UA-77435066-1

おにぎりの謎

 | 
1412-02●日本のソウルフードおにぎり
今回は日本のソウルフードおにぎりを取り上げたいと思います。おにぎりといういうのは、日本のお米であるジャポニカ米じゃないと作りにくい食べ物。いったい日本人はいつの頃からおにぎりを食べていたのかというと、なんと弥生時代の遺跡から炭化したおにぎりが発見されたといいますから、日本人がお米を食べるようになったのと、ほぼ同時におにぎりを食べていたということなのでしょう。

●おにぎり? おむすび? どっちが正しい呼び方なの?

おにぎりには、「おむすび」や「握り飯」といった呼び方があります。正しくはどう呼べばいいのでしょう?

答えはどれも正しいのです。もともとは「おにぎり」は関西方面。「おむすび」は関東方面の方言でした。方言ですからどちらが正しいということはありません。

でも「おにぎり」と「おむすび」にはいろいろな説があるんです。例えば……

・おにぎりは形は問わないけど、おむすびは三角型。だっておむすび型っていえば三角を指すじゃないか。

・おにぎりは三角型。おむすびは俵型。

と、まるで反対に近い説があるのですが、実際のところ現在では、日本全国ほとんどのところで「おにぎり」と呼んでいる人が圧倒的に多いようです。

そしていま主流の三角型は、元々関東が中心だったようで、関西は俵型。九州は丸形が多かったそうです。

三角おにぎりが全国的なったのはセブンイレブンのコンビニおにぎりが、1978年に三角型を採用して全国に広がったんだそうですよ。

●コンビニで人気のおにぎりとは?

 

ではコンビニで人気のおにぎりとはどんなものなのでしょう? ネットで『マイナビニュース』に「 コンビニのおにぎり、「これが最強!」だと思うのはどこのコンビニのどんなおにぎり?」というアンケートによるとランキングは次の通り。

・1位 セブン-イレブンの「具たっぷり 手巻ツナマヨネーズ」

・ 2位 セブン-イレブンの「手巻おにぎり 紅しゃけ」
・ 3位 ローソンの「手巻きおにぎり シーチキンマヨネーズ 」
・4 位 セブン-イレブンの「手巻おにぎり 北海道産辛子明太子」
・ 5位 セブン-イレブンの「やみつき!ゴロッと 焼豚炒飯おむすび」
・ 7位 ローソンの「手巻おにぎり おかか」……7人
・ 8位 ローソンの「手巻おにぎり 紀州南高梅しそ」 セブン-イレブンの「手巻おにぎり 日高昆布」
・ 10位 セブン-イレブンの「直巻おむすび とり五目」

 

とのこと。

三角おにぎりを全国に広め、なおかつツナマヨおにぎりを開発するとは恐るべしコンビニ! 確実にコンビニは日本の食文化に影響を与えているようです。

 

●人気のツナマヨおにぎり誕生秘話

 

1位と3位にツナマヨネーズが入っています。このツナマヨネーズが生まれたのは 1983年(昭和58)日本初!「手巻おにぎりシーチキン」、いわゆるツナマヨネーズおにぎりが開発発売されました。

そのキッカケは、開発者のお子さんが何にでもマヨネーズをつけて食べる子で、ごはんにマヨネーズをつけて食べていたのを見て「そんなに美味しいのか?」と食べてみたところ、意外と美味しかったからとのこと。

人間の味覚というのは、とても保守的で新しい味や食べ方をなかなか受け入れようとしないもので、もしこのときお父さんが「こらっ! そんな気持ちの悪い食べ方をしてはいけません!」なんて、頭から子どもの好みを否定していたとしたら、ツナマヨおにぎりは誕生していなかったかも知れませんね。

いまやおにぎり界をリードするコンビニ! ツナマヨだけではなく、焼き肉入りなど、新商品が続々と出ています。今後、まだまだ新しいおにぎりが出てきそうですね。

 

(食文化研究家 巨椋修(おぐらおさむ)/絵:そねたあゆみ)2015-01

コメントを残す