おもしろコラム通信 6月号 2008.6.03 No.050 |
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領土の侮れない価値 「オリエント(東洋)国家は領土を欲し、オチデント(西洋)国家は利権を求める傾向がある」とは、以前からよく私が申し上げていることですが、その論で言うならば、この、「利権を追求する」という考え方は国益という点では非常に合理的だと思います。 なぜなら、単純に領土を獲得するという行為は、必ずしも、利益をもたらすと決まっているわけでもないからです。 (結果的には負担の方が大きかったにも関わらず、無邪気なまでに領土獲得に狂奔した帝国日本こそがその好例だったでしょうか。) これらの点を踏まえた上で言うならば、東洋の一員である日本の歴史は、まさしく領土追求の歴史であると言えるのでしょうが、しかし、その日本の歴史にも、少ないながら西洋型の考え方をする人がみうけられます。そのひとりが豊臣秀吉です。 秀吉は、政権獲得の過程において、行きすぎるまでの利権による政権確立を推し進めますが、その結果、天下が確定した後も実は豊臣家の領土は2位の大名とそれほど差が無い・・・・ということになってしまいます。 しかし、その代わりに、あちこちに利権を有することで、財政的にはかなり潤沢な政権運営が可能でとなり、これにより秀吉は覇者としての圧倒的な地位を維持することが出来たわけですが、一方で、やはり、秀吉が死んだ後は、黙っていても収入が得られる「固定資産」の少なさというものが、豊臣家にとっては少々、不利に働いたようにも思えます。 そしてまた、一方で、領土を獲得するという行為についても必ずしも、利点がないわけではありません。 人間活動というものは、かなりの部分を地面や海面などの足下に依存しているものだからです。 即ち、領土という固定資産を保有しているということは多かれ少なかれ、何らかの生産を行うことを可能にする基盤を保有していると言え、この点では、イコールではないにしても、領土保有はある程度の収益が期待できると。 この点は、何だかんだ言っても、今でも、アメリカやロシアや中国など、広大な領土を保有している国が世界に大きな発言力を有していることがその顕著な例でしょうか。 その意味では、秀吉と対照的に、利権よりも領土の拡張と保全にこそ熱心だった人物がいます。 徳川家康です。 家康が、豊臣家から政権を簒奪するに当たっては、やはり何より、秀吉死去の時点で、既に大領土を持っていたことが大きいでしょう。 そして、覇権確立後は、さらに、徳川家の領土を増やし、豊臣家を始め、大領土を持っていた大名を縮小、もしくは取りつぶし、一位と二位の差をさらに圧倒的な物にしていきます。 家康は、その死に臨み、息子、秀忠から、「父上亡き後は伊達政宗などは心配です」と言われたとき、「政宗くらいになれば目分量がわかるから何も心配はいらない」と言ったといいますが、これなどは、「徳川家が確立した圧倒的な領土の大きさ」を指しているのだと思います。 このことからも、領土というものの侮れない価値がわかるでしょうか・・・。 (小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか) |
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雨の降り方 6月に入ってもう10日ごろになると、雑節の一つ 「入梅」がやってきます。実際、本州ではこの前後に気象庁が梅雨入りを発表することが多いです。 さて、雨についての天気予報は、通勤・通学等、日々気になるところだと思います。例えば「降水確率」。この定義は、「その予報区域内のどの地点でも、予報時間内に1mm以上の雨または雪の降る確率」です。つまり、降水量にも降水時間にも、何ら関係はないものなのです。これは、過去に似たような天気図の状態であったときに、どれだけの割合で雨が降ったかによって算出されているものです。一般に、天気の予報を仕事にしている人は、降水確率が30%以上だったら雨具を持って外出すると言われています。 ところで、「1mmの雨」とはどれくらいのものでしょう? 実生活に置き換えるならばこれは、一升瓶 一本分、つまり、およそ1.8リットルだといわれています。なので地面がしっとりと濡れるに充分な量だと言えます。 また天気予報では「1時間に15〜30mmの雨」を「強い雨」といい、河川が氾濫するおそれがあり、大雨注意報を出す目安になります。「1時間に3 0〜50mmの雨」だと「激しい雨」でがけ崩れの危険性が高まり、大雨警報の目安になります。 「1時間に50〜80mmの雨」は「非常に激しい雨」、さらに「1時間に80mm以上」を「猛烈な雨」といい、記録的短時間大雨情報が出されます。 近年気象庁では、降水量の予想のほかに土壌に蓄積した雨量を換算し、土砂災害による被害を防ぐ情報を提供するようになりました。 梅雨時期だけでなく一年をとおして、地球のために、ひいては我々が生きていくために、雨は不可欠なものです。雨をうっとうしがらないよう、心がけましょう。 (気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか) |
