おもしろコラム通信9月号 2009.9.01 No.065

 

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幕末版オタク登用事例、大村益次郎  

大村益次郎という人物をご存じでしょうか。

東京の靖国神社に銅像として置かれている人物・・・と言えば思い当たる方もいらっしゃるかもしれませんが、事実上の日本陸軍の創始者とされている人です。

ところが、この人は元々、長州藩出身とはいえ、松下村塾で知られる志士の出身ではなく、本来、幕末の激動とは何ら関係なく、家業の村医者を継ぐために、医学を学んだ学者さんだった。

ただ、勉強の方は半端じゃないほどに出来た人のようで、防府の梅田幽斎、豊後国日田の広瀬淡窓、緒方洪庵の大坂適塾といった私塾に学び、長崎に遊学後は、適塾の塾頭を務めたほどの秀才だった。まあ、今日で言うならば、国立大学の大学院を出た後に欧米系の大学に留学、帰国後は母校で助教授を務めていたようなケースを想像すればわかりやすいでしょうか。

その後、一旦、父親に言われるままに帰郷し、近隣の娘と結婚したものの、村医者としてはあまりにも優秀すぎたのか、患者に対しては診察よりも講義をしてしまう傾向があったようで、医者としてはあまり芳しい評判がなかったのに対し、一方では、その学識を惜しむ声は多く、やがて、伊予宇和島藩から求められて出仕、西洋兵学の翻訳と講義を受け持ち、その後、安政

3年(1856年)には宇和島藩御雇の身分のまま、幕府の蕃書調所教授方手伝として幕臣となり、さらに万延元年(1860年)、噂を聞きつけた故郷長州藩か

らの要請を受け、長州藩士となり、やがて、文久3年(1863年)に長州へ帰国。帰国後は、西洋学兵学教

授となったものの、その翌年、長州藩は軍部の暴走により、蛤御門の変にて大敗し、その結果、幕府の第一次長州征伐を経て高杉晋作の決起による内乱状態となってしまうわけですが、やがて、討幕派が政権を掌握すると、高杉や桂小五郎ら藩中枢は西洋式兵制の採用を推し進め、書物を通して、この点に一番詳しい大村にその指導を要請・・・。

ここで、面白いのは、長州藩は、これまでの相次ぐ戦乱で、多くの人材を失っていたこともあり、大村は講義だけでなく、実際の作戦指導まで任されることになったことです。

なぜなら、大村その人は本の中でしか戦争を知らない単なる学者であり、その人に作戦指導を任せてしまったということは、今日で言うならば、軍事に詳しい大学教授を、そのまま、自衛隊の司令官に任じてしまったようなものでしょうが、インパクトの上ではむしろ戦争マニア、あるいは兵器オタクを防衛大臣兼参謀総長に任命した・・・と言った方が当を得ていたでしょうか。

この点、メジャーリーグ、ボストン・レッドソックスのチーム編成を担当しているのは、野球経験などまったくない、ネット上で独自の数式で選手を評価していただけの、いわば、ネット版野球オタクのような人だと耳にしました。

つまり、レッドソックスのオーナーとしては、「能力さえ確かならば、出自や経歴などにはこだわらない」・・・ということなのでしょうが、日本のプロ野球がそういう人を抜擢するなどとは到底考えられないことを思えば、如何に追いつめられていたとはいえ、長州人というもののこの辺の発想の柔軟さには凄味すら感じます。

(文:小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

津液に関する老化

老化の一つの要因に津液の不足があげられます。津液が不足すると、体に潤いや、みずみずしさがなくなります。

食べ頃のリンゴは、実が引き締まり。とてもジューシーですが、古くなったリンゴは、皮がシワシワになり実もカサカサ、パスパスでよね。

人の体もリンゴも同じで、長い間に酸化を受けます。若い頃は、抗酸化酵素が豊富で、酸化から身を守ってくれるのですが、歳とともに、抗酸化酵素が減少します。

お肌がカサカサする、髪の毛がパサパサで抜けやすい目が乾く、シワができる、喉が乾燥して空咳が出る、肌が乾燥して体がカユイ、大便がコロコロ・・・・などは津液不足の症状です。

津液というのは、活動により生じた体の熱を冷ます大切な役割をしているのですが、不足すると熱が冷まされず余ってしまうので、乾燥症状が出てきます。

津液不足に陥らないためには、ストレスと疲労を蓄積させないことや、夜更かしをせずに、タップリと睡眠をとることが大切です。

また、水分をたくさん摂ることは脾や腎を傷め、かえって津液不足を招きますので、注意が必要です。

私は、疲れが溜まって、肌に乾燥を感じたら、ツバメの巣ドリンクを飲んで、午後9時には眠ることを心がけています。

(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

 

公園は危険?

