おもしろコラム通信6月号 2009.6.04 No.062

 

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欧米発欧米行き21世紀論   

今、アメリカの金融危機により、日本経済は大変なことになってますが、むしろ深刻なのがイギリスみたいですね。せっかく、招致したオリンピックも、もう、それどころではないみたいですし・・・。

 この点で、先日、世界三大投資家の一人といわれるジム・ロジャーズという人は、「イギリスには何も売る物がないというだけのことだ」と喝破したという話を耳しました。まあ元々、金融立国を標榜していた国ですから、むべなるかなという気もしますが、そうは言っても、今回の金融危機前には日本でも「これからは英米型の金融立国を目指すべきだ」という声もあったわけで、確かに、日本の金融はもっと雨風に晒した方が良いかとは思いますが、かといって、やはり金融立国にまで踏み込むのは如何なものかとも思います。

 その上で、かねてよりの私の持論に、「第三次産業とはエンジンオイルのようなもの。少なすぎるとエンジンが焼き付くが、多すぎても不都合が生じる」というのがあります。さらに、「国の経済力が増すと、ピストンに比してエンジンオイルが増える流れに加速度が付き、それは途上国ほどその傾向が強いようにも思える」・・・と続くのですが、その意味では、今の日本は細ったピストン(第二次産業)が多量のオイル(第三次産業)の中で沈みかけているような状況であり健全だとは言えないように思います。

 特にここ数年は世界中が「金で金を生む」ことを指向する考えに突き進んでいたような気がしますので、やはり、他国はどうあれ、日本は「製造業が柱である国家」だということを再認識する良い契機になっているのではないでしょうか。

私は昔、前回のバブル崩壊の頃に「大恐慌には成らないが小恐慌、中恐慌になる可能性はある」と、言ったことがあります。これについては、そうならなかったのは周知の通りで、身の不明を恥じるばかりですが、ただ、「危機が先送りされてきた」という視点に立てば、必ずしも的はずれだったようには思えません。むしろ、大いに計算違いがあったのが、このとき、「もっとも、各国も、追いつめられれば我が身可愛さの行動に走らないとも言えず、大恐慌になる可能性が無いとも言えない」と続けていたことです。G7やサミットというものが、これほどまでに無力な物だとは思いませんでしたねぇ。

 保護主義の高まりどころか、各国、不況の初期段階ですでに1930年代と何ら変わりない、「自分さえ良ければいい」を如実に行動で示してましたし。その意味では、結局、国という物の行動原理は19世紀と何も変わってないんだな・・・ということを痛感させられました。

 でも、そもそも、21世紀というのは、元々、キリスト教国の概念であり、あくまで幕を開けたのは欧米のみだと考えれば辻褄は合うわけで・・・。つまり、世界の大半は、まだ19世紀<の中にいる・・・と。

 

(小説家 池田平太郎)

 

 

日常茶飯の楽しみ

日本人の暮らしに欠かせない日本茶には、手軽に喉を潤す日常飲料としての実質的な働きの他、特有の爽やかな香りで日々の疲れが軽減されたり、お茶に含まれる重要成分であるカテキンの殺菌力が風邪や虫歯の予防にも役立つなど、様々な効果が期待されています。

 日常に取り入れて頂きたい日本緑茶ですが、中にはお茶に含まれるカフェインの効果によって夜の寝つきが悪くなる等の心配をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。カフェインを含む飲料としてはコーヒーが代名詞のようになっていますが、実はコーヒーと比較して劣らないほどのカフェインが緑茶には含まれているのです。とはいえカフェインは決して悪者という訳ではなく、脳に働く興奮作用でボーっとする頭をスッキリさせるなどのリフレッシュ効果があることが知られています。朝1杯の熱いお茶やコーヒーで目覚めが爽快になったという経験は誰しもあるのではないでしょうか。

 ただ先述の通り体質的にカフェインに弱いという人には効果が強く出すぎてしまう事もあり、昼に飲んだお茶が夜の寝つきにまで影響する場合があります。そのような方はお昼を回ったらカフェイン入りの飲み物は控え目にするなど用心が必要。また空腹時に大量に摂取するのも胃を刺激しすぎて良くありませんのでこちらも要注意です。そんな時のブレイクや水分補給には「焙じ茶」がおすすめ。煎茶や番茶を炒って作る焙じ茶は、炒ることでカフェインが煎茶に比べてぐっと少なくなり、またその芳ばしい香りにもほっとする優しさが加わった親しみ易いお茶です。

 市販の焙じ茶をお使いの時、香りが薄くなってきたと感じたらフライパンで軽く炒り直すと芳ばしさが甦りますので是非お試しを。炒りすぎると苦味が出て風味を損ないますからご注意ください。スッキリ爽やかが特徴のお煎茶と、ホッと安心の焙じ茶、場面ごとの使い分けで豊かな日常茶飯が楽しめます。

