おもしろコラム通信9月号 2008.9.04 No.053 |
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現場レベルでの明治維新
メイジ・レボリューション・・・通常、明治維新を英訳するとこう呼ばれます。 レボリューション、つまり、革命ですが、果たして、明治維新は革命だったのでしょうか・・・? 一般に、「明治維新はいつ?」と言われれば、多くの方が「明治に改元されたとき」とか「王政復古の大号令の時」・・・などと言われると思います。 ところが、その段階では薩長土肥と呼ばれる西国雄藩連合の武略で�?川氏を追い落としたに過ぎず、階層の流動化である「革命」という点では具体的な動きはなかったはずです。 明治維新において、薩摩藩と並んで一方の主役であった長州藩では、幕末、幕府による長州征伐と、四カ国列強との交戦をほぼ同時に受け、まさに国が滅びる!という危機感のなかで、背に腹は代えられず奇兵隊という欧米型の国民皆兵制の軍隊を生んだわけで、それがさらに禁門の変、第二次長州征伐や鳥羽伏見の戦いといった戦闘を経ていく中で、その百姓町人を中心とする奇兵隊の勇猛さは、庶民の発言力の向上をもたらしたわけです。 つまり、長州藩ではこういった呉越同舟的な雰囲気のなかで身分制の崩壊がすでに始まっており、ひいては階層の流動化「革命」というものを醸し出していたと言えるでしょう。 それが、その後勃発した戊辰戦争において、そのまま新政府軍の中核をなしたことにより、長州の日本化ならぬ「日本の長州化」とでも言うべき「革命」が起動したのではないでしょうか? 即ち、従軍した諸藩の、いわゆる、足軽や郷士と言われる人たちの多くが、身分の上にあぐらをかいていた人たちの無能さを目の当たりにすることとなり、それがさらに百姓町人からなる長州の兵隊たちを見ることによって、もっと言うならば、自分の藩の上士が、百姓町人あがりの奇兵隊士にあごで使われるのを見た瞬間に、封建制というものは、なし崩しに崩壊したと言ってよく、この瞬間こそが現場レベルでの明治維新だったのではないでしょうか? この点、百の思想を机上で教えるよりも、人民の末端まで、皮膚感覚で、新しい世の中が来たことを実感できたということが、これまで封建制のもとで、不遇を囲っていた庶民たちの支持に結びつき、そのことが、脆弱な基盤の明治政府を、意外に強靱な物にした隠れた理由であったようにも思えます。 その点、薩摩においては、革命という機運が藩内で高まったのではなく、単に西�?・大久保ら、指導者層の武略によってのみ幕府を倒してしまったことから、長州藩のような革命的気運醸成と言う経緯を経ずに、そのまま、革命政府に参画してしまったと言え、それこそが意識レベルでの薩摩藩の誤算であったと言えるでしょう。 何故ならば、薩摩藩は、唯一、戊辰戦争において、長州藩より上の立場にあり、長州化する必要がなかった集団だからです。 だが、そのことが、日本全体が長州化していくなかで、その流れに逆行していくことに繋がり、結局、西南戦争と言う破滅にまで至ってしまったのは、その意味では、これまた、当然の帰結だったと言えるのかもしれません。 ただ、薩摩の側に立って言うならば、幕末の薩摩藩の実質的なオーナーであった島津久光には、元々、幕府を滅ぼす気などは毛頭なく、その結果、薩摩の倒幕指導者たちは、国許にいる主力軍を当てにすることは出来ず、使える兵力は出先機関にいる兵力のみであったわけで、本来、長州と違い、上手に立ちまわったがゆえに、あまり損耗していない薩摩軍が加わっていながら、鳥羽伏見の戦いでは幕府に対し、兵力の上では圧倒的に劣勢に立つしかなかったということが、長州と違った意味で、五体満足ではなかった薩摩側の内幕を語るものであると言えるでしょう。 薩摩はこういう内情を誰にも悟られることなく、ある意味、虚勢で明治維新を起こしたと考えると、薩摩人の気迫がこういう所にも見受けられるように思えます。 言うならば、鳥羽伏見の戦いの直前段階での長州を満身創痍の大けがに例えるなら、薩摩は内蔵疾患の病気持ちだったといってよく、明治になって、久光という病根から開放されたことで、元気になったからといって、急に激しい運動をしたところ、逆に怪我しなれていないがゆえに、骨折してしまったのが、西南戦争だったと言えるのかもしれません・・・。 (文:小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)
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不眠は何故怖い?
