おもしろコラム通信 11月号 2006.11.07 No.031

 

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決断の背景

昭和34年(1959年)8月14日・・・、東急の創始者にして、強引な吸収合併を繰り返したことから、「強盗慶太」と呼ばれた五島慶太翁が亡くなったとき、翁の晩年、二人の人物が五島翁に食い込んでいた。

ひとりは、小佐野賢治。もう一人は、ホテルニュージャパン火災で悪名を高めた横井英樹。

五島翁逝去で名実共に東急のTOPとなった翁の息子の五島昇氏(元日本商工会議所会頭、故人)は、この二人に対してどのような処遇をする決定を下したか。

五島昇の決定は「小佐野は残し横井だけを切る」というものでした。

このとき、東急内部には、「この際、小佐野も切るべきだ!」という声もあったと言いますが、五島昇は、その声を抑えて、敢えて、小佐野は残した。

このときの、「小佐野と横井」の差は一体、何だったのか?

五島昇は1916年8月、東急財閥の御曹司として誕生しています。

小佐野は、1917年2月、山梨県甲州市勝沼町に住む家さえない極貧の小作農の長男として誕生。

横井は、1913年7月、愛知県中島郡平和町(現・稲沢市)の貧しい農家にて誕生。

つまり、五島昇と小佐野は同学年であり、小佐野と横井は同じような生い立ちから、徒手空拳でのし上がってきたという共通体験を持っていたと言えるわけです。

このとき、五島昇と小佐野賢治は同学年の43歳、まるで違う生い立ちをもった二人の同級生はお互いをどうみていたのか・・・。

私には、二人の間には、何か微妙な友情があったように思えるのです。

横井英樹のみは3つ年上の46歳・・・、三人ともほぼ同世代と言ってよかったでしょう。

ただ、それが、片方は従来通り、出入りを許され、もう片方は出入り禁止となった。

結論を言えば、それが「小佐野は一個の小佐野であったが、横井は一個の横井ではなかった」ということなのだと思います。

小佐野は、ロッキード事件に連座したことで、どうしても、「政商」としてのダーティなイメージが強いようですが、一方で、五島慶太翁もさじを投げた会社の立て直しに成功するなど、会社再建に対する手腕には翁さえも一目おいており、別に東急に寄生しなくとも十分に一個の事業家として存在していたといえるでしょう。

それに対し、横井は、同じく、白木屋乗っ取りなどで総会屋を巻き込んだ、その手段を選ばぬ抗争劇やその結果として、自ら、暴力団の襲撃を受けるなどというダーティな面は小佐野と同様だったのかもしれませんが、ただ小佐野が東急とは別個に会社を持ち、東急とは同盟関係に近い意識を持っていたのに対し、横井はあくまで、五島慶太の名を利用し、大東急に寄生することで利益を得ようとする寄生虫に過ぎなかったようです。

五島昇の目は間違ってなかったようで、小佐野はロッキードに連座したものの、山梨交通を始め数多くの倒産寸前の会社を立て直し、かつ、「人切り」をしない事業家として、その評価は没後さらに高まっていると言われるのに対し、横井はホテルニュージャパン火災では、数々の違法運営により、多くの犠牲者を出し、業務上過失致死傷罪で禁固3年の実刑判決を受けるに至ったことからも明白であったろうと思います。

ちなみに、

小佐野賢治は1986年死去。享年69歳。

五島昇は1989年死去。享年72歳。

横井英樹は1998年死去。享年85歳

(文:小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

円形脱毛の治療法は?

円形脱毛症は、ストレスなどで一時的に起こしている軽度なものと、注意を要するものがあります。

一般的に、脱毛部の数が3つ以内で、どんどんと成長する様子がなければ、食事療法と、根気よく血流改善することで、治すことができます。

脱毛部が少しずつ移動しているような場合は、自然に抜け落ちて、また生えてきているために起こるもので、こちらも血流を促進することで、治してゆくことができます。

この場合、原因となるようなストレスや、何か抱えている問題があれば、まずそれに向き合って、心の解放、解決をはかります。

その上で、頭部への血流を良くするものを補います。

例えば、頭頂部に脱毛がある場合は、松節のように、督脈の陽気を通ずるものを使用します。

側頭部に脱毛がある場合は、ストレスからくる肝、胆の湿熱が原因と考え、湿熱をとる方剤を用います。

脱毛は、その部分に気の滞りが生じ、栄養が足りなくなっているわけですから、気の詰まりをとって、血流を回復すれば必ずよくなります。

また、甘いお菓子、油物をとりすぎると、血液の粘性が増し血流が滞りますので、これらを避けて、お野菜、海藻などから十分なミネラルをとってください。おやつには、くるみや、プルーンなどがよいですね。

その他、お手当として、頭部の血流を促進する、ローズマリー、シダーウッド、マンダリン、ジンジャーなどのアロマオイルでシャンプーしたり、マッサージすることをお勧めします。

次に、注意を要する心配な円形脱毛は、脱毛部の端の毛髪を手で引っ張ると、簡単に抜け落ちてくるものです。どんどんと脱毛部が拡がります。この場合は、根底に、アトピー、腎疾患、甲状腺疾患、膠原病などが隠されている場合があるので、一度専門の病院を受診してください。

お子さんの場合は、リンパ球が異常に増えて、毛乳頭にある毛母細胞をリンパ球が攻撃している可能性もあります。

甘い物のとりすぎ、過保護、運動不足、ミネラル不足、添加物の多い食事、新築の家の有機溶剤などで、異常にリンパ球が増えることがあります。

(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー   高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

