肺を丈夫にするひとつの方法は、皮膚の表面を鍛えることです。皮膚は、外邪から身を守るバリアーのようなものです。正常な皮膚には、艶と潤いがあり、毛穴の開閉機能が正常で、必要に応じて汗をかくことができます。
皮膚を丈夫にするためには、暖かい時期から、乾布摩擦をしたり、暖かいお湯と、冷ための水とを交互に四肢にかけて、反応を良くすることが効果的です。
また、大腸は内臓の皮膚のようなもので、やはり外からの異物を上手に排除する働きがあります。これには、腸が善玉菌を中心とする腸内フローラで覆われていることが大切です。
糖分、油脂、動物性タンパクの摂りすぎは、悪玉菌の餌となり、便の滞留時間を長くし、腐敗しやすい環境を作ってしまうので要注意です。穀類と野菜、豆類を中心にした和食は、腸内環境を整え、免疫力を高めます。
ここまでくるとすでにおわかりの方も多いと思いますが肺は非常に免疫力と関係している臓です。肺は乾燥にとても脆いので、適度な湿気が必要です。肺を潤す食べ物として、ユリの根、銀耳、松の実、白ごま、大根、じゃがいもりんご、梨、玉葱、白菜、キャベツなどがあります。このような白い食べ物は肺を潤すと覚えてくださいね。
(薬剤師、薬食同源アドバイザー 高田理恵/絵:吉田たつちか)2010-04