おもしろコラム通信8月号 2010.8.01 No.076

 

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才能って、何なんだろう?

 「才能を持つということは、どういう位置づけで捉えればいいのか?」最近、よく、そのことを考えます。

 つまり、なぜ、その人のみに、他者より優越したものが与えられたのかと・・・。それは、広義で言えば、美形であるとか、スタイルが良い・・・などということもそうなのでしょう。

 では、才能があるということがどういう事なのか?

たとえば、イチローなどは、私が死ぬほど努力しても、絶対に野球では追いつけない存在であり、現実には、それ以前に私の肉体はどれだけのケアをしていたとしても途中で壊れてしまうでしょう。

 若き日の王 貞治さんが荒川コーチの下で猛練習を繰り返し、強打者として花開いたのを見た土井正三氏が「私にも・・・」と申し出たところ、荒川コーチは少し考えて「やめておきなさい。君の体力ではその前に壊れてしまう」と却下したという話を思い出します。

 これなども、練習量以前に王さんしか持っていなかった「頑健な体力」という才能と、そこに特化しての成功という面を見ることが出来るでしょうか。また、これと同様のことを、サッカー解説者の水沼さんが言ってました。

 現役時代、何かの大会を前に、「日本代表として惨めな試合は出来ないということで、死ぬほど練習して、太ももにはおかげでもの凄い筋肉がつくようになった。このときアルゼンチン代表でマラドーナが来日したが、彼の太ももを見て、びっくりした。彼の太ももは死ぬほど練習して付いた俺の太ももよりはるかに大きく、自分たちが限界まで鍛えてこの太ももなのだから、それを見た瞬間、『あ、これはもう、努力して付いたんじゃないな・・・。最初から付いてたな』と思った・・・」と。

また、努力云々以前に、私が、東大法学部きっての秀才といわれた故・岸 信介元首相と同レベルの努力をして、同じ教育を受けて、同じレベルに達するというのはあり得ない話なわけで、つまり、人は決して、「生まれながらににして平等ではない」わけです。

一方で、本人の才能以前に、「金のスプーンをくわえて生まれてきた」という、生まれながらにすべて満たされていた人を揶揄する言葉がありますが、この点でも、少し思い当たることがあります。

かつて、私の同級生には対照的な二人がおり、片方はそれなりの資産家の子供でしたが決して成績も良くなく、運動も得意ではなく、風采も上がらなかったのに対し、もう片方は決して裕福とはいえない家庭の子供だったものの、学業優秀、スポーツ万能、長身でハンサムでいつも学級委員をしているようなやつでした。

(残念ながら、両方とも私のことではありませんよ(笑)。)

で、ある日、ふと、思ったのですが、「これって、金のスプーンをくわえて生まれてきたといえるのは果たして、どっちなんだろう・・・」と。

無論、五島 昇さんのように資産家の家に生まれ、男前で、成績優秀で、生涯、転落を知らないという人もいますよね。

また、人の一生にはどうしてみたところで、幸不幸があるのもまた事実でしょう。

それがいけないと言ったところで、人の力ではどうしようもない部分があるわけで。

(小説家 池田平太郎)

 

なぜにトマトは赤いのか?

 梅雨も明けて、夏真っ盛りですね。夏といえば、夏野菜の代表格トマトが美味しい季節になりました。ところで、トマトはとても鮮やかな赤色をしていますが、なぜ赤いのかご存知でしょうか。これは、とても目立つ色だから鳥などに発見されやすく、食べられることによって種子が遠くまで運ばれ、子孫繁栄につながるからであろうといわれています。トマトの鮮やかな赤色を見るととても食欲をそそられ、何だか納得します。

 さて、この赤色ですがリコペン(リコピン)と呼ばれる色素によって赤くなっています。リコペンは人参のβ-カロテンと同様カロテイノイドの仲間です。

 β-カロテンが体内でビタミンAに変換されて重要な役割を果たすのに比べ、リコペンはビタミンAに変換されることもなく、役立たずだと思われていました。しかし、近年の研究によって、悪玉の酸素である活性酸素を消去する働きがβ-カロテンの2倍以上も優れていることがわかりました。活性酸素は様々な病気の原因として関わっていますので、動脈硬化の予防など様々な効用が期待されています。

 さらに、トマトにはリコペンの抗酸化作用以外にも意外な働きを持っていることがわかってきました。加工用のトマトの果皮に多く含まれるトマトポリフェノール(ナリンゲニンカルコン)にはアレルギー症状を引き起こす原因物質であるヒスタミンが体内で分泌されるのを抑制する働きがあるそうです。この働きによって、花粉症などのアレルギー病の症状を抑える作用も期待されています。実際に、花粉症対策として加工用トマトを用いた健康食品を開発している会社もあるようです。

 トマトは非常に身近な食品ですが、いろんな効用を秘めていたんですね。

(医学博士 食品保健指導士 中本屋 幸永)

 

頭痛と眩暈(めまい)

頭痛と眩暈(めまい)は大変に関連がある疾患です。

 頭痛は不通即痛(通じざれば即ち痛む)と言われるように、何らかの状態で気血の流れが滞って起きるものです。また、眩暈

(めまい)はこれまた何らかの理由により脳に気血が巡らず、脳を栄養出来ないことから起こります。

1,最初の問診

 まず最初に問うのは、症状がいつから出始めたか?です。急性のものであれば、風邪、寒邪、熱邪、湿邪などの外からの邪気

(外感邪気)が経絡を塞ぎ、突然に症状が現れます。したがって邪を取り除いてやれば、比較的簡単に治ります。

 また、数ヶ月〜数年、慢性的に悩んでいるのであれば、症状が慢性化する何らかの理由があり、それを改善しないと発作はおさまりま せん。

2,虚証と実証

 東洋医学は、体の中に不足がある(虚証)のであれば、それを補い、余分なものがある(実証)のであれば、それを取り除いてバランスを保つ治療をします。

 眩暈と頭痛もしかりで、やはり虚証の眩暈、頭痛と実証の眩暈頭痛があります。

 3,虚証のものとは?

