おもしろコラム通信5月号 2013.05.02 No.109 |
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果実酒(酢)を楽しむ
通風と診断されてから好きなビールを控えています。控えているのは家での晩酌だけで、時たま、外で飲む場合は最初はビールから入り、ハイボール、しめは熱燗というのが定番です。外で飲むときは、お酒の量が進みますし、ストレスが発散・開放されるので、多少のビールはOKと、自己判断しています。 医者からは、お酒がやめられないのなら、焼酎にしたらとアドバイスされましたが、私はどうも、焼酎が好きになれないたちなので、果実酒を自分で作って飲むことにしました。 果実酒の主役は梅酒で、これは、毎年大きなビンに3本ほど作ります。そして、ネットでみつけた果実酒の造り方のページを参考に色々の種類の果実酒を造り始めました。 これまでの結果、梅系(梅、プラム、すももなど)が一番うまく、逆に、あまりおいしくないのが柑橘系でした。でも柑橘系の中では唯一、金柑はおいしくできました。健康を考慮して、人参も試してみましたが、栄養はともかく、おいしさの点では今一です。同じく身体にいいと勧められて作ったのが、アロエ酒とビワの種酒です。アロエ酒は思ったより癖がありませんでした。アロエは家の周りにいくらでも生えているので、材料費がかからないのがいい。ビワの種酒はビワで有名な西伊豆土肥にある店で、原料のビワ種を買い求め、添付されていたレシピのとおり作りました。種には毒があるということで、1年半以上熟成させてから飲むようにとの注意書きが添えてありました。これも、おいしさの点では勧められないが、薬効がありそうなので、時々、他の果実酒に少しだけ混ぜて飲んでいます。 また、ジャムの材料として重宝しているイチゴ、トマト、ルパーブでも果実酒を造ってみました。これらは、家庭菜園でそこそこ収穫できているのでチャレンジしてみたのです。イチゴは香りが強く自分的にはあまり好きではありません。トマトとルパーブは合格点すれすれといったところです。 果実酒は一般的に1年くらいかけて、果実のエキスが抽出されて熟成されますが、先日、24時間で果実酒が作れるという便利マシーン(Bearmax 果実酒即製器 casadevino [FW300])を発見、さっそく購入して試してみました。小さな装置なので、一度に作れるのは大きなコップ1杯分程度ですが、本当に24時間で完成しました。しくみはよくわかりませんが、超音波の働きで、アルコール分子の反応を早め、果実のエキスを抽出させるようです。容器に果実と果実酒用アルコールと角砂糖を入れ、水を少し入れた容器に浮かせ、電源を入れるだけで、24時間後には果実酒が出来るという優れものです。アルコールの代わりにお酢を入れると、果実酢も出来ます。こちらは毎朝、水で薄めて、小さなコップ一杯のむようにしています。 少量できるので、色々な果物や野菜で果実酒・果実酢作りを試してみることが出来ます。果実酢はリンゴ、バナナ、ブドウ、プラム、キンカンなどが美味しく飲めます。今年は、近所で大量に出来るヤマモモと新に畑に植えたグミで挑戦してみるつもりです。 氷を入れた大き目のコップに、果実酒A(あまり美味くはないが健康によさそうなタイプ)、果実酒B(コーヒー酒)、果実酒C(梅酒)を1:1:2程度入れて、炭酸で割るのが一番のおすすめです。お酒を控えてと、医者に言われたのですが、果実酒の種類が増える一方なので、頑張って飲んでいます。 (コラムニスト 井上勝彦/絵:そねたあゆみ)
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おばあちゃんのご飯
