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生成AIの変化が激しい

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(絵:吉田たつちか)

 インターネットの次のパラダイムシフトは生成AIによってもたらせられると話題になっているが、私も少なからずかかわっている一般社団法人全国建物調査診断センターがこのほど、生成AIを駆使した『マンションAI』なるツールを開発し、話題になっている。
 大企業ならともかく、小規模団体である同センターが、これを開発できた背景には、いくつかの要因があった。
 今回の『マンションAI』の制作は、我が国の生成AI研究の最先端グループである東京大学松尾・岩澤研究室所属の原田憲旺氏が直接担当したが、全建センター ニューヨーク支部にも監修してもらった。ニューヨーク支部長は同センター代表理事の次女が担当しているが、実際には彼女の旦那さんが監修した。彼の氏名は都合により明かせないが、生成AIの研究者としては日本でもトップクラスの方で原田氏の学校の先輩でもある。
 同センターが15年間に渡って蓄積してきた大規模修繕工事新聞記事情報やマンション管理組合円滑運営のノウハウ情報蓄積があったこと、さらに、大規模修繕工事に関連する資材メーカーや信頼のおける工事会社などの情報も取り込むことが出来る立ち位置にあること。そして、通算74回にわたって実施してきたマンション管理組合向けセミナーの参加者による生の相談等々の情報の蓄積も大きい。
 生成AIの進化速度はものすごく早く、我々も知らず知らずのうちに利用している。例えばインターネット閲覧に不可欠のMicrosoft Edge.やGoogle Chrome.には生成AIが標準装備されており、うるさいくらいに頻繁に表示され、使用を促される。
 小生が同センターのチラシ制作に使用しているアドビイラストレーターやフォトショップ、書籍編集に使用しているインデザイン、映像編集に使用しているパワーディレクター365などのソフトでは毎月のようにバージョンアップが繰り返され生成AI装備が加わっている。
 最近のセミナーでの映像は「studio.d-id」というサイトで静止画像を基に制作しているが、小さい画像で使えば、ほぼ問題ないレベルに進化している。
 今回、原田氏にうかがった、AIがコンピューターを操作して、レストランの予約, 調べ物, ある特定作業の自動化をしてしまうという、「エージェント」という新技術にも興味を持った。これについてはYouTubeに、理解しやすい動画があったので紹介しておきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=lYwpYt_3aIM
 生成AIの進歩で、今後世の中がどう変わるか見てみたいので、この4月に80歳を迎えた老人ですがまだまだ死ねません。生成AIのおかげで後期高齢者でもまだ仕事ができて、ささやかですが納税もできることが私の元気の源となっています。生成AIの登場で言葉の垣根が取り払われれば世界平和が訪れるもそう遠くはないかもしれません。
(ジャーナリスト 井上勝彦)

大規模修繕工事新聞 185号 2025-06

 

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