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湯たんぽがいつの間に進歩している

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(絵:吉田たつちか)

 娘が短大生のころ。夏やすみ中に、語学研修(ホームスティ)でオーストラリアにいった時、お土産に、プラスチック製のミカン色の湯たんぽを我が家と、家族ぐるみでお付き合いしていたFさん家に買ってきた。よく見るとmade in Japan と刻印してあり、爆笑した。季節が反対のオーストラリアだったので、お店に湯たんぽが並べてあったようだ。日本の発明品?の湯たんぽが遠くオーストラリアまで輸出されていたのかと驚くと同時に、とぼしいおこづかいの中で大きくて安い、便利なものを見つけたと思い、買ってきた娘のいじらしさに免じて、つい最近まで使っていた。
 江戸時代にさかのぼる歴史を持つ湯たんぽだが、当時は陶器や金属で作られたものが主流で、布に包んで布団の中に入れ、寝床を温めていた。時代が進むにつれ、素材やデザインが進化している。
 先日、ネットで購入した充電式電気湯たんぽが便利で、重宝している。15 ~ 20 分の充電で中の水が温まり、室温で約4 ~ 7 時間、布団の中なら約7 ~ 12 時間、じんわり心地よいあたたかさを長時間キープできる。一ヶ月毎日使用しても電気代は100 円にも満たないので水道を使用する通常の湯たんぽと比較しても経済的。袋部分に手や足を入れて温めたり、お腹に抱える使い方もある。
 追加購入し、家人のやっているスナックにおいたら、高齢者に大好評。お客様の滞在時間も増えた。
 そういえば、こたつも久しく使っていない。昔は練炭を使っていたが、いつのまにか電気こたつにとって代わった。今や、エアコンが幅を利かせていて、我が家のこたつもいつの間にか姿を消した。豆炭アンカやハクキンカイロもついぞ見かけなくなったなつかしい暖房用具だ。

(ジャーナリスト 井上勝彦)2025-01

 

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