皆さんは、子供の頃にどんな料理を食べていたか覚えていますか? 私は昭和38年生まれで、ちょうどこの頃から、インスタントラーメンやカレールーなどが流行りだしたそうですが、うちは貧乏だったのでなかなかそういったものを食べさせてもらえませんでした。 母が働いていたために、祖母の料理をよく食べていましたが、春の季節で、今でも記憶に残っているメニューは、 1,切り干し大根の味噌汁 2,菜の花のお浸しの胡麻和え 3,菜の花の白和え 4,里芋と竹の子の煮物 5,ふきのとう味噌 6,ふきの煮物 7,白菜の煮浸し・・・等々 ご飯と味噌汁と、おかずが一品という、質素なものでしたが、それが当たり前だったために、大いに満足していた記憶があります。 現在は、スーパーで、いつの季節の野菜でも、どこの国の野菜でも手に入りますが、これがかえって、体に混乱を招いて、様々な病気を作っています。 自分の住んでいる土地で、旬の食べ物をいただくのが、からだにとって一番優しい食事です。 上記のメニューの2,3,7の菜の花や白菜・・・アブラナ科の食材は、解毒を促進して腫瘍を小さくする働きがあります。 キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、チンゲンサイなどもこの種類です。 5,6のふきのとう、そして竹の子、春の山菜も解毒力がとても旺盛です。 冬の間に溜まった老廃物を解毒し、体を浄化して、夏に向けて活力を高める体を作るのが、春の野菜です。 竹の子や山菜を食べて、発疹が出たり、下ったりする場合は、老廃物が多かったために、解毒が正常に働いていると捉えることができます。 里芋も、粘りけのある老廃物(痰、セルライト)を除去するのに、とても良い食べ物です。 体調不良で悩んでおられる方は、旬の食べ物をうまく取り入れてみてください。 体に活力が湧いてきますよ!!! (薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:そねたあゆみ)
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高級レストランでのマナー
結婚式や食事会、またはプライベートで高級レストランを訪れた時、マナーが気になりますよね。緊張して十分に食事が楽しめないこともしばしば。でも、ある程度の作法を知っておけば、食事中に困ることもないでしょう。今回はそんな高級レストランでのマナーを紹介したいと思います。 まず、レディーファーストを心掛けましょう。入店する時や座席に着席する時などは、女性が先です。ワイン等の飲み物を注ぐ時も、男性が行なうのがマナー。そして注がれる女性側は、ワイングラスを持ち上げないようにしましょう。 コース料理では、テーブルに沢山のナイフとフォークが並べられています。内側と外側、どちらから使えばいいのか迷ってしまいますよね。基本的には外側から使います。そして右手でナイフ、左手でフォークを持ちます。ただし左利きなら逆でもかまいません。もし落としたら、自分で拾わずに、ウエイターに相図して新しい物を持ってきてもらいましょう。 スープは音を立てないで飲みます。肉をナイフで切る際にも食器の音を立てないようにします。そして、食べるスピードを同席している人に合わせます。皆が食べ終わったら残さなきゃいけない、と言う訳ではありません。食事中にさりげなく相手の皿を観察し、食べる速度を合わせるようにしましょう。 トイレは入店する前に済ませているとは思いますが、どうしても食事中に行きたくなってしまったら、メイン料理を食べ終えてから席を立つのが望ましいです。その場合、ナプキンを椅子の上に置きます。テーブルの上に置くと、食事は終了という相図になってしまうからです。 一部を紹介させていただきましたが、このような細かいマナーを知ると、高級レストランでの食事が本当に堅苦しいものに思えてきますね。しかし、マナーというものは絶対的なものではありません。一番大切なのは、その場の雰囲気に合わせること。誰もが食事を 楽しめるよう、配慮することが肝心なのです。 (フードアナリスト 愛川いつき/絵:そねたあゆみ)
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庶民も楽しんだ会席料理
