おもしろコラム通信 4月号 2006.4.10No.024

 

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昔は青鼻、今は水鼻

これは何のことでしょう?

そうです!これは、昔の病気と今の病気の違いを述べたものです。

終戦後〜昭和30年代前半までは食料事情も悪く、ほとんどの方が栄養失調気味でした。

そのため、いろいろな感染症にかかりやすく、一度かかるとなかなか治らない!子供たちも青鼻をダラ〜と垂らして、着物の袖が、鼻でコペコペになってピカ〜と光っている光景が思い出される方も多いと思います。

青鼻の正体は、黄色い膿をもった鼻汁のことで、細菌と戦ったあとの白血球の死骸です。

今日では日本中どこを探しても、青鼻を垂れているような子はもういませんね!逆に増えているのは、子供からお年寄りに至るまで、薄いシャビシャビの水鼻をティッシュでかんでいる光景です。

水鼻は花粉などの異物を体から洗い流そうとする反応で、花粉症や、アレルギーなどのときに見られる症状です。涙でグシャグシャになる、水っぽい痰が出る、下痢をする・・なども同様の反応です。

空気が汚染されてきたこと、食糧事情の変化で体にとって異物となるものを摂りこみ過ぎていること、体がとても冷えやすくなってきていること等が原因です。

 

今年もまた、花粉の季節がやってきますが、体質改善は今からでも決して遅くはありません。

去年はとても花粉の量が多かったにもかかわらず、養生により全く症状のない方もみえました。

アレルギーは、突然起こることがありますが、逆に養生により、いつの間にか治る可能性もあります。

今年こそ、是非体質改善にチャレンジしてみてください。

 

(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー  高田理恵/絵:吉田たつちか)

 

 

新茶の季節

春の訪れと共に新茶の季節となりました。

日本のみならず、世界のお茶の源流である中国においても春は茶摘みの最盛期となります。

中国のお茶といえば真っ先に浮かぶのが「烏龍茶-うーろんちゃ-」ですが、実は烏龍茶の歴史は数千年に及ぶ中国茶の歴史から見るとまだまだ浅く、製法が確立されたのは約200年前の清代と言われています。日本では余り知られていませんが中国におけるお茶の生産量も7割は緑茶が占め烏龍茶は2割程なのです。元は主産地である福建省や広東省でのみ一般的に知られていたお茶で、北京や上海では烏龍茶を知らない市民の方が多かったくらいですが、華僑の働きかけによって国内よりもむしろ日本のように海外での知名度と需要が高まっていったのです。

烏龍茶は一般に「発酵」と呼ばれる茶葉の酸化の度合いによって味のバリエーションが多く、その中でもペットボトル等で売られている日本の烏龍茶の多くがモチーフにしているのが福建省北部・武夷山(ぶいさん)の岩山に自生する茶樹から作られる「岩茶-がんちゃ-」です。

武夷山は世界遺産にも指定されている景勝地で、古くから茶樹が自生していたといわれ、中でも世界最高峰と呼ばれるお茶「岩茶・大紅袍-だいこうほう-」の茶樹は樹齢350年とされています。毎年1〜2キロしか採取できず数百万円で取引されるこのお茶の樹は僅か4本、国家によって管理され一般の人は近付くことすら出来ません。

4大岩茶の一つ「岩茶・白鶏冠 -はっけいかん-」、春に萌え出した葉の先が赤く鶏の鶏冠(とさか)の様だから、というように岩茶のネーミングには様々由来のある物が多く、このように見た目に由来する物や、また「岩茶・不知春-はるしらず-」は芽吹きが他の茶樹に比べて遅いため茶葉達は春を知らずに育つ、といった見立てに由来する物などもあります。また同じく「岩茶・不見天-ふけんてん-」は、日の当らない岩場のくぼみに生えていて生涯天を見ることがないから、などもあります。

樹齢数百年といわれる岩茶はとてもではありませんが、原木を挿し木した茶樹から製茶された岩茶なら十分に手が届きます。名前から想像される様々な由来に思いを馳せながら、休息の一時を過ごしてみるのはいかがでしょうか。

(文:現庵/絵:吉田たつちか)

 

 

動物の鳴き声

私たち日本人にとって、犬は「ワンワン」猫は「ニャーニャー」ですが、海外では違う泣き声で表現されています。言葉が変われば耳から入る音も違って聞こえるからなのです。

英語圏の国では、犬は「バウワウ」(bow wow)、猫は「ミューミュー」(meow meow)、豚は「オインクオインク」(oink oink)、羊は「バーバー」(baa baa)。そして鶏は「クッカ・ドゥル・ドゥー」(cock a doodle do)という風に鳴くと表現されています。

