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脱財布宣言

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16-09-02 電車を乗り継いで孫に会いに行く。ipadで週刊誌を読んでいてうっかり大船を通過、次の平塚駅で急いで降り、大船に引き返す。大船駅構内の立ち喰い鮨に寄るのが楽しみの一つだ。いつものように列に並んで、入る時、なにげに後ろのポケットを探ると財布が無い。列車の中でポケットから落ちたようだ。駅内の遺失物案内所に届けを出し、娘に電話で事情を話し、鎌倉駅まで迎えに来てもらう。なにせ財布を失くしたので無一文で、下車も出来ない。そのまま3日娘のところに泊まりお金を借りて帰ってきた。財布には免許証、健康保険証、クレジットカード、キャッシュカード、プリペイドカード、ポイントカードなどが入っていたほか、1万円札1枚と千円札が10枚など入っていた。プリペイドカードは電車に乗る前に1万円チャージしたばかり、残念。でも、鮨屋に入る前にわかって良かった。
カード関係は紛失にともなう使用停止措置をしたが、月末だったこともあり、クレジットカードでの自動決済のものが次々に決済不可になってしまいその処理に忙殺されることになった。新聞、雑誌、映画などipadで閲覧、視聴していたものの決済やネットショップ(TEBRA書店)関連の決済、発送システム(クリックポスト)が使えなくなるなど混乱の範囲が次々に広がる。加えて、キャッシュカードがないため、お金も下ろせない。カード類の再発行はネットで出来たが、再発行まで1週間~2週間かかるという。郵便貯金や銀行のキャッシュカードは東京に戻らなくては再発行出来ないし、即日の再発行でなく、書留郵送になるという。最近はお金の引き出しはもっぱらカードで行っていたので、通帳も探さなくてはならないし、印鑑もどれだったか覚えていない。運転免許や保険証の再発行もおなじく東京に戻らなくては出来ない。
私は、元来、財布とクレジットカードは持たない主義で通してきたのだが、13年前に妻が亡くなってから、家計を自分で行わなければならずやむなく所有することにあいなった。以来、財布にはカード類や身分証明書(健康保険証など)が増え続けていた。そのほとんどが、日常生活では常時保有の必要がないものであった。
クレジットカードの紛失で気づいたことは、少額ではあるが多くの自動引き落としサイト等が利用していないのに自動支払して残っていたことがわかったことである。カードの自動決済の多くのものは、設定し直す必要があるので、この際、不要不急のものは継続しないことにする。財布やカードは便利ではあるが、失くした時の手間暇は思っていた以上に大変なことがわかったので、財布を持たない生活スタイルに戻ることにした。とはいえ、ズボンに小銭が貯まるのも面倒なので交通系プリペイカードのスイカだけは財布代わりに持ち歩くこととした。そういえば石原裕次郎も財布持たない主義だったそうだ。(ジャーナリスト 井上勝彦)2016-09/絵:そねたあゆみ

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