(絵:吉田たつちか)
動物性の油より健康的なのではないの?えっ!!!オリーブ油もアマニ油もエゴマ油もですか???と愕然とされる方が多いと思いますが、オリーブ油を炒め物にジャンジャン使ったり、アマニ油やエゴマ油をサラダにたっぷりかけたり、飲み物に入れたりする摂り方は危険!!!今すぐにやめてください。
動物性油と植物性油の大きな違いは、化学構造上、炭素と炭素の間に二重結合を持たないのが動物性油脂、二重結合を持つのが植物性油脂です。最初の炭素から数えて3番目に二重結合を持つのが、ωー3系オイル(血液サラサラに働く)・・・アマニ油、エゴマ油、シソ油、魚油。6番目にあるのがω−6系オイル(血管を守る)・・・大豆油、菜種油、紅花油、コーン油、ごま油。9番目にあるのがω−9系オイル(どちらの性質もあり)・・・米油、オリーブ油
なのですが、二重結合は非常に不安定で体の中に入ると容易に酸化され、ケトン体(ヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトン)を生じます。
アセトンは揮発性で強い発ガン性があり、呼吸器から排泄され肺腺がんの原因になります。日本人の喫煙率が大幅に減っているのに、肺がんが1960年代の7倍にも増えているのは、油の摂りすぎが原因と言われます。
油の中で、アラキドン酸、リノール酸、αーリノレン酸などの必須脂肪酸は、私たちの血管を守り、ホルモンの原料となる大切な油脂ですが、1960年代以前の日本人は、大豆を食べることで大豆油、玄米から米油、ごまからごま油、そして魚を食べて魚油、お肉から肉の油を摂取し、十分な脂質をバランスよく摂っていましたが、現在は精製した油脂を炒め物や揚げ物、加工食品にたくさん使うようになり、昔の38倍以上の油脂を摂ることで、自己免疫疾患、各種がんが若い世代にどんどん増えています!!!
毎日毎日油を食べて、15年も経つと許容量を超え、組織が油でギトギトになり炎症を起こして発ガンしてくるわけです。
すでにがんや、自己免疫疾患、痛みの症状、シミや顔のクスミがある方は、油の摂り方を今すぐに見直してください。具体的には、精製した油は使わず、煮物や蒸し物、そして食材から直に油を摂れば良いわけです。まず1週間、それを行っただけで、体が軽くなり、シミが薄くなり、痒みや痛みが無くなることを実感できるかと思います。
油濃い中華料理には油を洗い流すウーロン茶がつきものです。すでに多くの酸化油を溜め込んでしまった方にはタンポポ茶による解毒も提案いたします。
(薬剤師・国際中医師・国際薬膳師 高田理恵)2024-12