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世界一硬い食品『かつおぶし』の謎

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1510-1●和食に欠かせない鰹節
日本の 料理に欠かせないものの一つに鰹節があります。いろいろな料理に鰹節をのせ、お醤油を一振りすると、鰹節の旨味と食品の旨味が合体してそれはもうたまらないものがありますよね。もちろんご飯との相性もバッチリで、まさに和食に欠かせないものです。
この鰹節、世界で一番硬い食品であるって知ってました? 鉱物の硬さをあらわす単位にモース硬度というものがあります。世界で一番硬い鉱物は皆さんご存知のダイヤモンド。これがモース硬度の数値で10.0、ルビーやサファイヤが9.0、トパーズが8.0、水晶やヒスイが7.0で、これらは鉱物の中でもトップクラスの硬さなんですが、なんと鰹節はモース硬度で7.0~8.0もあるというのですから、そんじょそこらの石なんかよりもはるかに硬いと言えそうです。私たちはそんな硬いものを削って食べているのですね。

●鰹の煮汁は古代から日本人が好んだ味

鰹節は魚の鰹が元。この鰹、はるか古代である縄文時代から日本人が好んだ魚でした。特に鰹を煮出したダシは最高の調味料として縄文弥生の時代から好んでいたそうです。その頃にはまだ鰹節はなく、おそらく干した鰹を使っていたことでしょう。
やがて室町時代になると、現在の鰹節に近いものが出てきて、さらにいまの鰹節ができたのが江戸時代。紀州(和歌山)の甚太郎という人が、鰹の水分を抜くために燻製にするという方法を考えたといいます。

●鰹節とカビ

カビって嫌ですよね。食べ物にカビが生えてきたら「もう食べられない」と捨てるのが普通。
でもカビって食べ物を美味しくしてくれることもあるんです。その一例が、ブルーチーズケーキ。ブルーチーズはチーズの内側に青カビを繁殖させて熟成させます。それで独特の美味しさが生まれるわけですが、まあ慣れていない人は、それが苦手という人も多いかと思います。
鰹節もわざとカビをつけて味わいを増すようにします。それには理由があって、江戸時代、和歌山や四国の土佐で作られた鰹節は、まず船で大阪に集められ、それが船で江戸へと運ばれるのですが、その途中どうしても鰹節にカビが生えてしまうのです。
ところが、カビが生えた鰹節の方が、魚臭さが消え、旨味が増すことに気付き、やがてわざとカビをつけるようになったそうな
ちなみに大阪ではカビ付けを付けないか一回だけ付ける荒節、江戸では数回カビを付け本節が好まれます。荒節は香りが強く存在感があります。一方、カビ付けをした本節は、 上品な味といっていいでしょう。どちらを好むかは人それぞれ。機会があれば、味比べをしてみても面白いかも知れませんね。
ちなみに現在流通している9割ほどが荒節で、本節は1割程度。手間も時間もかかりますから、どうしても値が張ってしまうのです。

●栄養満点の健康食品!
私がいま、鰹節について書いているのは、昨日友人の宮大工が自慢のカンナで削った鰹節をいただいたからなのですが、鰹節って一見するとカンナクズにそっくり(笑)。でも、もちろん中身の栄養は全然違います。
まず、鰹節には良質のタンパク質がギッシリ! カリウム、リン、ビタミンD、カルシウム、さらに8種類の必須アミノ酸が含まれ、鰹節を食べるだけで、全てのアミノ酸を取ることができる優れもの。さらにさらに高血圧の予防や疲労回復の効果もあるというから素晴らしい!
ちなみに11月24日は『鰹節の日』とされていて、理由は食品メーカーのヤマキが11月24日を「い(1)い(1)ふ(2)し(4)」=『良い節』の語呂合わせから鰹節の日としたそうです。
また、毎月24日は『削り節の日』とされ、これは東京鰹節類卸協同組合が制定したそうです。理由ももちろん『ふ(2)し(4)』の語呂合わせ。鰹節は別に24日じゃなくても、毎日食べたい食品ですね。

(食文化研究家 巨椋修(おぐらおさむ))2015-10

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