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2月の風

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2013-02-1二月の二十四節気には、まず、二月四日、立春があります。暦の上では春になりますが、日本ではこの時期こそ冬本番を迎えることが多いです。そしてご存じのように、その前日、三日が、「鬼は外、福は内」の節分です。

 立春を三つに分けた七十二候は、初候「東風が厚い氷を解かし始める」、次候「うぐいすが山里で鳴き始める」、末候「割れた氷の間から魚が飛び出る」と変わっていきます。
 次の二十四節気には、二月十八日、雨水があります。これは、雪が雨に変わる頃、という意味ですが、ここ数年、この時期に寒波がやって来たことが多い気がしますので、まだまだ油断は禁物です。
 雨水の七十二候は初候「雨が降って土が湿り気を含む」、次候「霞(かすみ)がたなびき始める」、末候「草木が芽吹き始める」と進みます。いかにも春を思わせることばが並んでいます。
 話は戻りますが、立春の末候の始まる少し前、二月十日、暦の上では一月一日、新しい一年が始まります。今の感覚で捉えると、一年で一番寒さの厳しい時期に新しい年が始まることになるんですね。
 歳時記で七十二候のことばを探すと、「霞」「東風(こち)」がいずれも春の季語になっています。特に東風は、「早春に東から吹くやや荒く寒い感じの風。春吹く風の中で最も早い時期のもの。春を告げる風である」とされています。
 日本では、普段は西寄りの風が吹いています。東風が吹くのはどんな時かと言いますと、低気圧が近付いている時です。空を流れる雲が東から西へ流れていたり、工場の煙突から出る煙が東からたなびいていたりしたら、低気圧が近付いているサインです。お天気が崩れるかもしれないと、心の準備をして下さい! これはこの時期だけではな
く、一年を通して言えることなので、覚えておくと便利ですよ。
 寒い冬はもちろん必要なのですが、みなさま充分にお体と、車の運転にはお気を付けて、お元気で、安全な冬をお過ごし下さい。そうしてあたたかい春をお迎え下さいませ。
(気象予報士 チャーリー/絵:そねたあゆみ)2013-02

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