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10月 みずがめ座

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 みずがめ座は、お誕生日の星座としては有名ですが、明るい星を持たないため夜空では、見つけにくい星座です。目印としては、小さな星々が逆三角形を作っているやぎ座の東、さらには、南の空に明るく輝く星(みなみのうお座の1等星フォーマルハウト)のあいだにある、3本の矢を描いた辺り、ということになります。なんでも、サイダーで有名な「三ツ矢サイダー」に由来して、この3本の矢を「三ツ矢」と呼ぶようになったそうです。この「三ツ矢」は、古く中国では「墳墓」と呼ばれていたとも言われています。さて、ギリシア神話でみずがめ座がどのように伝えられているか、ご紹介しましょう。

トロイの国には、ガニメーデスという美しい王子がいました。天上から彼を見つけた大神ゼウスは、一目でガニメーデスを気に入りました。そこでゼウスは鷲(わし)に姿を変えて、ガニメーデスをくちばしでくわえて天上、オリンポスまで連れて来てしまいました。

オリンポスの宮殿で、ゼウスはガニメーデスの前に本来の姿を現わしました。そしてガニメーデスに、神々が食事をするときに、神々に神酒ネクタルを注ぐ役目をしてもらいたい、と言います。さらに、それを引き受けてくれるなら、永遠の若さと美しさを与えようと条件をつけました。ガニメーデスは喜びました。しかし、自分が突然いなくなってしまったことを、両親がどれほど悲しむかと、自分自身、さみしく感じました。それを知ってゼウスは、ガニメーデスの両親であるトロイの国王と妃の元へ、伝令の神ヘルメスを送り、事情を伝え、たくさんの贈りものを届けさせました。それでも彼らの家族の愛情を知ったゼウスは、ガニメーデスの姿を星座、みずがめ座にし、地上から彼の両親が、息子の姿を見えるようにしてやった、ということです。

ですからみずがめ座は、正確には水がめを持った男性として表現されてます。その水がめから流れた水は2本の先として描かれ、みずがめ座のそばにあるみなみのうお座に流れ込んでいます。

さらにみずがめ座は、ドイツ語ではWassermann(ヴァッサーマン)と呼ばれています。意味は「水の男」で、こちらのほうがガニメーデスについて的確に表しているかもしれませんね。(コラムニスト 気象予報士 チャーリー)2016-10

 

 

 

 

 

 

 

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