おもしろコラム通信 8月号 2006.8.10 No.028 |
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黒田如水に学ぶ原則線 豊臣秀吉の懐刀で名参謀と呼ばれていた人に黒田如水という人がいます。この人は、秀吉の天下獲りに大きな功績があった人でありながら、同時に、秀吉とは徹底的に反りが合わなかった人物でもあります。為に、それほどの功績がありながらも、逆に秀吉にその才を警戒されて、生涯、冷遇され続けました。 あるとき、秀吉が石田三成ら側近を集めた内輪の席で、「俺が死んだら、誰が天下を獲ると思う?」と問うたところ、皆徳川家康、蒲生氏郷、伊達政宗らの名前を挙げる中、秀吉だけは、黒田如水の名をあげたそうです。これに対し、皆が、口々に、「まさか・・・。あんな、小さな大名が・・・。」と言い募ったとき、秀吉は急に真顔になって、「おまえたちは、あの男の恐ろしさが何もわかってはおらぬな。」と言ったといいます。 そして、秀吉亡き後、実際にこの秀吉の言葉を裏付けるかのような事態が起こります。家康と三成の抗争、いわゆる、関ヶ原の戦いです。このとき、九州は豊前国(大分県)の小領主だった黒田家の隠居、如水は、即座に行動を起こします。まず、注目すべきは、この混沌とした段階で、「どちらにしても勝つのは家康」という判断をもち、それを踏み外すことはなかったことです。その判断の下、まず、当主である息子長政は、黒田軍の主力を率いて、東軍に参戦。(その功績により、戦後、筑前国52万石を与えられます。これが、いわゆる、筑前福岡藩です。) さらに、如水という人物の「秀吉が畏れた」真価が発揮されるのはここからで、如水は、息子を東軍として送り出した後東西両軍が激突する間隙を縫っての天下獲りを狙います。九州の西軍勢力の多くは、こちらも黒田家同様、主力は殆どが関ヶ原に行ってるわけですから、如水はこれを好機とばかり、九州の西軍勢力を片っ端から撃破。瞬く間に、九州を平らげてしまう勢いであったその矢先・・・、如水の期待虚しく、関ヶ原の戦いは、わずか一日で決着が付いてしまい、これにて、千載一遇の好機は去り、如水はあっさりと撤兵し、また、元の隠居に戻ったと言います。 一見すると、うまいことだらけのように見えるこの話ですが実はそれほど楽な話ではありませんで、まず、肝心の黒田軍の主力は息子が率いて東上しているわけですから、如水の手許にある兵力は皆無に等しい・・・。 どうするか?何と、如水は、兵士を金で買ったのです。 それまで、節約して、蓄えておいた金を城の大広間に出し、募兵したところ、召しに応じて失業兵士たちが続々と集まってきたとか・・・。数百の浪人が、姓名、素性を名乗る中、如水はそれらに対し一々、言葉を掛け、無造作に金銀を一掴みずつ与えたと言います。 ところが、その中に、一度もらったのに、また列の後ろに回って、もう一度、貰いにくる者がいたことから、それを家臣がめざとく見つけ、「この者は二重取りです。」と密かに如水に耳打ちしたところ、加水はただ頷いただけで素知らぬ顔で再び金銀を与えたとか・・・。 皆が去った後で、如水は家臣に対し、「あの者たちはこの度の合戦に当たり、みな命がけで働くために駆けつけた者だ。さもしい私欲だけで軍資金の二重取りするとは思えぬ。永の浪々で貧乏し、刀槍、鎧兜も手放したため、それを求める資金が要るので恥を忍んで二重取りしたのだろう。一概にずるい奴と解したのでは武人に対し失礼であろうぞ。」と言ったとか・・・。 まあ、如水にしてみれば、大事の前の小事ですから、こういうときは、気前よく、大盤振舞するのが決まり・・・とは言え、承知の上でだまされる如水の心あればこそ人は働く。 (文:小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか) |
脳梗塞注意報! ここのところ、あちこちで、脳梗塞で入院された・・・というお話をききます。保健室の周りでも救急車が通るのを見る回数が増え、尋ねてみると脳梗塞!とのことです。 実は、湿気の多いこの季節は、脳梗塞の多い時期です。今年は特に、太陽寒水、太陰湿土の年で、冷えと水の多い年回りです。こよみのとおり、湿気がとても高く、夜中から明け方には、かなり冷え込むので、体には余分な水分が溜まり、冷えを生みます。冷たいゼリーのようなものが、体にまとわりつき、代謝を悪くしています。このゼリーは、「痰湿」といって、非常にタチの悪いものです。ネバネバとして重い性質のもので、気の流れ、血の流れを塞いでしまいます。体のだるさ、むくみ、頭重感の他、ひどくなると血管を詰まらせ脳梗塞、心筋梗塞などの疾患の引き金にもなります。 痰湿をとるには、余分な水分、毒素を溜め込まないこと。身体を冷やさないことです。具体的には、冷たい水分の摂り過ぎ、油もの、甘いもの、味の濃いものの摂り過ぎに注意!冷房のかかりすぎに注意!です。クーラーで体が冷え切っている方は、生姜、ねぎ、ごまなど体を温める食材を料理に取り入れてみてくださいね。また、西瓜、メロン、胡瓜、冬瓜、苦瓜などの瓜類は、余分な湿をとりのぞいてくれます。 (文:薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)
