おもしろコラム通信4月号 2009.4.12 No.060

 

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御舘の乱、判断の是非  

今年のNHK大河ドラマは上杉景勝の股肱の臣・直江兼続で新潟県は盛り上がっているようです。

その直江兼続ですが、最近の大河ドラマは、必要以上に「良い人」なってしまう傾向があるようで、彼が兜の前立にあしらったと言われる「愛」という字についても、現代人はすぐに愛情の「愛」を連想しがちですが、実際には、上杉謙信が「毘沙門天」の「毘」を旗印にしていたように、こちらも信仰対象である「愛染明王」か「愛宕権現」の「愛」だったようです。

ただ、彼の智謀が主君上杉景勝を導いたということは否定しようがない事実なのでしょうが、私にはその中でどうしても首を傾げる判断があります。

まず、武田信玄と上杉謙信、好敵手として史上名高いこの二人は、同時に、この時代の有力武将には珍しく最後まで家督を譲ろうとはせず、現職のまま没した人物です。

ただ、信玄とは対照的に、謙信は生涯妻帯もしなかったことから、当然のように実子がなく、養子として実甥の景勝を迎えていたものの北条氏康の八男を人質に迎えた際に、これにかつての自分の名乗りである景虎という名を与え、人質としてではなく、養子としてしまったことから話がややこしくなっていきます。

景虎にすれば感無量のものがあったでしょうが、すでに後継予定者となっていた景勝からしてみたら、「叔父さんは何てことをするんだ!」と思ったでしょう。

その結果、謙信が没した直後から当然のように「御館の乱」と呼ばれる養子間の内乱が勃発しますが、ただ、この時点で兼続は数えの19歳。微妙なところですが、2年後にはもう重用されていたということを考えれば、このときも、景勝から何らかの諮問はあったと考えて良いのではないでしょうか。

その上で、私が首を傾げるのは、景勝が上杉家の家督を相続することを優先し、大敵、織田信長の存在を後回しにしたことです。

当然、機を見るに敏な信長がこの好機を見逃すはずもなく、内乱が長期化する間に領土は瞬く間に侵食され、終結したときには、わずかに一国半となってしまい、その結果、武田家が滅びると、織田の鋭鋒は勢いそのままに、四方八方から上杉領へなだれ込み、上杉家は滅亡の瀬戸際に立たされます。

このとき、上杉家が滅亡しなかったのは、信長が本能寺の変にて横死したからに過ぎず、単に運が良かったというに過ぎません。

そこら辺を考えれば、両者は内紛など引き起こすことなく、理性を持って、一致協力して大敵信長に当たるべきではなかったでしょうか。

景虎が家督を継ぐと、北条家の傘下に組み込まれてしまうという危機感があったのかもしれませんが、景虎からすれば、自分を捨て殺し同然に人質に出した実家に対して、安穏と実家の下風に置かれることを良しとしたとは思えず、できるだけ実家の援助は受けたくなかったというのが本音だったでしょう。

であれば、二人に妥協点はあったように思えますし、何より本来、強敵に対しては呉越同舟で一致結束しやすいものなんですけどね。 

(文:小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

今年は「猛暑日」が減る?

天気予報でよく「アメダス」ということばが使われますがこれがどういった意味かご存じですか? 

「アメダス」とは地域気象監視システム「Automated Meteorological Acquisition System(AMeDAS)」の略です。全国の約1,300か所に設置され、そのうちの約840か所では「気象4要素」といわれる気温、風向・風速、日照時間と、降水量を観測しています。それ以外の地点では降水量のみを観測しています。

また降雪量の多い地域の約200か所では積雪量のみを計測しています。観測所の平均間隔は約17kmなので、局地的な気象の予想に役立ちます。

アメダスでは「Auto」ということばが使われているように10分ごとに自動的に計測を行い、その結果は電話回線を通して一時間ごとに地域気象観測センターへ集められます。

しかし雨量や風速の値が一定以上になるとそれらのデータは臨時に自動的に地域気象観測センターへ送信されるようになっています。

これらの気象要素を観測するためには、それぞれに条件があります。アメダスが設置したときにはその地点がそれらの条件を全て満たしていたとしても、アメダスの歴史が始まって何十年も経った今では、周辺環境の変化にともなってアメダスのデータが決して正確ではなくなってきて、移転を余儀なくされる場合が出てきました。

2007年と2008年に64か所が移転されました。その結果、観測される気温がこれまでよりも低くなるのではないかと予想される地点がいくつか出てきました。

日中の最高気温が30度を超える日を「真夏日」、最近では35度を超える日を「猛暑日」というようになりましたが、この猛暑日も減るのではないかと予想されています。

  (文:気象予報士・小説家 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

気に関する老化  

皆さん歳をとると、若い頃のような元気がなくなった・・・とか、根気がなくなった・・・気力が湧かない・・・など、気に関する衰えを表現されます。

気は生まれつき親からもらった先天の気に、食べ物や新鮮な空気から取り入れた後天の気があわさり作られていますが、やはり歳とともに、その生成量も減ってくるんですね・・・。

