(絵:そねたあゆみ)
人の体には、病気になったときに治る力というものが備わっています。生き物は、全て寿命を迎える・・・という宿命をもっていますが、本来の寿命以前に起こったトラブルに関しては、全力で治そうとする力が働いています。
皆さんがインフルエンザをひいても、しっかり睡眠をとって休めば自然に回復しますし、怪我をしても、しばらくすれば治ってゆきます。急性の病気は、一時的な原因によるものなので、比較的治りが早いですが、がん、アレルギー、糖尿病、血管疾患、認知症・・・というような生活習慣が関わる慢性疾患に関しても、習慣を改め、治る力を後押しする生活を心がけてゆけば、少しずつ快方に向かい、やがては治癒してしまうことも、数多く経験しています。
私達が快適に生きてゆくためには、それに適応した生活の仕方、食べ物、その人らしい生き方・・というものがあります。
例えば、車にもいろいろな種類があり、それに合ったタイヤを履き、燃料を入れ、適した路を走る・・・というように♪
当たり前のことかもしれませんが、おひさまが上がったら、交感神経が働き、陽気が増して活動しはじめ、おひさまが沈んだら、リラックスし、副交感神経が働き休み、明日の活動に備える・・・というような自然のリズム。
体にとってバランスのとれた食べ物を補給し、燃料を入れたら脳や筋肉を動かして消費するというエネルギーの収支。毎日を笑顔で過ごすことができる、心の持ち方。
このような、何でもないことが、私達の免疫力、修復力、治る力のスイッチのオンオフに大きく関係しています。
あなたがもし、重大と思われる病気の宣告をされ、気持ちが落ち込み、将来に大きな不安を抱えておられる・・・としても、焦ることはありません。
今までの生活を振り返り、あなたに適合した生活を始めることで、本来の治癒力が目覚めてゆきます。
治療をするにしても、しないにしても、養生は何の邪魔もしません。邪魔どころか、養生こそが治る近道と考えてください♪
(薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵)2018-03