日本では、地震や台風などの被害の方が派手に報じられているような印象がありますが、実は日本は竜巻もよく発生している国なのです!季節も問わず場 所も問わず、年平均で17個の竜巻が発生しているそうです。特に夏場は、台風の通過にともなうときなどに、沿岸部、内陸部ともに発生することが多いことが統計上知られています。
竜巻には予兆がありません!ものすごいスピード で、しかも数百メートルの幅で猛烈な風が吹いてくるので、数分のうちに甚大な被害を引き起こす恐ろしいものです。気象庁では順次竜巻の観測技術や予測技術を研究・開発し、いずれは「突風等に関する短時間予測情報」として情報を提供できることを目標としてい ます。
とは言え、竜巻から身を守るために、どうすれば良いのでしょう?
まず屋内にいる場合は、雨戸やシャッターを閉め て、窓を開けない、窓から遠ざかる、カーテンを閉める。この辺りは普通の台風の対策と同じですよね。さらに、できれば家の地下に移動してください。地下がない場所では、最下階で、家の中心に近い場所、かつ、頑丈な机の下に潜り、両手で頭と首を守りましょ う。この辺りは地震の備えみたいですね! さらに屋外にいる場合は、車庫や物置プレハブといった比較的簡易な建物は、決して避難所にしないでください! 橋や陸橋も同じです。できるだけ頑丈な建物の中に駆け込んでください。そういったものが近くにない場合は、水路やくぼみに身を伏せ、やはり頭と首を守ってください。このとき水路を流れる水の勢いが強かったら、そこは避けた方がいいですね。また、強風に飛ばされて何が平飛来してくるかわからな いので、それにも注意してください!
(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)2010-09