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地球の気温

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03-06 人為的影響による地球温暖化が問題になっていますが、地球の気温はこれまでにもさまざまな要因で変動をしてきているのです。
まずは、太陽活動の影響。太陽には「黒点」と呼ばれる小さな点が現れます。それは11年の周期で変動しています。太陽の他の部分の温度がおよそ6,000度なのに対し、黒点部分は4,000~5,500度と低くなっています。そのため、黒点が多く現れている時期は、地球に届く太陽の熱も温度が低くなります。 またエルニーニョ現象やラニーニャも、異常気象を引き起こす要因として注目され始めたのはこの十数年ですが、昔から起こっている現象です。赤道太平洋で起こるため、海洋の温度分布が従来と違ってしまうことにより、地球規模異常気象をもたらす現象です。
いずれも研究が進められてはいますが、断定的な予測 ができるまでには至っていないのが現状です。さらに、大きな火山の噴火が起こったあと数年にわたって、世界中で気温の変化が見られます。噴火の際に吹き上げられた火山灰等は、長い時間をかけて成層圏(高度約20~50km。オゾン層があるところ)まで上昇し、地球を覆います。そこで「エアロゾル」として、水蒸気が水滴になる温度を高くする役割を果たします。すると、当然空は曇りがちになり、降水量が増え、もちろん日照時間も短くなり、気候は寒冷になります。(「日傘効果」といいます)
同じエアロゾルの影響でできるものに、「飛行機雲」があります。飛行機も成層圏を飛びます。水蒸気が水滴に変わるときには熱を発生させます。が、飛行機雲は火山の噴火と違って小規模なものなので、逆に地球温暖化の一因になっていると警告されています。一方、飛行機雲は空が湿っているときにできるので、雨の予兆ともされています。
(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)2007-03

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