熟睡することとガン予防には、密接な関わりがあります。
睡眠することは私たちの体にとって必要不可欠なもので、単に疲労回復だけでなく、さまざまな働きをもっています。
例えば、
◎食物からとった栄養素を必要に応じて作り替え体を維持してゆく働き
◎免疫のパトロールを行い、ガン細胞などをやっつけてゆく働き
◎悪いものを解毒してゆく働き
◎そして一日の活動で疲れた脳をデフラグし明日の活動に向けて記憶を定着化させたり、最適化する働き
等々他にもたくさんあります。
これらは、睡眠中に行われます。
皆さんよくご存じのように、風邪をひいて発熱しているときなどは、体がだるくなり、眠たくなります。
これは、病原菌と免疫細胞が効率よく戦うためには、他の活動をストップさせてエネルギーを免疫活動に集中させる必要があるためです。
したがって、わざと体を眠くしたりだるくするホルモンを分泌させて、ご主人様にはおとなしく休息していただくのです。
風邪をひいていても、栄養剤を飲んで働くなんて事は言語道断です。
自然治癒の働きを邪魔しないで、おとなしく寝るのが一番なのですね。
ガンのパトロールに関してもこれと同じことがいえます。
免疫パトロールは午後10時~午前2時の間がもっとも活発になりますので、この時間に熟睡して体を休めておくことはとても大切!
ガンの心配がある方は夜更かしせず、早寝早起きを心がけてくださいね。
(文:薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)2007-08