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太平洋高気圧とは? この時期の天気予報でよく耳にすることばに「太平洋高気圧」というのがあります。太平洋の方からやってくる、気圧の高い部分のかたまりのことで、おかしな表現ですが地形にたとえると、高い山が動いて、ぐんぐんこちらに迫ってくる、という感じです。 ついでに説明しますと、「高気圧」というのは、例えば「気圧○○hPa以上」とか、決まりがあるわけではありません。さきほどのたとえのように山と同じで、周りより気圧の高い部分のことを言うものです。 だから極端に言えば、一枚の天気図の中で高気圧の中心気圧よりも中心気圧の高い低気圧がある可能性もあるわけです。さらに、高気圧は気圧が高いだけで、気温が高いわけではありません。(むしろ逆と言っていいほどです)今回お話する太平洋高気圧は暑さをもたらすものですが、冬のシベリア高気圧は寒さをもたらしますので、誤解のないように! 話を元に戻します。空気というのは、クーラーが足元から冷えてくることからもわかるように、冷たいものほど重い、つまり、気圧が高いのです。だから冬の高気圧は、冷たい空気が地表付近に集まって気圧が高くなったもので、何の不思議もありません。そう考えると、熱い=軽い空気のかたまりである太平洋高気圧の気圧が高いのは、おかしいと思いませんか?(おかしいんです!) これは、上空の、高度12〜17km付近に冷たい空気があるからなのです。なので、太平洋高気圧は身長約15kmくらいつまり「背の高い高気圧」なのです。(シベリア高気圧などは「背の低い高気圧」と呼ばれます) 最近環境問題に配慮して、クールビズが叫ばれていますが、就寝中に熱中症で死亡することもあります。クールビズには賛成ですが、それもほどほどにして、無事に楽しく夏を乗り切りましょう! (文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか) |
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空腹感が収まる「懐石料理」 『鬼平犯科帳』や『仕掛人藤枝梅安』の著者である池波正太郎。彼は昭和の文豪でも特に抜きん出た食通だった。証拠は数々の著作。どこそこの料亭のなんと言う料理で、どんな食べ物でどんな味わいだったかなんて、素人では書けない芸当である。 入院時も病院食を採らず、もっぱら料亭に頼んで作ってもらっていたという。最期の食事も、神田にある料亭だった。(『知識人99人の死に方』より引用) 京都の料亭を中心によく見かける「懐石料理」。語源は「茶道」と「禅宗」だった。もともとは空腹に耐えるための禅僧の裏技だった。暖めた石を懐に入れると、空腹感が収まるというものである。千利休もそれに倣おうとしたが、大名、それも織田信長などのVIPを相手にする身分ゆえに、下手なことはできない。 そのため、本来では出さないちょっとした料理を出したのである。これが、「懐を暖める石の役割の料理」、懐石料理の始まりである。 (文:HERMIT/絵:吉田たつちか)
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ズッキーニと豚肉(電子レンジ簡単レシピ) 材料(3人分) ズッキーニ=小1本(150g) しいたけ=3枚 豚肉(カツ用=1枚 塩=少々 ごま油=小さじ 1 調味料 しょう油=大さじ1 しょうが汁=小1かけ分 こしょう=少々
■作り方
@ズッキーニはヘタを切り落とし、横2つに切って3mm厚にスライスする。 しいたけも足を切り落し傘を3mm厚に切る。足は固いところを切り取って2mmの輪切りにする。
Aカツ用の厚切り豚肉は、両面に軽く塩をしてから5mm位の細切りにし、加熱用の容器に入れ、ごま油をかけて手でよくもみこむ。
Bもみこんだ豚肉の容器に、スライスしたズッキーニしいたけをいれ、調味料を加える。 全体をザット混ぜ、フタをしてレンジ500wで約5分加熱する。 さめても美味しいですョ (電子レンジ料理研究家 MaRoママ 絵写真共) *MaRoママの料理本がまもなく出版されます。
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-------------------------------------------- ・ヒロイワマサキ(ペンネーム) ・千葉県在住
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<編集後記> ・今月の投稿総数=7本 ・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/ CATEGORY=おもしろコラム
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