おもしろコラム通信4月号 2011.4.02 No.084

 

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おもしろコラム通信発行月の前月によせられたコラムの内、採用されたものを絵入りで掲載しています。

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シイタケには日光浴をさせよう!

 

今回は、キノコの中でも最も親しまれているシイタケの効用について紹介いたします。

 シイタケの栄養成分としては、ビタミンB1、B2などが比較的多く含まれているほか、特徴的な成分としてエルゴステロール(ビタミンDの前駆体)食物繊維、エリタデニンの存在が挙げられます。

 エルゴステロールはキノコ類には多く含まれる成分ですが、生のシイタケに含まれている段階ではビタミンDとしての効力はありません。紫外線を浴びることによって初めて活性型のビタミンD(エルゴカルシフェロール)に変換されます。したがって、生で食べるよりも天日干しにした乾燥シイタケの方がシイタケに含まれるビタミンDを効率よく摂取することができます。ただし、市販されている乾燥シイタケの殆どが、紫外線を浴びていない機械干しのものなので、調理する前にひだのついている方を上にして1時間程、天日干しにするとよいでしょう。

 エルゴステロールおよびビタミンDには、カルシウムの吸収を促進するという本来の働きのほかに、抗がん作用も持っていることが知られています。どちらも、直接的にがん細胞を殺す作用はありませんが、エルゴステロールはがん細胞が増殖するときに必要な血管の新生を抑制することにより、ビタミンDはがん細胞を殺す免疫細胞を活性化することにより間接的に抗がん作用を発揮します。

 また、シイタケに含まれる食物繊維は、βグルカンと呼ばれる特殊な多糖類(糖類の最小単位であるブドウ糖や果糖などの単糖が10個以上つながったもの)で、ビタミンDと同様に免疫力を高める働きがあり、抗癌作用が期待されています。実際に、シイタケから抽出されるβグルカンは「レンチナン」という名前の抗がん剤として使用されています。ただし、βグルカンは高分子量なので口から投与してもそのままの形では吸収されないため、レンチナンも注射剤として使用されています。

 シイタケ以外にも、キノコ類には広くβグルカンが含まれていて抗癌作用の期待されているものはたくさんあります。しかし、実際に体内に吸収されるのかという問題があるため、食品として摂取した場合の効果は疑問視されています。一方、吸収されなくても腸管で免疫系を刺激することにより効力を発揮するという説があったり、経口投与でも効果のあったという研究報告もあり、さらなる研究の進展が待たれるところです。

 最後に、エリタデニンはコレステロールの吸収を抑制することが知られていて、動脈硬化などの予防に役立つことが期待されています。

(医学博士 食品保健指導士 中本屋 幸永/絵:吉田たつちか)

 

 

 

 

大人のアトピー

 

大人のアトピーのご相談に多いのが陰部のアトピーです。お子さんのアトピーでは、卵、乳製品、動物性のタンパク質、脂肪そして白砂糖食品を摂りすぎず、穀物菜食を取り入れてゆくことが養生の基本となりますが、大人になってから発症するアトピーは、肺、脾、腎の弱りと肝の使いすぎ(異常亢進)が根本にあります。

 長年アトピーの発症と緩解を繰り返している方は、基本的な食養生はすでに身につけておられ、季節の変化に伴うストレス、環境の変化に伴うストレスが差し水となって一時的に症状が出るが養生のコツを知っておられ、何とか体調をコントロールする術を身につけておられる方が殆どです。

 ところが、大人になってから初めてアトピーを発症した方は、今までうんと加工食品、インスタント食品、外食を重ねてこられた方が多いようです。そして年齢とともに五臓が弱まり、今までのように解毒できなくなった結果、症状が現れます。

 加工食品やインスタント食品、外食は、添加物が多いだけでなく、脂肪もカロリーも高いものが殆どです。血液の中に、未消化のタンパクや薬品があふれると、肝臓は大変に疲労します。 解毒しきれない毒は脂肪の中に一時蓄えられます。

 乳腺、陰部は、どちらも肝の経絡が通っており、非常に毒が溜まりやすい箇所なのです。さらに陰部は他の皮膚に比べて熱放散しやすい箇所ですので、他の皮膚の汗腺が閉じていて汗がなかなかかけない方では解毒が陰部に集中してしまい、なかなか症状が改善されないのはこのためです。

 陰部の症状がなかなか取れない方は、解毒を促進するタンポポ茶やツヤゴールドに、肺脾腎の虚損を補い、代謝経路を改善する通竅を加えられることをお勧めします。 汗がかけない、気持ちよく排便できないなどは肺の働きが大変に関与しているからです。また、下剤に頼らないと排便できない方は、長く服用しても心配のない土大黄に変えてみられてはいかがでしょうか?

