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7月のこよみ

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2012-06-2 のコピー 7月の二十四節季にはまず、小暑(しょうしょ 7月7日)があります。これを3つに分けた七十二候は、初候「あたたかい風が吹いてくる」、次候「蓮の花が開き始める」、末候「鷹のひなが飛び始める」となります。
次に大暑(たいしょ 7月22日)。この七十二候は、初候「桐が実り始める、次候「土が湿り蒸し暑くなる」、末候「時々大雨が降る」になります。
またこの時期にスーパーなどが大騒ぎするのが、土用です。今年は7月19日が土用の入り、そして、スーパーのメインイベント「土用の丑」は27日になります。しかし
「土用」とは、この時期にだけあるのではないこと、ご存じでしょうか? 二十四節季などの暦というのは、中国から伝えられたものです。中国には「五行(ごぎょう)思想」というものがあります。「木火土金水(もっかどごんすい)」。聞いたことはありませんか? それぞれ同じ順に、色ならば「青紅黄白黒(玄)」季節ならば「春夏秋冬」。「青春」とか、詩人として有名な北原白秋の名前は、これに由来しています。すると、「土」「黄」に当たる季節が足りないのです。そこで中国の暦では、季節が変わる前の18日間をそれぞれ「春の土用」などとして、五行思想と足並みをそろえたのです。今年も、7月19日から18日を足した翌日の8月7日は、もう立秋。暦の上では秋になるのです。しかしなぜ特に夏の土用だけが一般に広まっているかというと、この時期は梅雨が明けて夏の暑さが本格的になってくるため、「うなぎを食べて気合いを入れよう!」という意味合いもあるのかもしれません。歳時記にも「土用」や「土用うなぎ」は夏の季語になっていますが、ほかの季節の土用も、意識してあげてもらいたいです。
7月と言うと、季語にもありますが、「梅雨」ですね。「雷」や「虹」、「夕立」も夏の季語です。雷や虹は条件によれば一年中見られる現象なんですけどね。
「夕立」は、梅雨が明けた真夏に多いです。地上で暖められた空気が上昇し、その時周りの空気との気温差が生じ、積乱雲(入道雲)を発生させます。それが降らせるのが「夕立」です。空気にもこれだけのプロセスがあるので、雨が激しく降るのは午後だったり夕方だったりするのです。
夏と言えば高校野球と思われる方も多いと思いますが、甲子園球場は海と山が近い位置にあるため、積乱雲が発達するのにものすごく適した地形だと言えます。
(気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)2012-07

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