おもしろコラム通信 3月号 2008.3.10 No.047

 

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おもしろ通信発行月の前月によせられたコラムの内、採用されたものを絵入りで掲載しています。

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3月はなだれの季節

なだれ(雪崩)とは真冬にだけ起きるものだと思っていませんか?確かに真冬、降り積もったばかりの雪が引き起こす雪崩も頻繁に起こります。

しかしそれは「表層(ひょうそう)雪崩」といって降ったばかりの比較的軽い雪が崩れる現象です。その名のとおり、表面の雪だけが崩れるわけです。

しかし3月に入ってから起きる雪崩はそうではない場合が大半です。

3月にもなると、標高の高い山間部でも気温の上がる日が増えてきます。そうすると当然冷たく降り固まった雪も溶け始めます。

そうなると、表面の雪だけではなく、もっと深い部分から、厚みを持った大量の雪が崩れます。

地表付近の雪は、冬の初めからずっとそこに積もっていて上から新たに降り積もった雪の重みで圧縮され、重く、固くなっているので、表層雪崩よりもパワーがあります。この雪崩のことを「全層(ぜんそう)雪崩」といいます。  

3月ともなると、平野部ではかなり暖かくなることもあります。それと同じ気分で山へハイキングに出かけ、思いがけず山頂付近からの全層雪崩に巻き込まれるという可能性は高いです。また、この時期になると山間部でも降水は雪ではなく雨になることもあり、 雨もまた雪を暖めて溶かし、雪崩を引き起こす要因に なります。山の中腹では雨が降っていなくても、平地や中腹よりも気温の低い山頂では雨が降っていることもあり得ますので、この時期の登山には充分な注意が必要になります。  

また、雪泥流(せつでいりゅう)といって、水を多く含んだ大量の雪が山腹や河川を伝って一気に流れ落ちる現象も多発しているようです。これもやはり雨が多く降ったあとに発生するので、山へ行く際には当日の天気だけでなくそれ以前のお天気の経過にも注意を配る必要がありそうです。

(気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

人はどんなときに病気になる?

現代医学は、病気から出た不快症状や病気による反応を抑え込む(封じ込める)ことばかり考えていますが、「何故、その人がその病気になった?」ということには殆ど目を向けないようです。

安保先生(新潟大学教授)によると、人は過酷な生き方をしたときに病気になります。

例えば、長時間の労働、持続的に不安を伴う環境、夜更かしの連続、パソコン等で目を酷使しすぎること、そして常に怒りっぽい性格・・・

食物を腹一杯食べることも、体にとってはストレスとなります。

人は怒りで手があがるほどの状態のとき、呼吸とともに全身が震え、血圧は230を超すそうです。

このような激しい交感神経の緊張により、血管系への負担、消化管粘膜からの出血等が起こります。

気が短い人は、起こる前に深呼吸をして、努めて怒らないように努力してゆきましょうね。

そして、夜は十分に休息をとることです。

東洋医学的にも、夜は陰を補う時間です。

昼間の活動により消耗した体(組織、血液等)を回復させ、また食事により取り入れた食物を、体に必要な栄養素に変換したり、異物を免疫により排除したりするのも、夜、寝ている間に行われます。

また食事により取り入れた食物を、体に必要な栄養素に変換したり、異物を免疫により排除したりするのも、夜、寝ている間に行われます。夜更かしすると、免疫パトロールも体の修復も、頭のデフラグもされず、人はやつれて病気になります。

毎晩12時前には就寝し、週に2度は午後10時には眠りましょう♪(安保先生との対談から)

 

人生意気に感ず 功名誰かまた論ぜん  

 「唐王朝」というのは変わった王朝です。

「大唐」と呼ばれ、中国の歴史上、「牡丹の花」にも例えられるほどの繁栄を誇ったほどでありながら、創業者よりも二代目の方が有名な王朝なのです。

普通、二代目というのは、どうしても、創業者・徳川家康に置ける二代将軍秀忠のように、あくの強い創業者の陰に隠れてしまいがちなのですが、この唐王朝に限っては、その限りではありません。

二代目である太宗皇帝・李世民は、兄を殺し、初代皇帝である父を軟禁して、帝位についたほどにあくの強い人物であり、この点は、父にして鎌倉幕府初代執権、北条時政を追放し権力を掌握した二代目・北条義時を想起するでしょうか。

その李世民の治世は、「貞観の治」と呼ばれ、徳川家康も参考にしたほどに治世の理想とされています。

それほどの治世を補佐した重臣に魏徴という人物がいるのですが、この人は、元々、世民が殺した兄皇太子の側近だった人物であり、当時、皇太子に対し、たびたび、「早く李世民を殺すように」と進言していたとのことで、皇太子死去後、A級戦犯として断罪される立場となったものの、その能力を見込まれ、逆に、太宗皇帝の重臣として重用され、癇癪を起こした太宗を諫めたこと数多であったと言われています。

