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故人を想う、光の船「燈籠流」

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(絵:吉田たつちか)

 夏の風物詩「燈籠流」。伊東市に定住して以来、なじみのスナックのママを通じて参加させて貰っている。海に続く松川から色とりどりの灯篭が連なり・寄せあい・離れあい海に至り、星になるがごとき光の群れに静かに祈りを捧げる このイベントは、徳川家康の外交顧問であった三浦按針を讃えるための、市内最大のイベント「按針祭」の一環で、伊東観光協会が主催している。同協会のメンバーである伊東芸者衆が裏方をになっている関係で、その先輩で今はスナックのママのOさんもお客様に参加を促している。同店の顧客は高齢者が多く、必然的に年々灯篭の数も増している。愛玩していた犬や猫の霊を弔う人も少なくない。
 小生も5つ申し込んだが、直前になって、昔、旧友の磯部君が逝去していたのを雑誌で知り急遽1つ追加してもらった。
 燈籠流の起源は古く、平安時代にはすでにその原型があったとされている。仏教的な意味合いが強く、初盆を迎える故人の霊を慰め、極楽浄土へと送り届けるためのものとして広まった。
 現代においては、宗教的な儀式を超え、亡くなった人々を偲び、感謝の気持ちを伝えるための行事として、多くの人々に親しまれている。

 川面へとこぼれる記憶灯篭会
姉さん、まもなくそちらの方がにぎやかになりそうです。
 流れゆく父母の名なつかし流灯会
最近はあまり夢にも出てきませんね!

 流灯や孫の合格記しけり
妹へ。あなたの孫(次男)が早稲田大学に合格しましたよ。

 卒業を君に知らせむ流灯会
亡き妻、香へ。君の名をミドルネームに冠したリリーの卒業式にいってきました。500 人の卒業生から5人選ばれた優等生でした。9月からはバージニア工科大学に進学します。才色兼備の娘に育ちましたよ。

 亡き君を偲ぶ灯篭月明かり
トータス、杉本君。 中国 健康体操会も20 年になり、鈴幸をリーダーに頑張ってるよ。もう少し こちらで飲んでいるんで よろしく!

 思ひでを海に薄めて流灯会
磯部君。若き日のやんちゃな思ひでを語り合いたいと思っていたのに、残念!

(ジャーナリスト 井上勝彦)2025-09

 

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