おもしろコラム通信 3月号 2006.3.02No.023

 

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胃腸の冷えと花粉症

そろそろまた、花粉症の季節がやってきました。

去年の夏は非常に暑かったので、今年も花粉はかなり飛びまくるかも。

ところで、花粉症は、胃腸の冷えで起こりやすくなることをご存じですか?

皆様、冷たいビールを飲んだ翌朝に、とても鼻が詰まったり、ズルズルした経験は、ありませんか?

そうなんです。

冷たい水分は胃腸を冷やし、鼻水となって上へ排泄されてきます。

胃腸が冷えきっていると、花粉症等のアレルギーもとても起こしやすいんです。

胃腸が冷えると、体温も下がり、腸の免疫力も弱ります。

外から入った異物を、うまく処理する力も低下してしまいます。

去年までは何ともなかったのに、いきなりアレルギーが出た場合は、消化管に負担がかかりすぎて、どんどんと胃腸を冷やす体質が出来上がってしまったことを意味しています。

胃腸を冷やしてしまうのは、毎日の食習慣・・・冷たいビール、ジュース、アイスクリームなどを好んで食べる、冷蔵庫から出した冷た〜い食品をそのまま食べる、牛乳、乳製品、豆腐などを冷た〜いまま食べる、甘い物、油物が大好き・・

・・すべて胃腸を冷やす元になります。

これを毎日続けていると、いつかはアレルギーが発症する可能性があります。

心あたりのある方、すでに花粉症のある方は、今からでも良いので胃腸を温めましょう。

お豆腐なども、温めて食べたり、焼き豆腐、厚揚げなど、一度火が通っているものの方が、体を冷やしませんョ!

 

(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー  高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

 

春の蜃気楼

「蜃気楼と言えば神秘的なイメージをお持ちの方も多いと思います。しかし現在では、そのメカニズムが完全とはいえないまでも、ずい分解明されてきています。

蜃気楼とは、春の季語ですが、富山湾などでは、冬場の日中なら、ほぼ毎日見られるようです。これには、冬型の気圧配置が影響していて、大陸からの冷たく乾いた空気が、比較的暖く湿った日本海の上に重なるとき、その温度の差が空気の密度の差を生み、その境界層を太陽の光が通るときに屈折し、対岸の景色が下方に反転して見えるのです。空中に浮いているようにも見えるため、「浮島現象」と呼ばれます。意外に感じられるかもしれませんが、これは砂漠で見える蜃気楼や、アスファルトの逃げ水と同じ原理です。

さて春の蜃気楼ですが、日本でこのタイプのものが見られる場所は非常に限られています。そのうち富山湾と琵琶湖では毎年観測されていますが、伊勢湾では今のところ毎年とはいかないとのこと。北海道ではオホーツク海沿岸の網走・紋別辺りでも見られるそうです。空気の温度差が原因で発生するのは同じですが、空気の温度の配置が逆で、上層が暖かく下層が冷たいときに発生するようです。このタイプのものは、対岸の風景が上方に伸びて見えるのが特徴です。さらに、画像が反転し、反転した上に反転像が重なるという、3像現象や5像現象といった、極めて珍しい景色を見られることもあります。このタイプは、富山では3月の半ばから7月の半ばにかけて、年に十数回しか見られないそうです。

自然の中には、この「春の蜃気楼」やオーロラのように、見られるか見られないかわからない現象がいくつもあります。運試しをするつもりで、春の蜃気楼を求め、旅に出るのも一興ではないでしょうか?(くれぐれも脇見運転には気を付けて!)