中国語圏の国では、日本に近いものの泣き声は当然漢字で表現されており興味深いものばかり。犬は「汪汪」=「ウォンウォン」、猫は「*1」または「*2 」

=「ミィアオミィアオ」、豚は「*3」=「ビイービイー」、羊は「日刀vで「ミィエミィエ」。そして鶏は雄鶏と雌鳥とで、異なる鳴き声で表現されており、雄鶏は「   *4 」=「ウォッウォッ」、雌鳥は「グゥォ、グゥォ」となっています。

英語よりかは、日本語の鳴き方に近いと思いませんか?発音といえば、中国語と日本語と似たような発音の単語があるのをご存知でしょうか。

漢字はもともと中国から伝わってきたものなで、私た

ちが読めなくても意味が分かる単語が多くあります。

漢字は一緒でも発音が異なるケースがほとんどです

が、まれに発音が似ている単語もあるのです。北京語では、散歩はサンプー、公園はコンユエン、電話はテイエンホワ、椅子はイーツなど。

どうですか?結構、日本語と似ていると思いませんか?

*1 *3
*2 *4

(文:JULIE/絵:吉田たつちか)

 

 

 

虹が見え始める季節

虹と言えば「希望の橋」「夢の橋」などとロマンティックなイメージをお持ちの方が多いと思いますが、日本では虹は不吉なものだと思われていた時代もあるようです。

日本の暦には二十四節気をさらに3つずつ細かく分けた七十二候というのがあります。4月15日から19日ごろは「虹始めて見る(あらわる)」というのがあります。

太陽の光は、基本的には「白色」です。「白」というのは全ての波長の光を全て混ざったもののことです。が虹は、太陽の白い光線が、雨粒の中で2回の屈折と1回の反射を行うことで、7色に分けられて見えるようになる現象です。

雨粒の半径が大きければ大きいほど、それはくっきりとします。また、太陽の光も強ければ強いほど、虹ははっきりと見えるようになります。だから、だんだんと陽射しが強くなるこのころに、ようやくその年初めての虹が見えるようになる、と、昔の人は考えたようです。

虹の色は赤橙黄緑青藍紫の7色が一般的に知られています。(7色がはっきり分かれて見られることは非常にまれですが)これは、赤が外の場合と紫が外の場合の二通りがあります。赤が外の場合を「主虹(しゅこう・しゅにじ)」といい、この方が一般的ですが、逆に紫が外の場合を「副虹(ふくこう・ふくにじ)」といい、主虹に比べて色も薄いので見つけにくいです。主虹の外側にできたり、公園の噴水で見かけるのはこのタイプです。

11月22日から26日ごろ、「虹蔵(かく)れて見えず」という七十二候があります。陽射しが弱まって虹もできなくなるのですね。それまでのあいだ、激しい夕立のあとなど、空を見上げて、虹を探してみてはいかがでしょう?

(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

 

 

花見の歴史

日本人が一年で一番楽しみにしている行事は、花見だろう。毎年、場所取りに奔走したり、弁当や酒に凝ったりと、準備の段回から心が弾む。冬の間に縮まってしまった心と体を、思い切り伸ばす為の宴にも思える。

桜を愛でる歴史は深く、奈良時代に編さんされた『万葉集』にも桜の美しさを詠まれたものも見られる。しかしこの頃の花見と言えば梅であった。花見が桜になったのは、平安時代からだ。

作庭文化が栄えつつあり、山から桜を移植し、気軽に楽しめるようになったからであろう。花見と言えば、桜の花を見るということが定着したのも、平安時代だ。

武家が台頭し出すと、今度は美しさだけではなく、すぐに散ってしまうという儚さにも注目されるようになる。「花は桜木、男は武士」と言われるように、命を潔く散らす代名詞のよう呼ばれる。これは、第二次世界大戦まで続く、兵士の生死観として定着した。特攻隊の辞世の句に度々引用された。大愚良観和尚の歌「散る桜 残る桜も 散る桜」とあるように、桜を死の象徴として捉えていたようだ。

しかし、庶民の桜観は少し違う。元々の庶民の花見は、春の訪れを噛み締めるものであった。カレンダーなど無い時代、桜の開花こそが春の到来だった。そして、花は散ったとしても、また来年美しい花を咲かせる桜を、命の喜びとして見ていた。だからこそ、大勢で集まり大騒ぎをした。今でも、心の奥底にこの昔の思いが残り、花見を楽しむのではないだろうか。全ての生物が活動し始める春、大いに命の喜びを謳歌したいものだ。

(文:講談師 旭堂花鱗/絵:吉田たつちか)

 

 

 

 

 

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