この辺りは普通の台風の対策と同じですよね。さらに、できれば家の地下に移動してください。地下がない場所では、最下階で、家の中心に近い場所、かつ、頑丈な机の下に潜り、両手で頭と首を守りましょ う。この辺りは地震の備えみたいですね! さらに屋外にいる場合は、車庫や物置プレハブといった比較的簡易な建物は、決して避難所にしないでください! 橋や陸橋も同じです。できるだけ頑丈な建物の中に駆け込んでください。そういったものが近くにない場合は、水路やくぼみに身を伏せ、やはり頭と首を守ってください。このとき水路を流れる水の勢いが強かったら、そこは避けた方がいいですね。また、強風に飛ばされて何が平飛来してくるかわからな いので、それにも注意してください!

(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

生理期の養生(子宝シリーズ)

生理は、この度妊娠しなかったために、赤ちゃんを育てるために準備されていた子宮内膜を一掃して、次の妊娠に備えるための大切な時期です。

古くなった子宮内膜が、キレイにはがれ落ちないと、子宮内にお血が生じて、子宮内膜症、筋腫をはじめ、炎症を起こしやすくなります。

すると、次の子宮内膜作りにも影響し、不妊体質に変わってゆくことがあるので、注意が必要です。

したがって、この時期のポイントは、いかに古血を残さず、子宮内膜をスッキリと大掃除できるかどうか!に焦点があてられます。

子宮内の不要な内膜を残さないためには、子宮の血流を良くすることがとても大切です。

お腹が冷えて、血流が悪いと、塊も生じやすく、うまく排泄されずに残ってしまうことがあるためです。

生理中は、以下のことに気をつけてください。

1,お臍の下、両足の付け根のリンパの部分、仙骨の上の腰の部分両足首は、決して冷やさないこと。

この部分は、女性の血の道に関係する、任脈、衝脈、三陰交などの大切な経絡やツボですので、特にこの部分をカイロや温灸で温めていただくことで、子宮の血流がよくなり、キレイに生理が排泄されます。

足の裏の土踏まずの部分もよくもみほぐしてください。

2,生理がひどい2日目〜3日目のシャンプーは避けた方がよい

頭のてっぺんには百会という陽気を巡らすツボがありますが、ここが冷えると子宮も冷えやすくなります。

髪を洗いっぱなしで、乾かさないこともよくありません。

3,生理のときは、体を温める食べ物、解毒排泄を促進する食べ物をいただきましょう。

体を温め、血流をよくするもの・・・ナッツ類、ニラ、かぼちゃ、人参、ほうれん草、豚肉、ごま、大蒜、レバー、鮪、鮭、鯵、鱒など

解毒排泄を促すもの・・・タンポポ茶(ショーキ)、玄米、ワカメ、 こんぶ、キノコ、春雨など

(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー   高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

 

ブラックジャックに見る人間万事塞翁が馬

手塚治虫の「ブラックジャック」と言う漫画をご存知でしょうか?

言うまでもなく、巨匠、「手恷。虫」の代表作の一つです。

このマンガ・・・、今でも売れ続けている、知る人ぞ知る超ロングヒットなんです。

ただ、この漫画が出る前に「神様」手塚治虫が置かれていた状況と言うのは、決して、順調なものではなかった。

かつてのように、出す作品、ことごとく子供達の心をわしづかみ・・・というわけにはいかなくなっておりもう誰の目にも、手塚の時代は終わったと映っていたそうで、ついに、手塚プロ倒産で自宅売却。

起死回生で最後の望みを託した「ミクロイドS」という作品も半年で打ち切り。

まさしく、どん底の状態だった。

そこへ、少年チャンピオンが「ブラックジャック」を連載することになって、編集長が担当者を募ったところ、誰しも、落ち目の作家など担当などしたくはないもののようで、やむなく、ある担当者にその話が廻ってきたそうです。

その人も、(こんな落ち目の作者、嫌だ!)と思い、「手恊謳カじゃ、もう、だめですよ。」と言って逃げようとしたところ、編集長から「だめなのは俺にもわかっている・・・。なあ、手塚先生の死に水をとってやろうよ・・・。連載と言っても、5回だけだから・・・。」と言われ、渋々、押し付けられたそうです。

当時、コンセプトとして、「医者もの」「劇画タッチ」と言うことはあったが、それでも、誰も期待などすることもなく出版されてからの読者アンケートでも、16作品中12位で誰もが内心、「やはり・・・」の世界。

そうこうするうちに、手塚治虫は締め切り前日になって、「第四話が書けない」と言ってきたそうで、「連載作品なのに!」ってことになり、大慌てで、その担当者が家に駆けつけ、「書いてもらわないと困る!」と言ったところ、手怩ヘ「今日だけは、今日だけは、勘弁してくれ!」と言って、そのまま、家を出て行こうとした。

担当者は、「冗談じゃない!書いてくれなければ困る!」と言って、ドアの前に立ちふさがって、手恷。虫を肉弾で突き飛ばし、肩をもんで、むりやり、椅子に座らせた。

手塚と言う人は、日ごろ、連載に穴を開けるようなことはなかったし、人を悪し様に言うような人ではなかったが、このときばかりは、「君は鬼だ!」と言って、突っかかってきたそうです。