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ヤカンの水と肝陽上亢の眩暈 この季節、眩暈、耳鳴り、イライラして怒りっぽい、のぼせ、火照り、頭がぼうっ〜として忘れっぽい・・・などの症状の方が多く来局しています。 春は肝の季節・・普通にしていても、気が上へ昇りやすい季節です。 ここへ、環境の変化、新しい仕事、新たな習い事・・・等色々なストレスが加わると、ストレスをうまくコントロールしてくれている肝がオーバーヒートを起こし、熱が上へ上へと昇ります。 そして出てくる症状が上記の症状です。 中医学では、肝陽上亢と言いますが、特に陰血を消耗している人ほどこの症状が出やすくなります。 陰血とは体の潤いの部分で、内熱を冷ます働きがあります。 ところが、寝不足、頑張りすぎ、パソコンワークなどで目を使いすぎる。そしてピリ辛いものの食べ過ぎ、揚げ物などの熱性食品の食べ過ぎなどがあると、どんどん陰血は消耗します。 ちょうど、ヤカンに火をかけた状態を思い浮かべてください。 ヤカンの水の量は体の陰血、火はストレスです。 ヤカンに充分水があれば、なかなか沸騰しませんが、やかんの水が少なければ、あっという間に沸騰してしまいます。 つまり、陰血の少ない人は、少々のストレスでも、眩暈などの不快症状を起こしやすくなります。 治療には、表面の症状をとるのに、肝の熱を冷ますものを用います。 今年は、紅羅布麻、南国刺五加などの中草食品、そして柴胡加竜骨牡蛎湯を使う証の方が多いようです。 こんな方は、貝類、セロリ、セリ、白菜、松の実、白ごまなどを食べるように勧めています。 また、根本解決として、陰血を補うものを使ってゆきます。 子羊袋、亀齢寿などや、四物湯、加味帰脾湯、六味地黄丸などを調合します。 女性は特に血腋が常に不足しやすいので、日常より、黒豆、木耳黒ごまなどの色の黒い食べ物や、色の濃い野菜を食べて補血することも大切です。 (薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか) |
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柿はイタリア語?? 日本で私たちの生活に浸透している世界各国からの物品には、カタカナ表記で示されるのが一般的だ。食べ物ではトマトやメロンなどもそうだが、発音も英語のままジャパニーズイングリッシュとして成り立っている。 それではその逆はどうだろうか。日本特産の物は世界でどのように呼ばれているのだろうか。実は日本発祥の物は日本語のまま一つの単語として使われているもとが多い。 例として、カラオケ(KARAOKE)や寿司 (SUSHI)津波(TSUNAMI)、また、かまぼこは、すり身 (SURIMI)として呼ばれている。 意外なものでは大根 (DAIKON)。これは英語でJapanese White Radishとも英訳できるが、私が住んでいる国ではDAIKONとしてスーパーで売っている。 また梨も(NASHI)そのままである。皆さんが良くご存知の梨のPEARは洋ナシのことであり、日本でよく見かける梨とは全く違うものとして捉えられている。 世界中の言葉とはおもしろいもので毎日の生活の中で言葉の発見がたくさんある。冒頭ですこし触れた柿の事だが、たまたまなのか、それとも柿のルーツがイタリアなのか日本なのか、イタリアでも柿のことはカキ (CACHI)と呼ばれているそうだ。 (ニュージーランド在住、Reeoko/絵:吉田たつちか) |
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電子レンジ簡単レシピ もやしの甘・辛・すっ
作り方
(電子レンジ料理研究家 MaRoママ//絵写真共) |
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<編集後記> ・先月の投稿総数=9本 ・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/ CATEGORY=おもしろコラム
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