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冬への扉を開く木枯らし1号

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0511_211月3日文化の日は、晴れの天気のことが多い日(晴れの特異日)としてよく知られていますが、気候が不順な昨今、今年はどうでしょうか? また、11月17日は「寒い晴天の特異日」だそうです。いかにも「冬目前!」といった感じのすることばですね。

さて、毎年11月にもなれば、暖かい日、寒い日を繰り返しながら、だんだんと冬に向かって寒さが増してくる時期です。それを象徴するのが、テレビでよく言われる「木枯らし1号」ではないかと思います。早い年では10月に吹くこともあるそうなので、このコラムが時期外れにならないことを祈ります。

木枯らし1号とは、その秋最初の強い北風と定義されており、発表されるのは東京と大阪の2都市です。木枯らし1号は、低気圧が日本の東の海上に抜け、西から高気圧が張り出してくる、西高東低のいわゆる「冬型の気圧配置」になったときに吹きます。これはおおむね二十四節気の一つ「立冬」の時期と一致するようです。今年は7日が当たっていますが、暦の通り、季節は冬への扉を一つ開く、ということかもしれませんね。

そしてもう一つ暦の話題。「小春(こはる)」というのは旧暦10月(新暦では11月くらい)のことで、そのあいだのおだやかであたたかい晴れたお天気を「小春日和」といいます。(ちなみに旧暦12月以降の暖かい日は「冬日和」

というそうです)とてもなごやかな気分にさせることばですが、三寒四温ともいうように、このあとには低気圧がやってきて寒くなることが多いようです。

ともあれ、地球温暖化が懸念されている近年、いくら寒いのはいやだからと言っても、私はやっぱり冬は冬らしく、(ほどほどに)寒くあってほしいものだと思います。

(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)

 

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