この辺の両者の心理は、よくわかるような気がします。

手塚にしてみれば、みじめでみじめで・・・、とても、やってられないような心境だったでしょうし、担当者にしてみれば「だから、落ち目は嫌なんだ!」だったでしょう。

で、結局、間に合わないから、仕方なく、第四作のところに、そのまま、第一作目の作品を掲載したところ、その発売の翌日、出版社である秋田書店の電話と言う電話が鳴りっぱなしになり、出版部だけでは電話の応対が間に合わなくなって、ついには、社員総出で電話を取り捲らなければならないほどだったそうです。

内容はすべて、少年チャンピョンに「ブラックジャック第四話」が載らなかった事への苦情。

そこで、初めて、担当者は自分の担当している作品が、「どれほど支持されているのかがわかった。」と言っていました。

「人間、泣いてばかりも生きられない。笑ってばかりも生きられない。」

これは、重度の鬱病で生命の危険さえあった俳優、竹脇無我に対して、森繁久弥が言った言葉だそうです。

漫画界に、はかり知れぬ足跡を残した神様、手恷。虫・・・。

何とも人間くさい神様です・・・。人間万事塞翁が馬。

(文:小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

繊細な日本人の感性を大事に

住めば都か懐郷の念か・・・・  様々な分野で西洋化されている現在の日本では、多くの人が海外に憧れ、旅行や留学、または移住など壮図を抱いている。 他の言語を習得することや、外国文化や習慣を経験できることは魅力的で、自身の視野をグンと広げられることができる。 私自身も何度か日本と海外とを行き来し、その地の文化や生活スタイルを経験することができた。そして何 より日本とは全く違う生活が楽しく、エキサイティン グな毎日を送っていたことが懐かしい。

例えば日本では煩わしくて嫌いだったウォーキングや、忙しくてできなかった公園のベンチで読書なんかも、自ら好んで行うようになった。しかし、今こうして異国の地に定住してからは母国を少し違った眼で見るようになった。

先ず、日本のずば抜けたサービス精神は、海外生活が長い人は必ず思い出すであろう。 海外と言っても世界各地のお国柄により差はあるであろうが、日本のサービス基準の高さは有名な話である。美容室では、できるだけお客様に心地良い気分でいてもらえるようコーヒーや紅茶を出す店も少なくない。ガソリンスタンドでは窓拭き、タイヤの空気圧チ ェック、ごみ捨てさらに車内用の濡れ雑巾まで貸してくれ、スタンドに滞在するほんの短い時間でさえも、私達に満足感を与えてくれる。

日本に住んでいると、こんなあたりまえのことは忘れてしまいがちだが、海外でここまで気の利く接客は聞いたことがない。 なにかしらサービス業を行う上で、経営者は先ず顧客のことを一番に考える。どうすれば満足の行き渡る接客が行えるか、どうすればお客様に喜んでもらえるか、これは当然の考えのように思えるが、海外でこんな考えを皆が皆持っているわけではない。不良品の返品ひとつにしても、「何日ごろ到着予定ですので、確認の為、一度お電話ください。」とこうだ。日本であれば、客に何か行動を起こさせることは 先ずないであろう。お客様は神様のごとく、サービス 提供者が自発的に完璧なサービスを目指そうと試みるのは日本では常識だが、海外では残念ながらそうではない。

海外のお粗末なサービス実態を挙げれば限がないが、 テレビや衛星放送、ホームシアターなどの接続は、まず信用できない。日本では、電気屋から委託されているエンジニアや配達係りの人が各家庭に派遣され、床や壁が傷つかないように大きなクロスを敷き、あっという間に接続が完了する。散らかった段ボール箱やビニール袋ももちろん綺麗に掃除して帰ってくれる。そして時々店頭で見かける表示が、「配達員の靴下はいつも綺麗な真っ白を履いています。」こんなことが海外ではありえるだろうか。 つい最近、我が家にオーディオセットの配達と接続に、エンジニアの人が来てくれたのだが、「このスピーカーから音が出るはずだが、何らかの理由で音が出ない。自分では分かりかねるので、もう一度店頭に行 って担当者に聞いてください。」私は怒りを通り越して呆れかえってしまった。エンジニアの彼に分からないものが、どうして店頭の販売員に分かることができるのだろうか。彼は十分に調べることもなく簡単に諦めて帰ってしまった。結局、旦那が説明書を見ながら 直すことができ一件落着となったが、どうしたものだろうか。 私達には考えられない話だが、この国では特に珍しい話ではない。この国のおおらかさ、フレンドリーな人々やのんびりとした生活観、私は大好きだが日本のことはもっと魅力的に思えるようになった。ひとつひとつの丁寧さ、 日本人の謙虚な姿勢、日本の良さを思い出す度に、日本人としての誇りを感じる。 秋の夜空、虫の音を聞いて心地良い気持ちに浸る。この感性があるのは日本人だけだそうだ。この繊細な感性を大事にしてもらいたい。 西洋文化に憧れ、髪を染めたり、西洋人のスタイルの 良さをうらやむ気持ちは分かるが、少し控えめすぎる私達は、日本人としての誇りと自信を持って欲しいと心底から思うようになった。 私が日本、日本人の素晴らしさに気付くことができた のも、故郷を離れたからであり、今私が住んでいるこの国に感謝しながらも、日本人としてのプライドを持 ち"日本"をもっと探求してみようと思う。

(文:ニュージーランド在住、Reeoko/絵:吉田たつちか)

 

 

 

 

 

 

 

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<編集後記>

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