おもしろコラム通信10月号 2013.10.01 No.114

 

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卵食の歴史

 

 あまり知られていないことだけど、江戸時代に「TKG]こと「卵かけご飯」はありませんでした。卵かけご飯が食べられるようになったのは、明治時代以降。もっといえば戦後に広まった食べ方なのです。

 なぜかというと、卵っていうのは、どんなところで採取されるのかを考えてみればわかります。

 人間に飼われている鶏であるなら、鶏舎なり鶏小屋。その卵はどのような状態かというと、鶏のウンチまみれであったりして決して清潔とはいいがたい状態であったりします。

 また、昔は、いまのように無精卵ばかりではないので、卵を割ってみれば、血が混じっていたり、小さなヒナがいたりすることだってあるわけです。肉食に慣れたいまの日本人だって、そんな卵をみれば、食欲を失うことでしょう。

 まして、江戸時代のように、ほとんど肉を食べなかった日本人にとって、血が混じったり、ヒナになりかかっている卵を生で食べるなんてことは、かなりのグロ。

 そんなことだから、卵を食べる行為は、いってみれば「薬」を食べるのと同じで、病人とかじゃないと食べなかったというわけです。

 大体、昔の卵は大変高価なものでした。どれくらい高級だったかですって?

 かけそばが一杯十六文の時代に、卵の水煮(ゆで卵)が一個二十文で売られていたという記録が残っています。

 いまの時代だと、かけそば一杯が、立ち食いそば屋で300円くらい。普通のそば屋で600円くらいだから、それより高いということになりますね。

 つまり、江戸時代、ゆで卵1個が500円~1000円くらいもしたってことになるんだから、超高級食材ってことになりそうです。

 よって、「卵かけご飯」は、卵が清潔で大量生産されるようになり、また卵を洗浄するようになってから一般に食べられるようになったのでありました。

(いまの卵って、みんな洗浄されているって知ってました?)

 それに目玉焼きだって明治になってから、日本人が食べるようになった料理であったりします。

 では、目玉焼きの歴史ってどのようなものであったかについて、述べてみましょう。

 

●目玉焼きの歴史

 

  この前、目玉焼きを作ろうと思って、卵を割ったら双子ちゃんでした。最近、双子の卵ってめずらしいですよねえ。

 いまや卵っていうのは、ほとんど工業製品化されていて、規格にに外れた卵ってのはハネられてしまうらしいんですね。

 双子の卵の場合、産むのは若い鶏の一時期だけ、一羽の鶏が生涯で双子の卵を産む確立は2~3%っていうから、やっぱりめずらしく「ラッキー」と喜ぶ人もいれば、「ちょっと気持ちが悪い」と思う人もいるそうな。

 また、双子の卵は、外見からも見分けがつくらしい。普通の卵に比べて細長いんだそうです。

 まず目玉焼きの歴史はいつからかというのは、実のところよくわからない。おそらく人類が料理に鉄板(フライパン)を使うようになってからあったと考えられます。もしかしたら、鉄板がない時代でも、熱くなった石の上で目玉焼きを焼いていたなんていうこともあったかも知れませんね。

 日本においての目玉焼きの歴史は、明治時代になってから欧米から入ってきたと思われます。

 理由は簡単で、江戸時代以前には、フライパンのような鉄の板を使う料理道具があまりなかったから。

 日本において鉄の板を使った料理が、まったくなかったわけじゃありません。例えば「すき焼き」のはじまりは農具の「鋤」を鉄板代わりにして肉や野菜を焼いたのが始まりだったりするし、鉄鍋なんかもありました。

 だからそういった道具で目玉焼きを作って食べた日本人はいたかも知れない。

 ただ、記録に残っていないようなんです。少なくとも、わたしが調べた限りみたことはありません。歴史とは記録と記憶だから、残ってないものは証明できないので、実のところはなんともいえません。

 江戸時代、日本人はほとんど肉を食べなかったから、卵は貴重なタンパク源だった。だから、いろいろな卵料理が開発されて「卵百珍」なんていう卵料理を百種類以上紹介した本まであるんだけど、目玉焼きに類する料理は出ていないようなのです。

 よって、明治以降、西洋料理の一つとして欧米から入ってきた料理と考えていいでしょう。

 そして庶民が自分たちで作って食べるようになったのは、戦後一般家庭にフライパンが普及してからだったりします。偉大なりフライパン!

