今年は梅雨明け早々連日の猛暑ですね。今回は、改めて言うまでもないことばかりかもしれませんが、夏の恐ろしさとそれを乗り切る方法などを紹介します。
まずは雷。日中よく晴れた日の夕方から夜にかけて(極端な場合では深夜に及ぶことも!)、積乱雲、いわゆる入道雲が発達し、局地的で一時的な雨と雷に見舞われることがあります。雷が近付いてきたとき、いちばんいいのは屋内に逃げ込むこと。さらに、雷は高いところにめがけて落ちてきますので、傘・ゴルフクラブ・釣り竿も、さっさと片付けて、低い態勢をとりましょう。
昔は、雷は金属製のものに集まってくるので、雷が鳴ったら金目のものは体から外すとか金目のものから離れるとかしていたと思うのですが、実際雷が金属に集まってくる性質はないということがわかってきたそうです。したがって、金属製のものを身に付けていないから雷は寄ってこないという油断は禁物です。
次に海難事故。夏場の、特に太平洋岸では、たとえフィリピン付近に台風があっても、その強い風の影響を受けた「うねり(土用波)」が、関東辺りまで届くことがあります。これはとても力の強い波なので、浜辺では非常に強い引き波になります。お天気が良く風も穏やかなのに、あっというまに波打ち際で波にさらわれてしまう、という事故は、過去にいくつもありました。海にお出かけの前には、天気予報で台風の位置などを確認しておきましょう!
最後に紫外線。オゾン層が破壊され、地上では年々紫外線量が増えてきています。紫外線がそれほど恐ろしいかといいますと。話は進化の過程に遡ります。35億年ほど前、光合成をするランソウ類の生物が海中で誕生し、大気中に酸素が増え、上空約25㎞付近にオゾン層ができました。それが生物にとって有害な紫外線を吸収して、地上に紫外線が届かなくなったから、生物は地上に進出してくることができたのです。これを聞いただけでも、いかに紫外線が生物にとって有害か、実感しませんか?(いくら生物が進化したとはいえ)紫外線には、日焼け以外にも色々と有害な影響が見つかっていますが、せめてこれからは男の方も、日焼け止めだけでもつけるようにしましょう!
(文:気候予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)2004-08