日本料理を代表するものに、『会席料理』いうものがあります。『本膳料理』の流れを汲むもので、『懐石料理』が、茶を楽しむための質素なものであるのに対して『会席料理』は酒を楽しむものですから、宴席や饗応に使われた豪華なものになります。 結婚式などの正式料理として出される会席料理は、公家たちの宴席料理であった本膳料理の流れを汲んでいますが、この会席料理が成立したのは江戸時代中期から後期にかけての時代でした。 江戸時代は、庶民がのびのびし出すと武士が「改革」と称する“倹約令”を出したのですがその“庶民がのびのびとした時代”に料理が発達し、政治家が“改革”や“倹約”と言い出すと、贅をつくした料理もまた倹約の対象となるため発達を止めねばなりません。 なんだかバブル時代に“美食グルメブーム”が来たのと似ていますね。 会席料理は「寛政の改革」を行なった松平定信という老中が解任されたあとの文化文政時代に、茶のための懐石料理から、酒や宴会のための会席料理へと分離成立したものです。 会席料理は本膳料理や懐石料理のように、あまり作法にうるさくないというもの、庶民には入りやすかったのかも知れません。 会席料理の“会席”とは俳句や連歌などの寄り合いの席という意味です、識字率が高かった庶民は、農民や商人も俳句や連歌を楽しみ、そして会席料理も楽しんだのでした。 江戸、大阪、京都という都市で流行った料理は、そういった地方や郊外の趣味人たちにも伝わっていったといいます。 日本の……、特に江戸時代の食文化は、支配者階級よりも、庶民が大きく発展させた世界的にもめずらしい食文化なのでした。 (食文化研究家 巨椋修/絵:そねたあゆみ) |
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権限が集中することの危険と効用
以前、橋下徹・大阪市長が「独裁が好ましい」というような発言をして、物議をかもしたことがありましたよね。 まあ、実際に演説を聞いた限りでは、それほど、目くじらを立てるほどではなかったように思いましたが、とかく、こういう物は独り歩きしてしまうもののようで・・・。 ただ、それとは別にナポレオン三世の統治下でも皇帝独裁の頃が一番、実績が上がったという話があるように「独裁=悪」というつもりもありません。 権限が一人に集中している方が、正しいかどうかはともかく、結論が出るのは早いわけですから・・・。 無論、問題は「絶対権力は絶対的に腐敗しやすい」という言葉がある通り、当初は理想に燃えて始まった独裁であっても、とかく、時の経過と共に腐敗堕落に陥ってしまう・・・ということは今日でも世界中の独裁者がその悲惨な末路とともに示してくれているわけで、やはり何らかの目障りな存在というのは必要でしょう。(この点を、私が師と仰ぐ、兵法評論家の大橋武夫氏は「経営者にとって、もっとも嫌なことを言ってくれるのは労組である」と看破しておられましたし、その意味では、野党というのは時の権力にとっては健全性を担保するという意味では無くてはならない存在なのでしょう。) 実際、ソニー、シャープ、パナソニック・・・などなど近年、日本企業が軒並み苦境に陥っている一方で、サムスンに代表される韓国企業の躍進・・・を考えれば、これは、必ずしも円高ばかりが原因ではなく、やはり、意思決定機関の弱体化ということも一因にあるように思います。 ソニーの社長・会長を歴任した出井伸之氏は、「社長だからって大組織は思うようには動かせない」・・・ということを言っておられましたが、それはそうなんでしょうね。 思えば、かつての本田宗一郎、松下幸之助などの創業者は社長であると同時に大株主でもあったわけで、自分が「右」と思えば「右」と出来たのでしょうが、その後の社長となると、他の重役は少なからず、かつての同僚ということも有り得る話で、なかなか、社長の独断で決裁するというわけにもいかないのでしょう。(トヨタが創業家から未だに社長を出し続けていることの背景がここにあると思います。) その為には、社長に就任することが決まった時点で新社長は金融機関から個人的に融資を受けて、自社の新株を必要かつ可能と思われるまで買うことが出来るようにする・・・というのも一案でしょう。 無論、買う買わないは個人の自由で良いと思いますが、少なくとも、もう少しトップの任期中は権限と責任を集中させねば、企業としての競争力は保てないように思えてなりません。 (小説家 池田平太郎/絵:そねたあゆみ)
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<編集後記> ・先月の投稿総数=10本 ・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/ CATEGORY=おもしろコラム
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