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紫外線を吸収してくれるオゾン

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09-07-2日本では、7月といえばまだ梅雨の末期のところが多い時期です。今回は一足早く夏の話題、というより、日焼けについてお話します。
近年、オゾン層が破壊され、地上に降り注ぐ紫外線の量が年々増加してきていることはみなさんもよくご存知のことだと思います。
オゾン層は、私たちが暮らす対流圏(上空約11kmまで)よりはるか上空の成層圏(上空約50kmまで)のうち大体高度20~30km付近にあります。そこで、紫外線のうちで人体に有害とされる波長0.32~0.28μm(マイクロメートル)の「UV-B」と呼ばれるものを吸収しています。
オゾンは、酸素原子が3個が結合した気体です。これらは、約20億年前、海中に誕生した藍藻類が二酸化炭素と紫外線を使って酸素を作り出した際(光合成)、大気中に広がり、上空に安定し、現在のオゾン層を作ったのです。そしてさきほども書いた通りオゾン層が生物に有害な紫外線を吸収してくれるようになったおかげで、生物が陸上に進出することができるようになったのです。
極端に言い換えれば、オゾン層が破壊されて有害な紫外線が大量に降り注ぐようになった現在の地球は、だんだんと生物が生きていくのに適さない環境になってきているといえるわけです。
かと言って、私たちが暮らす対流圏では、オゾンは、二酸化炭素やメタン・フロン・一酸化二窒素などとならんで温室効果気体としての働きがあるので、対流圏でオゾンを撒き散らすのも問題があると思います。
今回はちょっとおおげさな話になりましたが、ともかく、外出時には、日に当たる部分には必ず日焼け止めをしましょう!
(文:気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか)2008-07

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