肺がくたびれるとどんなことが起こるでしょうか?
①声が小さくなる、しゃべるのがおっくうになる②少し動いても息切れがする③風邪をひきやすい④便秘しやすい⑤肌に艶が無くなる・・・・・などです。
肺は乾燥に弱い臓器です。冬場~春先にかけて乾燥すると、肺が潤いを失い、声がれを起こします。肺につながる器官として、鼻粘膜や喉がありますが、粘膜が十分に潤っていないと、感染症を起こしやすくなります。また、全身の皮膚は、肺と同じように外敵からの侵入を抑えたり、毛穴を閉じたり開いたりして体温調節を行っています。
中医学では屏風のような皮膚のバリアーを衛気(えき)といいます。衛気は体を温め、邪気の侵入を防いでいますが、この力が弱まると、容易に邪気の侵入を許してしまいます。
そしてまた、肺と裏表の関係にあるのは、大腸です。肺の力が弱まると、大腸に影響して便秘を起こし、肌荒れも起こしやすくなります。
プッチンプリンをお皿に出すときに、上のつまみを折って穴をあけると、自然にプリンが 落ちてきますよね? これと同じで、肺の気を通じさせる事が、大腸の滞りを通す事になります。
慢性的な便秘で悩んでおられる方は、大腸の働きばかりでなく、肺が弱っている可能性もありますョ。
(薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)2010-03