(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

 

ペット用携帯電話

ついにペットも携帯電話を持つ時代になりました。

何年か前に流行ったバウリンガルのような受信機を首輪につけて、飼い主と離れていても電話で話すことができるペット用携帯電話が米国に登場です。

オートアンサー機能で、飼い主からの電話を受けるとスピーカーフォンの様に声を聞くことができるもの。

長いお留守番中も電話で声が聞ければ、お互い楽しく安心できます。

また、迷子になってしまった時も、発見した方がコールバック・ボタンを押せば飼い主と連絡を取ることもできるという素晴らしい機能も。

オプションとして、ペットのいる場所の気温を知る事ができたり、GPS機能や小型ファイバーカメラもつけることもできるそうです。

(文:愛玩動物飼養管理士・フラウ山田/絵:吉田たつちか)

 

 

食物アレルギー

昨年末、カナダで15歳の女の子がボーイフレンドとキスをした直後、ショック状態に陥り亡くなってしまいました。原因はボーイフレンドが直前に食べていたピーナッツバターのサンドウィッチ。女の子はピーナッツアレルギーだったのです。

日本でも三人に一人が何らかのアレルギーを持っているといわれています。アレルギーとは、身体に無害なものに対してもウィルスと同じように免疫反応を起してしまうことですが、その中でも怖いと言われているのが食物アレルギーです。どの食物にアレルギー反応を起すかは人それぞれですが、卵、ピーナッツ、そば、肉、魚などのたんぱく質に限られています。この『特定のたんぱく質』が腸から吸収されると、免疫ブログリンと呼ばれる抗体と合体します。

そして、これが全身に回ると、肥満細胞や好塩基本細胞らがこのたんぱく質を追い出そうとする反応が起きるのです。この反応により腫れが引き起きるため、蕁麻疹が出たり、気管支の粘膜が腫れ呼吸困難を起したり、最悪の場合ショックに陥り命を落としてしまうのです。

また、反応は、30分以内に起こるので、アレルギーの起こる食物を食べてしまった場合は、早急な対応が求められることになります。

全ての人が重いアレルギー反応を起すわけではなく、ただ口の周りが痒い、咳が出る、といった軽い症状の場合もあります。しかし、症状が悪化したり、20歳以上でも突然発症するケースが多いので、心当たりがある方は一度検査を受けてみるとよいかも知れません。皮膚テストや血液テストにより、何にアレルギー反応を起すのか分かります。

食物アレルギーであることが分かった場合、緊急時に備えて抗ヒスタミン薬などの内服薬を処方してもらうと心強いと思います。アメリカなどでは、アレルギー反応を即効で抑えることが出来るエピネフリン自己注射製剤を処方してもらえますが、残念ながら日本ではまだ承認審査中です。

ちなみに、乳幼児の場合腸の吸収力が未熟なため食物アレルギーを起すことがありますが、この場合腸の吸収が発達すれば収まります。しかし、そうでない場合は一生アレルギー反応は起こるので、見極めるのには医師の指示を仰ぐのが必要でしょう。「沢山食べれば慣れて治る」と考える人もいますが、食物アレルギーだからと言って決して甘くみてはいけないのです。

(文:JULIE/絵:吉田たつちか)

 

 

桜の樹下で

旧暦2月15日平安末期の歌人西行の忌日とされています。

西行は武士の身分から23歳の若さで出家して仏に帰依、歌を詠みながら諸国行脚の生涯を送り、桜をこよなく愛した人物です。

「願はくば花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」は、西行が詠んだ有名な歌の一つ。

「望月」とは旧暦十五夜の満月のことで、「そのきさらぎの望月」とは釈迦の入滅が「インド暦第2月の満月の日」という伝えに由来しています。釈迦入滅の年月日は不明とされながらも、旧暦での満月はほぼ15日と決まっていましたので、日本や中国では釈迦の入滅は2月15日と定められました。

すなわち西行は釈迦が沙羅双樹の林の下で入滅したとされる2月15日に、自分の愛する花咲く桜の樹下で最後を遂げることを念願としていたのです。西行の終焉の地は河内の弘川寺。その日は2月16日でありましたが、先の歌に因み2月15日を西行忌としています。

この日は現在の暦に直すと3月の下旬頃、早咲きの桜は咲いていたかもしれません。

(文:現庵/絵:吉田たつちか)

 



 

 

 

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