おもしろコラム通信8月号 2008.8.04 No.052

 

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曲がったキュウリ

親友のY君へ、野菜を送りましたのでご賞味ください。

キュウリが出来始めました。朝採って、朝食に生のままで食べるとみずみずしく、甘く、とても美味しい。朝採りキュウリを1本入れておきましたが、1日経つと、この実感は味わえないかも知れません。是非、こちらに来て、体験してみてください。

青い葉っぱは、青汁の元であるケールです。毎日、新しい葉をもいで、ジューサーにかけて飲んでいますが、青虫と共存しないと、無農薬葉野菜は食べられないようです。葉を10分くらい水に浸けてください。取り残した青虫が浮かんでくるか、死んで沈みますので取り除いてからジューサーにかけてください。もし、万一食べても健康に害はありません。なにせ、生まれてからずっと、このケールだけを食べていたのですから。サザエのキモは平気で食べるのに、青虫を嫌悪するのはへんですね。ちなみに、長寿日本一の長野県民の秘訣は昆虫食だそうです。

ジャガイモは小さなものも捨てずに調理します。先日、小さいジャガイモの皮をむかず、小さい玉ねぎもそのまま切らずにシチューを作ってみました。味は絶品です。小さなジャガイモも同梱しましたので試してください。

キュウリは、天候のせいか、肥料の過不足のせいか、曲がっているものが多く見られます。農家の方は小さいうちに採って(大きくしても商品にならないので)、ピクルスを作ります。小生も真似て作ってみましたが、これが絶品です。よろしかったら次回、曲がった小さなキュウリを入れておきます。

キュウリといえば、大きくなりすぎたものも農家の方は無駄にしません。キュウリのきゅうちゃん風に調理して食べます(キュウリの煮汁漬け) 。これも絶品です。保存もききます。

ふぞろいの野菜だって、役に立つことを知りました。自分で作った野菜は不ぞろいでも無駄にするのが忍びないのです。日本人は、いつから、食品を外見だけで判断するようになったのでしょうか?そして、美味しい野菜を食べなくなったのでしょうか?

家内が亡くなる半年前、寝たきりになり、痩せて・顔の様相も変わった自分を鏡で見て、「もう、死にたい!」と吐露したことがありました。「そんなら、M子ちゃんは生きていてはいけないの?」と私が問いただすと、彼女はその後、二度と死にたいとは口に出しませんでした。M子ちゃんは同じ町内にいる、生まれながらに脳性麻痺のため体の自由がきかない少女です。

野菜と同じで、無駄な生はないのです。後期高齢者とて同じです。後期高齢者との呼び名が問題になっていますが、呼び名なんてどうでもいいのです。役にたたない後期高齢者なんて一人もいないということが大事なのです。

某テレビ局で毎朝、後期高齢者医療制度のことを糾弾しています。ジャーナリストならもっと足で深く取材すべきです。後期高齢者のたまり場化している医院も取材してください。たいした病気でなくても話相手がいるから来ているのです。医者は大量の薬を処方しています。近所にいる八十八歳の方にもらってきた薬を見せてもらいました。その量の多さに驚きました。劇薬睡眠薬のハルシオンまで入っていました。こんな大量に薬を飲んだら健康な人でも病気になりかねません。これはあきらかに過剰医療です。また、定期健診の件も同様です。後期高齢者が定期健診を受ければなにかしらの病気が発見されるのは必定です。いまさら新たな病気を発見してどうしょうというのでしょうか?高齢者自身にはほとんどメリットはありません。医者が儲かるだけです。後期高齢になったら病院でなくもっとたのしく集える場で1日を過ごしたいものです。

先日、伊豆市にある「生き生き工芸センター」に行きました。ここは市の施設ですが、NPOが運営しています。ながらく休眠状態だったのを、有志の尽力で再スタートしたばかりです。小生もボランテアで少しだけお手伝いしています。手先を使う色々な工芸コースが設けられています。現在、陶芸、竹細工、木工が復活。順次、軽石細工、わら細工なども復活させるとのことです。

昨日の陶芸コースでは、最長老93歳の女性が、丁寧な手さばきで楽しそうに仲間とおしゃべりをしながら、お皿を造っていました。陶芸暦15年だそうです。

各コースとも、地元の専門家が先生として、ボランテアで担当している本格的な工芸センターです。竹細工部門には人間国宝級の技能を持つ人もおり、単に、高齢者の生きがいづくりだけでなく、若い後継者への技能の継承の場にもしたいと意気込んでいます。