良い睡眠とは、夢も殆ど覚えていないくらいに熟睡し、朝目覚めたとき、”ああスッキリした!今日も一日頑張ろう!”と心も体も元気に飛び起きることができるものです。 睡眠の時間については、個人差がありますがダラダラと長く眠れば良いものではなく、最も大切な時間帯に、グッスリと寝入っていることが大事です。その時間帯とは、午後10時~午前2時の約4時間この時間帯に熟睡することにより、成長モルモンが分泌され、体を生まれ変わらせてくれます。その働きとは・・・ 1,軟骨や組織の代謝促進 2,アミノ酸の取り込みとコラーゲンの合成促進 3,体脂肪の分解 4,免疫システムの調整・・・など つまり、その日に摂った食べ物を、筋肉や骨組織を作るために整理整頓したり、体の中に入ってきた毒物や異物をパトロールして解毒排泄したり、できてしまったガン細胞を排除したりという、極めて大切な仕事は寝ている間に行われます。 不眠が続くと、体が生まれ変わらず汚れてゆくので、体がだるい、疲れがとれない、集中力がなくなる、前向き思考ができない・・・などの症状が出てきます。 慢性の病気が改善しない場合や、薬を飲んでも効かない場合不眠が隠れている場合が少なくありません。 とりあえず眠っているので、自分が不眠症だという自覚もないのです。 朝がスッキリしていない方は、食べることよりも薬を飲むことよりもまずは午後10時を目安に床に入ること。これが養生の第一歩です。 (文:薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)
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打ち水はなぜ涼しくなる?
近年都心などでも夕方のオフィス街に打ち水をして 涼を楽しむイベントが開かれたりしていますね。しかし、古くから夕涼みの手段として用いられてきたこの「打ち水」本当のところ効果はあるのでしょうか? まず打ち水は真っ昼間にはしませんよね。これは日射によってすぐに水が蒸発してしまうからです。さて、夕方になると陽射しも弱まります。しかしまだ地表の温度は高いまま。そこに水を撒くと、撒かれた水は飽和し、水蒸気へと姿を変えます。その際、地面の熱(=熱エネルギー)を奪っていくため、打ち水で涼しくなるのです。 実はこれと同じ現象が、私たちのヒフの上で起こっているのです! 梅雨など、湿度の高い日に、「しんどいなぁ」と感じることはありませんか? これは、湿度の高い空気が、より温度が高く、かつ、水を含んだヒフに触れることで飽和し、打ち水と同じように 水蒸気に変わっていく際に体内の熱エネルギーを奪っていくからなのです。 水はとても身近なものですが、とても不思議な物質です。物質には気温が上がるにつれて、固体・液体・気体と三つの相(そう)に変化しますが、水は、自然の範囲の温度で三つの相が見られる珍しい物質なのです。 打ち水やヒフの例は液体から気体への、気温が上がっていく際の変化の場合でしたが、逆ももちろんありますよね。氷が溶けて水になる、つまり、固体から液体になるとか。こういう際には水はエネルギーを、逆に放出しています。 地球には多くの水があります。気象条件によってその量は変わりますが、可能性が未知数の温室効果物質です。温室効果が進んで氷河が後退していくと、その際にも熱が放出され、温暖化の悪循環になっていくのです。 (文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)
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楽なお弁当作り
春には桜の木の下で、夏には海水浴場で、秋には運動会で冬にはクリスマスや、お正月のスペシャル弁当など、春夏秋冬お弁当はいつ食べても良いものですよね。定番の卵焼きにウインナー、ミートボールなど、最近ではお弁当用の食材も充実しお母様方はお子様の為に一工夫したお弁当作りに励んでおられるかと思います。 さて、こちらニュージーランドのお弁当といえば、まずお弁当箱のサイズに驚かされます。日本の子供用お弁当箱に比べ軽く5倍はあるでしょうか。そんなに食べるの?と思われるかもしれませんが、実は中身は何ってことはないんです。 ニュージーランドのママ達はその巨大なお弁当箱にバナナやりんごを丸ごとと、スーパーで購入したゼリーやクッキー、ジャムやピーナッツバターを挟んだ薄っぺらいサンドウィッチなどをドカッと入れて終了です。 こんなので済めば毎日のお弁当作りも楽でいいですよね。ちなみに我が家での主人のお弁当は晩御飯の残り物を持っていってもらい、オフィスの電子レンジで、温めて食べてもらっています。学生の頃、毎朝お弁当作りに苦戦した経験のある私は、楽なお弁当作りに味を占めています。逆にニュ ージーランドの人達に日本の手の込んだお弁当の写真 を見せた時は、朝から何てことをしてるんだ!と呆れ 顔で驚きを隠せないようでした。それにしても日本の 色鮮やかなお弁当は、見た目も楽しく食欲も増進させ てくれ、言うことなしですね。私もたまには日本風お弁当を主人のために作ってみます! (文:ニュージーランド在住 Reeoko/絵:吉田たつちか)
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生トマトソースの クールパスタ フルーツトマトで サラダ感覚のパスタ
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<編集後記> ・先月の投稿総数=7本 ・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/ CATEGORY=おもしろコラム
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