気の働きのひとつに、各臓腑と組織の生理機能を促進する働きがあるのですが、気が衰えれば臓腑の働きも低下するため、疲れやすくなったり、気力が湧かなくなってしまいます。

気には、体を温める働きや、外敵から体を守る働きもありますが、気の働きが低下すると、体が冷えやすくすぐに風邪をひいてしまったり、病気がなかなか治らず、奥へ奥へと入っていってしまうこともあります。免疫力の低下が現れますので感染症に罹らないようにウガイや手洗い、マスクの着用、人混みを避ける事が大切です。

身体のバリヤーを強化する方法の一つに、昔から言われている乾布摩擦がありますが、体表の陽気を補い血行を良くするので理にかなっています。また、もうひとつの重要な働きに、気の固摂作用があります。

固摂とは、内臓の位置をしっかりと固定したり、血液を脈管から漏らさないようにする、汗や尿、便などを漏らさないようにする働きです。これが衰えると、内臓が下垂したり、痔がでやすくなること。そして少し動いても汗がダラダラ出てしまう。アザ(内出血)ができやすい。尿漏れを起こしやすい、などの不快症状に見舞われることになります。

気は目に見えませんが、大切な働きをしているのです。気が弱っているかどうかは、頭のてっぺんの百会をさわってみるとよくわかります。気がしっかりと充実していれば、百会は弾力がありしっかりとしていますが、気が低下すると、グニャグニャします。 

(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

タダでテレビ電話 

2歳の誕生日直前、かわいい盛りの孫娘が、お父さんの転勤でアメリカにいってしまった。婿さんが設置してくれたSkype(スカイプ)というテレビ電話システムで少し、さびしさがまぎれている。毎日、孫娘と話していれば、自分も英会話ができるようになるのではと、ひそかに、期待している。

こんなに便利なテレビ電話利用料が無料だというのに驚いた。無料といえば、インターネットの無料映画サイト(GyaOギャオ、Yahoo!動画など)にもはまっている。最近のテレビ番組は、見たい内容が乏しいので、映画に回帰している。カーナビは人工衛星を使っているとのことだが、その費用をだれが負担しているのかいまだに疑問だ。タダより高いものはないと、教えられてきた我々の年代人にとって、驚くことが多い無料ネットの世界だ。

我が家の地デジタル放送は3つのチャンネルしかまともに映らない。家内が亡くなった後、生活防衛の意味もあって、有線放送を解約したら、テレビも映らなくなってしまった。受信状況が悪い地域のため、有線放送の施設を介してテレビが映っていたのだ。あらためて近所を見回すと、テレビアンテナがどの家にも立っていない。地デジタル放送も有線放送網を介して受信している。こんな不十分な状況下で地デジに完全移行していいのか疑問だ。先日の産経新聞に、アメリカで、地方新聞の廃刊が続いているという記事が載っていた。読者、広告の紙媒体離れが進み電子版に移行しているとのこと。小生も最近、紙媒体新聞をやめて電子版新聞(産経NetView )にした。なかにし礼の連載小説「世界は俺が回している」を、毎日楽しみにしている。曽野綾子氏の連載論評もお勧めだ。新聞紙面がそのまま画面に表示され、必要な記事だけをプリントアウトできる優れものだ。文字も400%まで拡大できるので、視力の衰えた小生でもメガネ無しでも読める。購読料が紙媒体にくらべ格安なのもいい。唯一、不便なのは、包装用の新聞紙に不自由することだ。特に、焼き芋を包むのは、新聞紙でなければいけない。そのため時々、コンビニで紙媒体の新聞を買う。(文:ジャーナリスト 井上勝彦/絵:吉田たつちか)

 

MaRo のイラスト電子レンジクッキング

切り干し大根煮:おふくろの味をレンジで

ジョニーさんからヒントをいただきました

完成写真

材  料 (2〜3人分)



※豚肉の代わりに、薄揚げでも美味しいです
※しいたけは、もどした干ししいたけでもOK!

切り干し大根

大さじ 3
 (一応の目安)

豚肉 ※
にんじん
しいたけ 
 

薄切り 1枚
小3cm
2枚

切り干し大根のもどし汁
しょう油
砂糖

大さじ 3
大さじ 2〜3
小さじ 1/2〜1

 しょう油と砂糖の分料は、お好みで・・・

作り方

@

調理する直前に、切り干し大根を水洗いし、タップリの水に浸けておく。豚肉は1cmの細切り、にんじんはマッチ棒状に、しいたけは5mm厚さに切っておく。

A

切り干し大根の歯ごたえのある食感が
好きな方は、10分程度で水から
引き上げ、ゆるく絞って約3cmに切る。
柔らかい食感が好きな方は、もう15分程度そのまま浸けてから使う。

長くつけ過ぎると、風味がなくなります。

B

容器に、切り干し大根・豚肉・にんじん・しいたけを入れ、よく混ぜた切り干し大根のもどし汁・しょう油・砂糖をまわしかける。全体をざっくり混ぜ、フタをしてレンジ500wで5〜6分加熱する。


(電子レンジ料理研究家  MaRoママ/文写真共)

 

 

 

 

 

 

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<編集後記>

・先月の投稿総数=7本

・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/

CATEGORY=おもしろコラム

 

 

 

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