テレビには、将来に希望の持てる話題ももっと取り上げてもらいたいものです。そうでなければ、財務省の思う壺で、消費税値上げの口実キャンペーンと化してしまいかねません。最近の高級官僚は少々ミミッチィきらいはあるが、そんなにバカではないことをキモにめいじなければなりません。

自動車リサイクル法を創るにあたって、廃棄自動車の流れを把握するために、数枚の複写用紙を使ったマニフェストをスタートさせたことがあります。スクラップ業界の現状では紙マニフェスト方式の運用は無理だというと、担当官僚は否定も肯定もしませんでした。事実、複写用紙方式はまったく機能せず、印刷屋を儲けさせただけに終わったかに見えたが、自動車リサイクル法の施行に際しては、紙方式をスパッと廃止して電子マニフェストを採用、まずまずスムースに運用がなされています。紙方式を挟まなかったら、電子方式がこれほどスムースに受け入れられなかっただろうと思います。官僚は、かくも確信犯的なことを平然と行う知恵を持っています。

今回の後期高齢者医療制度の手順についても、厚労省と財務省の確信犯的なところが見え隠れするが、結果オーライを期待したい。

霞ヶ関の国家公務員の個人タクシー晩酌接待が問題になっているがなぜ、夜遅くまで働いているのかが問題になっていないのはいかがなものか・・・・。国家国民のために夜遅くまで知恵を絞っているのならタクシーなどとミミッチイことでなく、バー付きのリムジンで帰宅してもらいたいものだ。家庭を犠牲にして深夜まで働いているのだから・・・。

世の中にクズ野菜、クズ人間などないのです。

(ジャーナリスト   井上勝彦/絵:吉田たつちか)

 

男の決断に対する評価

河井継之助という人物がいます。

言うまでもなく、幕末、長岡藩を率いて激越な北越戦争を戦った人で、司馬遼太郎氏の小説で採り上げられて以来、一躍、脚光を浴びるようになった人物ですが、実は私あまり評価しておりません。

その理由は、まず彼がやったことは、「多くの人を殺して、国を小さくして次代に申し送っただけ」という、ナポレオン同様の結果論もながら、何より、開戦に当たって、どうしても確たる勝算があったようには思えないからです。

つまり、「戦って勝てたのか?」と・・・。

長岡藩は、如何せん、わずか7万石の小藩であり、いくら、実収14万石と言っても・・・、また、最新兵器で武装したと言っても、日本の半分を引き受けて戦うには、あまりにも地力不足ではなかったかと思えるのです。

ただ、元々、河井が託されていたのは、藩の財政再建であり、時代が「泰平の世」で終わっておけば、彼は「財政を見事に立て直した名宰相」で終わったでしょうが、この点は如何せん運が悪かったと思います。

しかし、大政奉還後の混乱に在って、江戸藩邸などを処分した金で当時、日本に3門しかなかったガトリング砲2門や、フランス製新式銃2千挺などを購入したのは極めて不適切な処置だったと思います。

小藩が中途半端に、こういう物を持つのは弊害の方が大きくなるからです。もっとも、河井は何も最初から、「戦争ありき」でもなかったとも事実でしょう。

この点では、開戦前、河井は、新政府軍本陣に乗り込み、「自軍の充実ぶりを背景に長岡藩が東西両軍を調停する」という構想を披瀝しようとしたものの、新政府軍軍監として交渉の場に出てきたのが、土佐の岩村精一郎という見識低い「若輩者」であったことが、河井の不運のように言われていますが、私はこの点では、岩村の判断を支持します。まず何より、新政府は別に長岡藩の仲介など必要としていないわけで、河井には河井なりの理想があったようですが、その意味では、理想の押し売りに過ぎないとも言えるでしょう。

勝算というならば、長岡藩が粘っているうちに、心ならずも新政府に従っている反対勢力が立ち上がってくれるということを期待していた・・・とも考えられますが、もし、そうであるならば、それはあまりにも無責任にすぎる勝算と言えたでしょう。こういう場合の付和雷同は世の常、大坂の陣において、豊臣恩顧の武将たちが誰も立ち上がらなかったことが良い例で、無論、楠木正成の千早城のような例もありますが、このケースは、正成に勇気づけられて我も我もと決起したわけではなく、足利尊氏という大勢力を保有する人の野心の結果という面が大きく、言い換えれば、単に付和雷同すべき対象が変わったというに過ぎないともいえるわけです。その意味では、「立ち上がってくれるかもしれない」というそれは、あくまで希望的観測に過ぎないと。