 食物の他に、肝に大変負担をかけるのが、ストレスと睡眠不足です。大人にはどちらもつきもので、だからこそ養生していただかないとそこから脱することができません。その日のストレスはその日に帳消しにする発想。そして遅くとも11時には就寝してくださいね。

(薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

 

 

 

名文は業務連絡に適さず  

 

日露戦争時の帝国海軍の名参謀にして、天才と謳われた人物に司馬遼太郎さんの著作、「坂の上の雲」で有名な秋山真之という人物が居ます。この人が書いた文章で名文として有名なのが日本海海戦の折に大本営に向けて打った「天気晴朗なれど波高し」の一文です。

 これは、司馬さんによると、たまたま、航海日誌の最初のページに書いてあったことなのだそうで、秋山参謀としては他意はなかったのかもしれませんが、戦後、彼はこの一文を巡って激しく非難されたとか。

つまり、「名文すぎる」と・・・。

 作戦報告に、名文は一切必要なく、名文が一度、まかり通るようになると、作戦の失敗などの都合の悪い事実を、名文で固塗するようになるということだったとか・・・。なるほど・・・と。

 参考までに、こういう場合に好まれる文章とは以下のような物でしょうか・・・。

 「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」〈出征中の徳川家康の家臣、本田作左衛門が嫁に宛てた手紙〉

つまり、火の用心と子供の面倒と仕事の道具である馬をよろしく・・・と。

 「三島の胴体と首の距離 1メートル」〈作家、三島由紀夫の割腹自殺の際の警視庁入電〉当時、警察には色々な情報が飛び込んできて、生死がよくわからなかったのだとか。首と胴体が1m離れていれば間違いなく死んでるわな・・・と。

 「ダンナハイケナイ、ワタシハテキズ」 〈西南戦争前夜、熊本鎮台司令長官種田政明少将が愛妾と同衾中に不平士族に襲われたときの、状況を知らせる愛妾からの電報〉

司令官は助かりそうもないけど私は無事だから電報を打っている・・・と。

 すべて、短文ながら、状況がよくわかりますよね。用件を手短に、それでいて、的確に相手に知らせなければならないビジネス文書などには必要な心得のひとつでしょうし、ついでに言えば人の話を最後まで聞かないお年寄り対策にもなります(笑)。

ワタシも苦労させられましたから・・・。だって、話聞かないんだもん・・・。

(小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

 

タンポポは万能薬!?

 

春の訪れを告げる草花、タンポポ。川の土手や畑のあぜ道、駐車場の端など、至る所で見ることができます。放射状に生えた緑の草と色鮮やかな黄色い花びらは、行きかう人々に「もう重いコートは脱ぎなよ」と促しているかのようです。

タンポポは食材にもなります。古くからヨーロッパやアラブで葉をサラダやスープに入れて食べていました。根は細かく刻んで乾燥させ、それを焙煎して飲料にしました。色や風味がコーヒーに似ているのでタンポポコーヒーと呼ばれ、現在でも飲まれています。日本では花を天ぷらにして食べる習慣があるようですが、苦みがあるせいか食卓にはあまり並びません。食べたことのない人も多いでのではないでしょうか。かくいう私もその一人です。

けれども、良薬は口に苦し。実はタンポポはこのうえない健康食材なのです。まず、葉にはC型肝炎ウイルスを圧制する効果があります。よって、漢方薬の原料として使われています。根には利尿作用や血液の循環を良くする作用があり、タンポポコーヒーを飲むと高血圧や糖尿病などの生活習慣病の改善につながると考えられています。また、ホルモンのバランスを整える力もあり、妊婦さんの母乳の出を助けたり、妊娠しやすい体に変えたりもします。その他、冷え・胃弱・便秘に効くので、まさに万能薬と言えましょう。日本では近年、ハト麦や黒豆などとブレンドしたタンポポ茶が発売され、健康食

品コーナーで見かけるようになりました。天ぷらにして食べるのはちょっと、という人でもお茶なら大丈夫ではないでしょうか。ノンカフェインですので眠れなくなる心配もありませよ。

大地に力強く咲くタンポポは、やがて綿毛のついた種子に変わります。白くて丸いふわふわした種に、フッと息をかけて飛ばすのも楽しいですね。飛ばされた種が翌年新しい芽を出し、そして私達の健康を維持する万能薬に成長するかと思うと余計に楽しみが広がります。

(小説家 華山 姜純/絵:吉田たつちか)

 

 

 

電子レンジレシピ 

 

お好み はんぺん

 

<材料>(2人分)

はんぺん  1枚

青ねぎ     1本

しめじ 1/3株

ピザ用チーズ 大さじ 5

(シート状なら 2枚)

お好み焼きソース 適量

かつおぶし     適量

 

 

 

 

 

 

<作り方>

@ はんぺんを ひと口大の大きさに切り、元の四角い形に整えて 皿に乗せる。(皿はレンジ加熱できるものにしてネ )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A 切ったはんぺんの上に、大さじ3のチーズ(シートなら1枚)をまんべんなく振り、その上から小口切りした青ねぎ・小房に分けたしめじを全体にのせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

B 青ねぎ、しめじの上に残りのチーズを振りかけ(シートのチーズを乗せ)、フタなしでレンジ500wで3分加熱する。

加熱後お好みソースをかけ、その上からかつおぶしを振りかけて、そのまま食卓に出してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(電子レンジ料理研究家 MaRoママ/写真・イラスト共)

 

<編集後記>

・先月の投稿総数=10本

・ブログ=http://blog.goo.ne.jp/tebra/

CATEGORY=おもしろコラム

 

 

<読後通信簿

 

 

*今月採用された方(上記挿絵入りのコラム)には掲載ニュースレターと稿料として5千円分のクオカードを4月15日に発送しますのでお受け取りください。

*投稿いただいたコラムが,編集部の都合により、後日採用になる場合があります。この場合の稿料は採用月に支払われます。

5月号の原稿締め切りは415日です。

*特に季節を織り込んだコラムについては、翌月を想定して投稿ください。

*新聞タイプ(楽しい暮らし4月号はこちらから閲覧ください。

 

★個人情報保護の見地から、コラムニスト紹介のページはHPから削除しました。

 

 

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