公園から子どもたちの姿が消えて、久しくなります。いまの小学生が外で遊ぶことは、ほとんどありません。また、塾があるので、“真面目に遊ぶ”時間もありません。ほんの少しの隙間時間を使って、ゲームをするのが遊びなのです。外で遊ぶことができるのは幼稚園児以下の子どもたちだけ。しかし、遊具での事故が増え、次々と撤去されてしまいました。怪我をした子どもの親たちも、その責任を行政に求めるようになり、さらに遊具が消えることになりました。昔と今の遊具はどこか違うのでしょうか。ブランコ、すべり台、シーソー、ジャングルジム……。多少デザインは変わっていますが、基本的には同じです。

変わったのは、子どもの運動能力と、親の思考回路です。昔の子どもも多少の怪我はしました。特に男の子は、危険なことが好きです。小さな怪我を繰り返して「危険」を学び、ギリギリのところで手加減していました。親も怪我など気にもせず、“キズ薬”を塗って「ハイ、おしまい!」。ところが、いまの子どもは、少しでも怪我をすると、親がすぐにやめさせます。

「危ないから、行っちゃダメ!」。遊具を管理する行政に、文句を言ったりもします。まったくの筋違いです。小さな怪我をたくさん経験しておかなければ、大きな怪我をした時に対処できなくなり、精神的ダメージが大きくなります。小さな怪我でもオロオロする、弱い人間になってしまいます。しかし、いまの子どもは、危険なことをやったことがないから、“手加減”を知りません。痛みもわかりません。だから、度を超してしまい、事故となるのです。身体を使い、小さな怪我をしながら、危険を学んでいくのです。これは、生きる上で必要なことです。「危険」を教えるためにも、親は意識を改めなければいけません。怪我をするのは、遊具のせいではありません。子どもは怪我をするものです。怪我をしやすいのは、子どもを外で遊ばせない、親の責任です。

(文:フリーライター 佐藤きよあき/絵:吉田たつちか)

 

テリヤキチキン寿司

寿司 OR SUSHI? 世界中で様々な国の食文化が行き

交う今日、日本の伝統料理である寿司が、多くの国で愛され

るようになった。

ニュージーランドでも町を歩けば「SUSHI」の看板が四方八方で目に付く。ちょっとした立食パーティーでも一口サイズ

の巻き寿司がキッシュやパイの隣に並 んでいる。少しばかり異様な光景だが、サクサクのパ イ達に負けず劣らず寿司は大人気である。

さて、その「SUSHI」だが、日本で食べられている馴染みのある寿司とは少し様子が違う。綺麗な緑色のアボカドがネタ として乗っていたり、巻き寿司の中の具に韓国の肉料理プル

コギが詰まっていたり、色目に真っ赤なパプリカは、

「SUSHI」の必需品だ。中でもテリヤキチキン寿司は最も好まれている。

この様に日本で食べる寿司とは大きくかけ離れているが、そ

れもそのはず、多くの SUSHI SHOPは日本人以外のオーナ

ーが殆どである。もちろん老舗日本料理屋などに行けば、本

物の日本食や寿司が味わえる。しかしそのような料理屋はニ

ュージーランド人にとって少し敷居が高いのが現状である。 ニュージーランド人にとっての「SUSHI」とはヘルシーなファーストフードであり、道端で「SUSHI」のパックを買い求め、歩きながらハンバーガーの様に食べるの がニュージーランド流である。

しかし考えてみると、 私達が見様見真似でイタリアン料理を家庭で作るのと 同様なのかもしれない。皆様も海外に出向く機会があ れば是非一度「SUSHI」をご賞味あれ。

(文:ニュージーランド在住、Reeoko/絵:吉田たつちか)

 

コチュジャンで厚揚げ ピリカラ・こってり味の厚揚げ

完成写真

材  料 (3人分)


お好みで七味唐辛子を振って下さい

厚揚げ(絹揚げ)
ミンチ肉(豚肉or鶏肉)
玉ねぎ
にら

1丁 (約170g)
50g
小 1/4個
1/2束

調味料 
 コチュジャン
 味噌
 しょう油
 酒 (なければ 水)
 ごま油
 砂糖


小さじ1(好み)
大さじ1
大さじ1
大さじ1
小さじ1
小さじ1

作り方

@

厚揚げを5mm厚の一口大に切る。

玉ねぎはみじん切り、ニラは5mmに切っておく。

A

容器に調味料を全部入れ 泡だて器でよく混ぜ、

ミンチ肉を加えて細かくつぶす。


B

調味料とミンチ肉を混ぜた容器に、切った厚揚げ・

玉ねぎ・にらを加え、調味料をからめる。

フタをして、レンジ500wで3分加熱する。


C

3分加熱後ざっと混ぜ、今度はフタなし

レンジ500wで3分再加熱する。

  これで水分をとばします

加熱が終わったら ざっくり混ぜて、盛り分ける。

(電子レンジ料理研究家 MaRoママ 文絵共)

 

8月新規登録のコラムニス

.アメリン(ペンネーム)

兵庫県在住

 

 

 

 

 

<編集後記>

・先月の投稿総数=9本

・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/

CATEGORY=おもしろコラム

 

 

 

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