(食文化研究家 巨椋修(おぐらおさむ)/絵:そねたあゆみ)

 

 

 

 

秋雨前線時期の養生

 

 ここのところ日本列島の上空に寒気が南下して、地上では南からの湿った暖気が入り込み、日本各地で大荒れのお天気模様になっています。

 実は人の体もこれに同じで、気候が不安定であればあるほど、自律神経も大きく揺さぶられ、体調にも影響します。

 例えば、体の表面は冷えているのに、中に内熱がこもってみたり、逆に体表は火照っているけれど、胃腸は冷えている。

 つまり、暑いのに寒気がする、急にのぼせが起こり、汗が噴き出してきたかと思えば、汗で体が冷えて急激に寒くなり、吐き気、下痢、腰痛などを起こす・・・など様々な不具合を感じやすくなります。

 上半身がのぼせて、下半身が冷えている場合、お天気と同じようにその境目に前線ができて、不安定な状況になります。

 お腹がパンパンに張る、腹中雷鳴(ゴロゴロとお腹が鳴る)、胃内停水(水分が胃に貯留して吐き気がしたり、食欲がなくなる)

 黒い雲が立ちこめて、雷が鳴るのと同じですね。お天気の場合は、前線が通り過ぎるのを待つしかありませんが、体の場合は、不足を補って体の許容量を高めて、自律神経を安定させることと、気の巡りをよくすることが、早くこの症状を取り去るポイントになります。

 散歩や屈伸運動で、足を使うこと、足をよく温めてあげることもよいです。

 湿気を体に呼び込まないように、瓜類、とうもろこし、鳩麦、小豆乾物等、利水去湿の食べ物を取り入れてください。

 自律神経を安定化させるには、脳を養う大豆食品や新ノーゲンを服用するのが良いですね。

 また、クヨクヨと同じことを考え続けて、脳のエネルギーを消耗しないようにすることも大切です♪

(薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:そねたあゆみ) 

 

 

 

長寿時代に知っておくべき日本人の本当の寿命

 

 世界有数の長寿国として知られる日本…。平均寿命は男性がほぼ80歳で、女性に至っては90歳に迫る勢いだそうですが、この数字を当然の事のように考えるのは如何なものでしょうか。

「人間五十年」とは織田信長で知られていますが、でも、これって実はそんな昔の話ではないんですよ。

 以前、戯れに我が家の成人以上の平均寿命を調べたことがあるのですが、戦前は何と55歳でした。(乳幼児の死亡者を入れるといきなり20歳くらいになります。)

 その論で言えば、実際には人間五十年どころの話ではなく、明治中期の日本人の平均寿命は43歳だったというデータもあるそうですし江戸時代は40歳を超えるともはや老境で、息子に家督を譲って隠居し、いつ死んでもいいようにしていたという話も聞いています。

 ただ、このデータには実は大きな落とし穴がありまして、この寿命の短さというものは、医療技術や衛生観念の未熟さ・・・ということもながら、それ以上に大きかったのが、むしろ著しい栄養不足だったんだそうです。

 これは当時の農耕技術では国民すべてに食料を行き渡らせることが難しかったということが前提にあるのでしょうが、(明治期に来日した小泉八雲こと、ラフカディオ・ハーンは日本人の食生活のあまりの貧弱さに驚愕したとか。)一つには桓武天皇の肉食禁止令以来、日本人が基本的に肉食をしてこなかったということもあるようです。

特に「動物の肉を食うと四足になる」と信じられていたこともあってその為、江戸時代にロシアに拉致された人々の中には、肉食を拒否してビタミン不足で亡くなった人もあったように聞いております。

 

となれば、当然、食い物には基本的にそれほど制約を受けなかったであろう権力者層の寿命はそこそこで、いつの時代も権力者層の平均寿命は庶民のそれを大きく凌駕しているようです。

そう考えれば、明治の45年間というのは、たかだか、45年とはいえ、当時の平均寿命が43歳であることを思えば、世代という点では三世代が包含されてもおかしくないわけで、現代の百年に相当するのではないでしょうか。

だから、同じ明治でも、明治一桁生まれと明治20年代生まれ、同40年代生まれでは、かなり、趣が違ってきていると考えるべきでしょう。

(その意味では、昭和30年代は明治・大正の延長線上ですが、平成の御代は全くの別世ですよ。)

 

ちなみに、江戸時代における鎌倉時代というのは、昭和に置ける明治のようなもの・・・と言っても良いでしょうか。

共に、ひとつの象徴的な時代の先魁となったという意味では共通するものがあるでしょうが、一方で、時代、(あるいは社会体制)への対比と憧憬という点でもそう言ってもいいような気がします。

(小説家 池田平太郎/絵:そねたあゆみ)

 