総括するならば、まず、河井が構想として描いていたと言われる「両軍の調停」自体、夜郎自大の観は拭えず、それが不調に終わって、あれほどの大戦争の戦端を開いた・・・、特に戦争終結の見通しを持たずに開戦したことは、あまりにも軽率な行動だったと責められても仕方がないと思います。

(小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

緑豆春雨で健康維持  

ムシムシとしたこの季節は、湿気が飛ばず、体の中にも余分な湿がたまりがち。

・蒸し暑い=水分を摂りすぎる=胃腸が冷える=代謝が低下=老廃物の排泄が遅れる=体がだるい、むくむ、しんどい=冷や奴や冷や麦などのあっさり系しか食べられない=胃腸が冷える・・・

といった悪いサイクルにはまっていませんか???

この季節のお勧めは、解毒と利水の働きが強い、緑豆食品がお勧めです。

日本ではモヤシ原料としての緑豆以外、あまりなじみがありませんが

中国では、清熱解毒、消暑止渇、利水の働きの高い食品として、よく

料理に用いられます。緑豆春雨、緑豆もやしにも同様の効果があります。これらには、その効能どおり、体の毒素を排泄する、のぼせ、ほてり、喉の渇きを抑える、体にたまった余分な水分を解毒するなどの働きがあり、むくみ、だるさ、夏バテをとる最良の食品です。

ただし、涼性なので、冷え性の方は胡椒、ガーリックなどのスパイス

や海老、韮などの体を温める食材とともに調理することをお勧めしま

す。

ちなみに、私は、夕食を緑豆食品にして、1ヶ月で5キロほど体重が落ちました。例えば、もやしと野菜、豆腐の炒め物や、春雨のラーメン、焼きそば、サラダ等、工夫を凝らし美味しくいただいています。

★春雨には馬鈴薯デンプンで作ったものと、緑豆が原料のものがあり

ます。緑豆春雨でないと、清熱解毒利水の効果は全く得られませんのでご注意くださいね!

(薬剤師、薬食同源アドバイザー   高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

 

「夏の風物詩」入道雲

通称「入道雲」は、「積乱雲」といいます。この雲は、遠目に見ると壮大で圧巻ですが、実は近寄ると恐ろしい目に遭うこともあるのです。  

積乱雲は、大気の状態が不安定なときに発生します。つまり下層(陸地や海面)が暖かく、上層が冷たいときです。みなさんもご家庭のクーラーの効き方で体験したことがあると思いますが、冷たい空気は下に行きます。つまり、暖かい空気よりも重いのです。だから、冷たい空気は下がりたがり、暖かい空気は上がりたがり、それぞれの空気の要求を満たすべく、積乱雲は発生・発達していくのです。  

例えば海上。海の温度は温まりにくく冷えにくい性質を持っています。そのため、海面の温度は上がりにくいです。そこへ、夏の熱い空気が上空に流れ込むと、対流が起こり積乱雲が発生するのです。一方の陸地は、熱しやすく冷めやすい性質を持っています。だから、一日の気温が最も高くなる午後2時前後には、地表と上層との温度差が大きくなり、積乱雲が発生することがあります。特に天気予報で「上空に寒気が流れ込んでいます」と言われたときは要注意です。温度差があまりに大きくなると、大雨はもちろん、落雷、突風、雹(ひょう)ひどいときには竜巻が発生する恐れすらあります。  

さて。入道雲といえば「夏の風物詩」のように書いてきましたが、冬にも入道雲が頻繁に発生しています。日本海側の地域では冬場、北寄りの季節風に乗って、シベリア生まれの冷たい空気が流れてきます。しかし日本海は、暖流が流れ込んでいる影響もあり、シベリアの風ほど冷たくありません。そこで大気の状態が不安定となり、巨大な積乱雲が発生します。それが、冬場のテレビの雲画像でおなじみの「筋状の雲」 なのです。

(気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

           

完成写真

材  料 (約10個分)

かぼちゃ
砂糖

小1/4個
大さじ1

煎りごま

大さじ4〜5


かぼちゃを加熱する時、1cm角に切った
1個分の餅を加えて、熱いうちにフォークで
つぶすと、お餅の様な食感になります。
---おむすびさんに教えてもらいました。


作り方

器に盛り、蜂蜜かメープルシュガーをかけると一層美味しいです。

(電子レンジ料理研究家  MaRoママ/絵写真共)

 

 

 

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<編集後記>

・先月の投稿総数=7本

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