天気予報でよく「アメダス」ということばが使われますがこれがどういった意味かご存じですか?
「アメダス」とは地域気象監視システム「Automated Meteorological Acquisition System(AMeDAS)」の略です。全国の約1,300か所に設置され、そのうちの約840か所では「気象4要素」といわれる気温、風向・風速、日照時間と、降水量を観測しています。それ以外の地点では降水量のみを観測しています。
また降雪量の多い地域の約200か所では積雪量のみを計測しています。観測所の平均間隔は約17kmなので、局地的な気象の予想に役立ちます。
アメダスでは「Auto」ということばが使われているように10分ごとに自動的に計測を行い、その結果は電話回線を通して一時間ごとに地域気象観測センターへ集められます。
しかし雨量や風速の値が一定以上になるとそれらのデータは臨時に自動的に地域気象観測センターへ送信されるようになっています。
これらの気象要素を観測するためには、それぞれに条件があります。アメダスが設置したときにはその地点がそれらの条件を全て満たしていたとしても、アメダスの歴史が始まって何十年も経った今では、周辺環境の変化にともなってアメダスのデータが決して正確ではなくなってきて、移転を余儀なくされる場合が出てきました。
2007年と2008年に64か所が移転されました。その結果、観測される気温がこれまでよりも低くなるのではないかと予想される地点がいくつか出てきました。
日中の最高気温が30度を超える日を「真夏日」、最近では35度を超える日を「猛暑日」というようになりましたが、この猛暑日も減るのではないかと予想されています。
(気象予報士・小説家 チャーリー/絵:吉田たつちか)2009-04