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8月のこよみ

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1208-05八月の二十四節気はまず7日に立秋(りっしゅう)があります。暦の上ではもう秋に入ります。しかし一年で一番気温の高い時期に当たります。またこれを3つに分けた七十二候は、初候
「涼しい風が吹き始める」、次候(12日ごろ)「ひぐらしが鳴き始める」、末候(17日ごろ)「深い霧が立ち込める」。
この時期はお盆の時期を含みます。お盆を過ぎると陽の強さが変わると昔は感じたものですが、今年はどうでしょう? 暦の上で秋に入ったということで、「ひぐらし」「霧」、いずれも秋の季語になっています。
歳時記をめくっていて驚いたことは、「昼顔」が夏の季語なのに対し「朝顔」は秋の季語とされています。
次の二十四節気は、23日処暑(しょしょ)です。だんだんと涼しさが増してくる時期です。初候「綿の包むがくが開く」次候(28日)「暑さが鎮まってくる」、末候(9月1日)「稲が実る」。「稲」や「稲穂」「稲刈り」など、稲と付くことばは秋の季語になっているものがたくさんあります。
さて。なぜ夏は暑いのでしょう? 簡単に説明すると、理由は太平洋高気圧が、熱帯地方の暖かく湿った空気を運んでくるからです。つまり、太平洋上の空気が暖められてどんどん日本の方へその勢いを強めてきて、暑くなるのです。
真夏の天気図を見ると、太平洋高気圧を縁取る等圧線が朝鮮半島にまで伸びることがあり、これを「クジラの尾型」と呼び猛暑の典型的な天気図とされています。また、さらに暑くなると、アジアの方からも、「チベット高気圧」というのが張り出してくることがあります。クジラの尾とチベット高気圧とが同時に天気図に見られるとこれは日本全国暑くてたまりません!
日本海側も決して過ごしやすくはありません。太平洋から吹きこんだ風は、日本列島を南北に連なる山々を超えるとき、湿り気を落とし乾燥し、太平洋側に吹き付けたときよりも気温が高くなります。空気が乾いているので、火の元にはご注意下さいね!
そうして日本どこでも、午前中によく晴れたら、暖まった空気は上昇して入道雲(積乱雲)を発生させるます。そ
の雲は午後や夕方に激しい雨を降らせます。夕方に打ち水をするのは、気温を下げるのにはとても効果的です。節電の夏。快適に過ごされますように。
(気象予報士 チャーリー/絵:そねたあゆみ)2010-08

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