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1月の天気

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 さて新しい一年の始まりです。俳句の世界では、「新年」という季節があり、それに合わせた季語があります。
「初詣で」「初日の出」「鏡餅」などなど。にぎやかでおめでたいことばがたくさん並んでいます。ほかの季節と同じくらいの数の季語が「新年」という季節にあるんですよ!
 一月の二十四節気は、まず五日、「小寒(しょうかん)」から始まります。いわゆる「寒の入り」ですね。初候「芹(せり)がよく育つ」次候「地中で凍った水が動き始める」、末候「雉(きじ)が鳴き始める。
 芹と言うと春の七草の筆頭ですね。「七草粥(ななくさがゆ)」ももちろん新年の季語ですよ。
  次に二十日、「大寒(たいかん)」。「一年で最も寒い時期」という意味です。現代とは少しズレがあるかもしれません。二月が一番寒いですよね。でも大寒は 初候「ふきとうがつぼみを出す」、次候「沢の水が厚く凍る」、末候「鶏が卵を産み始める」と進みます。もうお正月ムードはなくなっていますね。
 ちなみに。大寒に入る前の一月十七日は冬の土用の入りです。土用は夏だけでなく、暦の上での季節が変わる前には必ずある「季節」です。冬の土用も、およそ十五日ほどあって、それが過ぎると二月四日は立春。暦の上では春を迎えることになります。
  この時期、太平洋側の朝はものすごく気温が下がりますよね。天気予報で「放射冷却」ということばをよく耳にする季節だと思います。これは、よく晴れた夜の あいだ、地面の熱が全て空に放出されて、朝の気温が上がらないことを言います。だから逆に、曇った朝の方が気温は比較的高いはずです。雲がお布団の役目を しているのだ、とよくたとえられます。晴れた朝というのはお布団を掛けずに眠っているようなものなのですね。
 そんな朝は霜も発達 するので、農作物には注意が必要ですし、お車を運転される方は路面の凍結にも充分にお気を付けて下さいね。昔は運動場のグラウンドなどで霜柱(しもばし ら)をジャリジャリと踏み付けて遊んでいましたが、今でもできるのでしょうか? あんまり温暖化して欲しくないなぁと思います。
(気象予報士 チャーリー/絵:そねたあゆみ) 2013-01

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