簡単な、天気図の見方

11月は、秋から冬へと移り変わる季節。気温も、寒暖を繰り返し、一歩ずつ冬へと進んでゆきます。そこで、新聞の天気図を「読む」、ちょっとしたコツや楽しみ方を紹介したいと思います。

新聞の天気図には、等圧線、低気圧(「低」)、高気圧(「高」)、前線が示されています。

等圧線とは、地上の等高度線と同じように捉えて、高気圧は、周りよりも気圧の高いところ、低気圧は周りよりも気圧の低いところを意味します。また、新聞によっては、等圧線の間隔が、4hPaだったり2hPaだったり、あるいは夏場など、一枚の天気図の中での気圧差が小さい時期だけは、2hPaごとの等圧線が点線(あるいは破線)で示されることもあります。

高気圧に覆われているところは、おおむね好天に恵まれますが、低気圧や前線があるところは、曇ったり雨が降ったり、ひどいときには雷雨や竜巻が発生するおそれもあります。(ちなみに、台風も低気圧の一種です)

低気圧から東に伸びるのが温暖前線、西に伸びるのが寒冷前線です。低気圧が発達していくと、寒冷前線が温暖前線に追いつき、三角形と半円が並んだ閉塞前線になります。実はこのころが低気圧の最盛期で、要注意な時期なのです。

逆に、三角形と半円が逆に並んでいるのが梅雨前線に代表される停滞前線です。停滞前線はたいていはほぼまっすぐですがときどき曲がったところができます。それを「キンク(ねじれ)」といって、そこに低気圧が発生します。

前線には、寒冷前線と温暖前線がつながっていたり、色んなパターンがあります。注目してみると面白いかもしれません。

  (気象予報士 チャーリー)

 

亥の月の亥の日

旧暦の月の俗称として十二支を当てて呼ぶことがありますが、旧暦10月(新暦で11月)に当てられるのは亥(猪・いのしし)で、俗に亥の月(いのつき)と呼ばれます。

猪の肉は食用にもされ料理の隠語で「ぼたん肉」といって、兵庫県の丹波や神奈川県の丹沢地方などでは猪の肉を鍋に仕立てた「ぼたん鍋」が郷土料理として有名です。

この「ぼたん」という隠語が使われるようになった由来には諸説ありますが、その昔大陸から伝わった仏教により獣肉を食べる事が禁忌とされていた時代の事、しかし猪の肉は滋養に富むと言われ山間の民にとって重要な栄養源でありました。

そこで、民達は猪の肉を食べるために隠語を用いる事を思いつき、猪の肉を「ぼたん」と呼んで食べてきたといわれているのです。

別名・山鯨(やまくじら)と呼ばれるのも、かつては鯨も魚とみなされていた事から魚なら食べても良いだろう、という山間の民の知恵の一つなのです。またその滋養強壮効果から「薬喰い」とも称されました。他の獣肉にも隠語を用い、馬肉は「さくら」、鹿肉は「もみじ」などと呼び、またうさぎを1羽、2羽と鳥類と同様に数えるのも、鳥とみなして食べるための隠語に由来するといわれています。

また亥は中国の陰陽五行説によると水性の干支となり、火難を逃れるという信仰があったことから、亥の月の亥の日に炬燵(こたつ)や囲炉裏(いろり)を開くと火災にならないと信じられていました。

現在も茶道界では亥の月の亥の日に畳にきった炉を開き火を入れる「炉開き(ろびらき)」という行事が行われ、別名茶人の正月ともいわれる大変重要な年中行事の一つです。菓子は「亥の子餅(いのこもち)」という名の、餡を餅で包んだ菓子が付き物です。

長い冬に備えて滋養のある肉を食べて英気を養い、火の安全を水の干支である亥に祈念して暖の準備をする。

亥の月にはそんな先人の知恵が込められた暖かさが溢れているのです。 (文:現庵/絵:吉田たつちか)

 

レンジで親子丼

卵が容器にくっ付かず上手にできます

 

完成写真

材  料 (1人分)

鶏もも肉

青ねぎ

80g
2個
2本

だし汁
しょうゆ
砂糖

大さじ3
大さじ1
小さじ1


だし汁---水+だしの素でもOK!

作り方

@

鶏肉は1cm厚さの一口大に切る。
青ねぎは4〜5cm長さの斜め切りにする。

冷やご飯のときはこの作業中にあたためて
 おいてください。

A

容器に分量のだし汁・しょうゆ・砂糖を入れ
よくかき混ぜ、切った鶏肉・ねぎを入れ軽く
ほぐす。フタなしでレンジ500wで2分30秒
加熱する。

鶏肉に火が通っているか確かめてネ。


B


鶏肉を加熱している間に、卵を器に割り、箸で
卵黄と卵白が大きく混ざる程度に軽くかき混ぜる。
鶏肉の加熱が終わったら、すぐに卵を回しかける。


C

フタなしで、レンジ500wで1分加熱し(1度目の
加熱)、取り出して大きく一度かき混ぜる。


D


再びフタなしでレンジ500wで1分加熱する。
(半熟が残っているぐらいがベストです)
加熱後温かいご飯にそっとかける。

汁が多いときは、ご飯にかけてから具を
こぼさないように気をつけて、汁を捨ててください。


 

 

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<編集後記>

・今月の投稿総数=12本

・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/

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