 

 

 

ネットで自宅学習

 

 インターネットの進化で、色々なものが安く利用できるようになっている。

 小生が今、はまっているのが、スクー(http://schoo.jp/)だ。いわゆる、ウェブ上の専門学校の一種。school(学校)にL一文字が欠けているネーミングもいい。準学校という意識かもしれない。文部省がチョッカイを出さないことが、自由にカリキュラムが組めて、教育効率向上に役立っている。

 今のところ、画像処理とかHP制作などウェブ関連の講座が多いが一般教養やマーケッティング関連講座もある。今後、趣味の講座や教養を高める講座などが増えてくるものと期待している。

 同サイトの最大の特長は、先生が現役のエキスパートだということだ。昔先生をやっていた人が、古いノートで講座を開くというのでなく、現役だから、講座の内容がアップツーデートなのがいい。特に。コンピュータ関係、ネット関係は進歩が早いので、現役講師でなければ意味がない。

 講座は、生(LIVE)と録画配信があり、前者はチャットなどを使って、生徒と講師がリアルタイムに質疑応答もできる。数日後には同じ講座を録画配信でも閲覧でき、これだと、分らないところや、確認したいところを一時停止したり、何度も再生して見ることができるなど、理解を深めることができる。

また、講座で使用する、資料(テキスト)やサンプル(HPサンプルや、画像など)もダウンロードできるなど、リアルスクール以上に先生と生徒の距離が近く、教育効果を高める工夫がいろいろなされている。

同講座は、無料会員と優良会員を選択することができる。月額525円の学費を納入して、正式な学部生になると、受講忘れ・復習に役立つ「録画授業」の自由閲覧や、超少人数しか受講できない「現地」での優先参加を始め、たくさんの特典を手に入れることができる。

小生も、無料会員で数日受講した後に有料会員となった。

Illustrator(8講座)、WordPress(5講座)、メディア(10講座)などを受講してみたが、確実にスキルアップできた。

ネットでのこの種の学校が増えているようで、英語圏でもあるフィリピンの女子大生が現地にいたまま先生になっている「レアジョブ英会話」も、新しくてリーズナブルな英会話学習法として人気が高まっているようだ。

アメリカにいる孫(6歳と1歳の女の子)とスムースに英語で話せるように、この学校で英語を学ぼうと思ったら、娘から、爺ちゃんは、孫とは必ず日本語で話すようにと、きつくいわれた。

いまさら英語を勉強してどうなるんだ、それよりも、孫達が日本語も話せるように、極力、日本語で話せというわけだ。かくて、彼女達と、今日も日本語でスカイプ会話を楽しんでいる。

上の孫は、日本語がややあやしくなってきつつあり、先日も日本語学校でのテストで

ありがとう ごぜえます。とあったのには笑えた。発音的には正しいのだろうが、日本人の先生は黙って罰なんだよね。それ以来、日本語学校の方は行きたくないといい始めているらしい。カリキュラムも日本とほぼ同じものを土日でやり、宿題も沢山あって、アメリカの学校と両方じゃ疲れるワナ。

この夏休みには、知人の孫娘(18歳)が娘の家に1ケ月間ホームスティして、アメリカの語学学校に通っていた。この間中、家では日本語は使わないこととし、6歳の孫が臨時英語講師になったようで、英語が上達したと喜んで帰ってきた。

 

(コラムニスト 井上勝彦/絵:そねたあゆみ)

 

 

 

 電子レンジ簡単レシピ 

 

レンジで寒天

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<作り方>

①大きめの容器に寒天パウダーを入れ水を加え泡だて器か、木杓子でよく混ぜる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②大きめの皿に乗せ、フタをせずレンジ500wでまず3分加熱し、加熱後全体をゆっくり混ぜる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③再び、フタなしで7分加熱する。

この時、必ず1分毎にレンジのドアを開け、ゆるやかにかき混ぜる。加熱4分を過ぎた頃からぷくぷくと泡が立って沸騰がはじまります。この時急に泡だて器や木杓子を寒天液に入れると1度に沸騰が始まって危険ですので、そっと入れ、気をつけてかき混ぜてください。

 

 

 

 

 

 

 

④加熱後底の平らな容器に入れて、常温でさましその後冷蔵庫で冷やす。ナイフ等で適当な大きさに切って、フルーツや小豆などを添えていただく。

 

 

 

 

 

 電子レンジ料理研究家  MaRoママ/写真・イラスト共)

 

 

 

<編集後記>

・先月の投稿総数=9本

・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/

CATEGORY=おもしろコラム

 

 

 

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