(日本茶インストラクター 現庵)

 

春の大曲線を観よう

六月に入ると天頂に「春の大曲線」と呼ばれる明るい星の列が見られます。頭の真上を見上げ、やや北には北斗七星があり、その曲線を天頂からさらに南へ延ばした延長線上に明るい1等星、うしかい座のアルクトゥルスが見られ、さらに南へ伸ばすと、おとめ座のスピカという1等星にたどり着きます。  これらを

「春の大曲線」と呼んでいます。

中でも北斗七星は、世界で八十八個ある星座の中で、北半球では大昔から、洋の東西を問わずとても重視されてきた星座です。

 日本ではこれを「ひしゃく星」と呼んでいたそうです。北斗七星はご存じのとおり、ひしゃくの形をしています。ほぼ一年中見ることができます。ひしゃくの水を入れる部分の2つの星、つまり、北斗七星の端の星の距離を、そのままの方向で5倍伸ばしたところに北極星を見つけることができるのです。

 北極星といえば、一年中動かないと思われているかもしれませんが、わずかに動いてはいます。北極星はそれほど明るい星ではありません。しかし昔の船乗りたちは北斗七星を元に北極星を探し、北の方角を目指したと言われています。また北極星は、見ている緯度によって見える高さが変わります。例えば北緯30度の位置で見ていると、北極星も地上に対して30度の高さに見えます。赤道に近づくほど低くなり、南半球では見ることができません。

北斗七星は星座でいうとおおぐま座の一部ですが、北極星はこぐま座を形作る7つの星のうちの1つです。こぐま座には北極星も含めて目立つ星はあまりありません。しかし、北斗七星と北極星とのつながりを、星の呼び名にも関連づけているところに、昔の人々の暮らしがいかに空と密着していたかを感じられます。(気象予報士・小説家 チャーリー)

 

 

気に関する養生法A脾気を高める 

先回、肺気を高める養生法についてお話しましたが、今回は脾気を高めるお話です。

 気は、肺から吸う気と、脾が食物を体に必要な精微物質に変化させて作られますので、肺の働きとともに、脾を強めることはとても大切なことです。

私達にとって最も消化しやすく、胃腸に負担がかからない食べ物は、穀物です。正しい気を補うためには、ご飯はとても大切なんですね。お菓子やジュース、インスタント食品などでお腹を満腹にすると、正しい気が作られません。

また、動物性のタンパク質や油脂類は、消化のために多くのエネルギーを必要とするため、脾にかなりの負担をかけてしまいます。食事の中身として、全体の5割を穀物、3割をお野菜、2割をタンパク質やデザート等に配分すると良いでしょう。そして、脾に負担をかけないために、よく噛むことが大切です。

 自分が、胃腸が弱いと感じておられる方は、一度にたくさん食べ過ぎず、一日何度かに分けて少量をいただいてください。また、お腹がすいていないのに、時間がきたから仕方なく食べるのは止めて、お腹がすいてからいただきましょう。脾気をより高めるためには、お腹を冷やさないこと。冷たい物を一気のみしたり、冷蔵庫から出した冷たい物は、そのまま食べず、少なくとも常温にして召し上がってください。

 お野菜も生野菜よりも火を加えて調理したものがお腹を温めます。お腹が温かいと消化もよくなり、正しい気が効果的に生まれます。

(薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵)

 

MaRo のイラスト電子レンジクッキング

ウドの さっと煮

 

完成写真

材  料 (2・3人分)

ウド
( 山ウドでもOK)

1本

酢水
 ・水
 ・酢


300cc
大さじ2

調味液
 ・出し汁(濃い目)
 ・しょう油
 ・塩


大さじ5
小さじ1
小さじ 1/2

作り方

@

ウドは節で切り離し皮を厚くむく。

厚くむいた皮は
「ウド皮キンピラ」になります。
ウドの風味と歯ごたえがたまりません。

A

皮をむいたウドを2cmの輪切りにし

1時間以上酢水につけておく。

山ウドはアクが強いので
     酢水につける時間を長くしてください。


B


酢水を十分 洗い流した
ウドを 容器に入れ

調味液をかけて さっと混ぜ、
フタをして

レンジ500wで2分30秒加熱する。

加熱後、さめるまでそのまま置いておく。


加熱調理したものは温度が下がる時に味がしみ込んでいきます。
長時間加熱するより、煮えたらそのまま温度が下がるまで常温で冷ますと、
味が良くしみとおって煮崩れもありません。

(電子レンジ料理研究家  MaRoママ/文写真共)

 

月新規登録のコラムニスト

・白石尚子(宮崎県)

 

 

 

 

<編集後記>

・先月の投稿総数=10本

・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/

CATEGORY=おもしろコラム

 

 

 

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