その魏徴が詠んだ歌の一部です。

「人生意気に感ず 功名誰かまた論ぜん」(「人生なんてのは意気に感じるもの。功績や手柄などというのは誰か人が語ってくれ」:平太意訳

この話で思い出すのが、春秋時代の中国の故事です。

王を囲んでの宴の席で、余興として、灯りを消して飲もう・・・ということになったとき、暗闇に紛れて、誰かが王の寵姫の唇を盗んだ・・。

このとき、寵姫は機転を利かせて、その者の冠に傷を付け、すぐに、王の側に駆け寄り、王に灯りを付けてくれるように注進したところ、事情を聞いた王は、「いや、皆、今宵は無礼講と言ったはず。これが、つまらぬ事を言ったようだが、皆、今宵は冠を外して飲むことにしよう」と言い、宴席は灯りを付けないまま、お開きとなった・・・と。

後年、王は大国・秦との戦いに大敗し、命からがら敗走を重ねる身となったところ、このとき、一人の戦士が現れ、全身に針鼠の如く、矢を受けながらも、王を安全なところまで逃がし、「なぜ、おまえはここまで・・・」と聞く王に対し、その戦士は、「実はあのとき、寵姫にいたずらをしたのは私でした。王の配慮のおかげで、満座の前でさらし者にならなくて済みました。私はいつか、この恩義に報いねばならないと思っていました」と言い残し、ついに息絶えたと・・・。

何かの浪曲でもありましたよね。親分が祝儀の席に行かないものだから、やむなく、子分が代理として出席したものの、そうそうたる親分衆が集まる中で、肩身が狭い思いをし、さらに、続々と高額の祝儀金が発表されていくと、自腹でなけなしの金1両を包んだのみだったその子分は、何ともいたたまれない気持ちに・・・。

ところが、自分の番で、読み上げられたのは「OO親分!金100両!」のコール・・・。満座のどよめきに面目を施したこの子分は、同時に、心中、「いつか、この人の為に働かなきゃなるまい」と思う・・・と。

(小説家 池田平太郎/絵:吉田たつちか)

 

美味しく体に優しいキャベツ  

キャベツは、炒めても、ロールキャベツやポトフ、スープなどのように煮込んでも甘さが増して美味しい野菜です。キャベツは、ビタミンCが大変豊富で、大きな葉1枚で一日の必要量の70%ものビタミンCを摂ることができます。また、骨にカルシウムが沈着するのを助ける働きを持つビタミンKも含まれています。 食物繊維も多く、抗潰瘍作用の高いビタミンUにより、胃腸を整える働きもあります。また、がん細胞を抑制するとされるイソチオシアナートやべルオキシダーゼがビタミンCと共に免疫力&自然治癒力を高め、 ガン予防に大きな効果があるそうです。

しかし、これらの成分は熱に弱いので、生で食べるのが効果的。トンカツに欠かせないキャベツの千切りも、実はキャベツの食物繊維がトンカツの脂肪の吸収を抑え、ビタミンUが胃腸を優しく守ってくれているのです。  

ローマ時代には薬や健康維持食として珍重されていたように、ヨーロッパが原産で、その歴史は古く、日本へは江戸時代にオランダからもたらされ、当時は甘藍 (かんらん)などと呼ばれていましたが英語読みが訛ってキャベツとなりました。キャベツには様々な種類があり、いわゆる日本のキャベツは、ホワイト・キャ ベツと呼ばれるもので、まん丸なものからかなり平べったいものまであります。白菜のように縮んだ柔ら かい葉っぱのサヴォイ・キャベツや先がとんがったシュピッツコール、ビタミンCがさらに豊富な芽キャベツなどもヨーロッパでは一般的です。  

で包んでしまうと葉が呼吸できず、早く痛んでしまうので、大きめのビニール袋や新聞紙に包んで冷蔵庫で保存しましょう。雪の多い地域では、新聞紙に包んで雪の中に入れて置く保存法がありますが、そうすると甘みも増して美味しくなるそうです。美味しく体に優しいキャベツは、現代人にも欠かせない野菜と言えそうです。

(アメリカ東海岸在住、フラウ山田/絵:吉田たつちか)

 

 

<電子レンジ簡単レシピ>白子のとろろ蒸し



完成写真 材  料 (4人分)


だしは水+だしの素でもOKです
たらの白子 150g
長いも(山芋)
350g
(中 約20cm)
だし
しょうゆ

みりん
150cc
小さじ 2 
小さじ 2/3
小さじ 1
小さじ 1
かいわれ 少々

作り方

@ たらの白子は、水でよくすすぎ 水気を切って8つに
切り分け、塩一つまみを 振っておく。

A 長いもは、長いまま よく洗い、水気を拭いて先から
20cmぐらいのところまでの皮をむく。大き目の容器に、
皮をむいた所まで すりおろす。

無駄が出ない上 おろしやすいです。

B だしに、分量の調味料を加え、混ぜ合わせる。
すりおろした 長いもに、調味料を加えただし汁を
少しずつ加えて、ときのばす。

 
C 少し深めの 中鉢4つに、切り分けた白子をいれ、
だし汁でのばした長いもを 4等分して流しいれる。 
1つずつラップをして、1つを 500Wで2分加熱する。
出来上がりに、かいわれの葉を天盛りにする。

4つ一度に加熱する時は、等分に間隔を空けてのせ、
500Wで約6〜7分様子を見ながら加熱する。

白子が、ぷりっとして、長いもが固まったら出来上がりです。

(MaRoママ/絵・文共)

 

 

 

 

 

 

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<編集後記>

・先月の投稿総数=8本

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