 気血が不足する、腎精が不足するなどの理由で、脳に栄養が満たされずに、眩暈がしたり頭痛がするものです。特徴として、体が疲れると発症する、痛みはシクシクと痛み手で押さえたり温めるとラクになる、食後しばらくするとラクになる、手足がだるい、足腰が冷えるなどのエネルギー不足の症状を伴います。つまり、足りないから栄養されず、流れが細くて滞っているものですので、これを補う治療をします。

4,実証のものとは?

 こちらは、気が詰まる、痰の詰まり、おけつによる塞がりなどで症状が起きているものです。例えば、ストレスでいつも気が塞いでおり、頭部への正常な経絡の流れが阻止されている。水分代謝が悪く、粘っこい痰が気血の流れを塞いでいる。外傷や慢性の血流疾患で血の流れが塞がれている。などが原因ですので、これを上手く流したり、取り除いてゆく治療をします。

5,問診力と皆さんの正確な訴えで決まる

 西洋医学では、どんな頭痛、眩暈でも、ほぼ 同じお薬が処方されますが、慢性の頭痛や眩暈がなかなか治らない原因がそこにあります。東洋医学では、各タイプにより処方されるお薬や養生法が全く異なりますので、ポイントは証を正確に見極めることにあります。 (薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵)

 

健康にも美容にもおすすめのルイボスティー

 ルイボスティーは、「伝説の健康茶」や「不老長寿の お茶」とも言われている、きれいな赤紫色でドクダミのような独特の香りがある お茶です。

 ルイボスは、アフリカの最南端にあるセダルバーグ山脈の高原に自生する小さな黄色の花つける高さ2mほどの枝の細い低木で

す。「ルイボス」とは“赤い低木”と言う意味で、その名はお茶を作るときの発酵過程であらわれる赤い色に由来しているそうです。ルイボスティーには、カルシウム、ナトリウム、カリウム、

マグネシウム、マンガン、鉄、亜鉛、銅などのミネラルやビタミンCを中心に多くの栄養が豊富に含まれています。

 口内炎、糖尿病、高血圧のなどの改善に効果があると言われており、ぜんそくや花粉症、牛乳などの食べ物のアレルギーなどのアレルギー症状の改善などにも効果があるようです。

 ルイボスティーは抗酸化作用があるので、皮膚へも作用し、肌荒れを改善し、肌をスベスベにして、シミを消したり、薄くしてくれたりもするようです。アトピー性皮膚炎の改善にも効果があると言われています。

 また、便通効果があるので、便秘気味で、ぽっこりしたお腹に悩む方におすすめで、ダイエット効果も期待出来ます。また、下痢や軽い胃の不調の改善にも効果があると言われています。

 ノンカフェインなので、カフェインに弱い方や子どもでも安心して飲めます。また、脳の興奮作用を抑制するようなので、眠る前に飲むのもおすすめです。ホットでもアイスでもおいしく、牛乳やレモンを加えてもおいしく飲めます。

 最近では、老化を防止し、体を若返らせる効果などが、不妊の対策に効果があるという研究結果もあるようです。男性ももちろんですが、特に女性におすすめのお茶です。

(お笑い作家の卵 成宮わたる)

 

ひまわりエネルギーの活用

 ひまわりの花と言えば夏の代名詞ですよね。高さ二メートルに達し直径二十センチの大輪を咲かせる豪快なものや、ゴッホやマティスの絵画に見られるような繊細な花弁のひまわりがギラギラと照りつける太陽の下で咲き誇っています。その種類は百を超え、最近の日本では園芸用の小さな丈の可憐なひまわりが人気を

集めています。

 種が食用になることは周知の通り。パンの飾りつけやビールのおつまみに、そして鳥やハムスターなど、小動物の餌にもなったりします。そして種を乾燥させれば油を抽出することも出来、ひまわり油は世界中の食卓で愛用されています。

 そんなひまわりの種ですが、近年バイオエタノールに転用する研究が進められているのです。バイオエタノールとは石油に代わる燃料のことで、石油高騰の折にブラジルでサトウキビから作られたバイオエタノールで車を走らせていると報道されたのが記憶に新しいところですよね。バイオエタノールが石油より優れている点は、なんと言っても地球に優しいエコなエネルギーであること。二酸化炭素の排出量を抑え地球温暖化を防ぐ役目を果たします。いつかは枯渇する石油という天然資源に対してバイオエネルギーは、ひまわりやサトウキビの栽培を続けていれば枯渇することはないのです。

 しかし、生産する過程で問題が発生します。畑で使う耕運機を動かすガソリンにはまだ石油が使われ、栽培を増やせば増やすほど耕運機から発せられる二酸化炭素の量が増えます。そしてバイオエタノールを抽出する過程で化学物質が混ぜられ、その際に二酸化炭素が排出されてしまいます。完全に二酸化炭素を削減することができず、まだまだエコなエネルギーと呼ぶには更なる研究が必要なようです。

 畑一面に広がる黄色いひまわりの花。ギュッと詰まった沢山の種が私達の未来を変えるかと思うと、なんだか頼もしくなって熱い視線で見つめてしまいます。(携帯小説家 華山姜純)

 

 

<編集後記>

・先月の投稿総数=15本

・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/

CATEGORY=おもしろコラム

 

 

 

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