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北極星を探す目印「カシオペヤ座」

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1001_4一年を通してほぼ頭の真上にある「W」に似た形の星座に気づかれたことはあるでしょうか? これは「カシオペヤ座」といって、北極星を探す目印にもされています。
このカシオペヤというのは、ギリシア神話では、エチオピエの王妃でした。しかし自分が美人であることを自慢して、海の妖精と競争をしたせいで、神々の怒りを買い、自分の娘であるアンドロメダを怪物のえじきにするよう命じられました。少女アンドロメダは鎖で絶壁の波打ち際に縛られ、美しい頬を蒼ざめさせて涙を流して打ち震えていました。ちょうどそこに通りかかったのが、勇者ペルセウスでした。ペルセウスはかつてメデューサという怪物を退治したことがあります。それは髪の毛が全て蛇でできていて、一目見ただけで人を石にしてしまうほど恐ろしいと言われたものでした。ペルセウスがメデューサを退治したとき、その血が地面に染みこんで、翼の生えた馬となり、それをペガサス(天馬)と呼びペルセウスはそれに乗って空を駆けているときに岩場に縛られた美少女を見つけたのです。

ペルセウスはアンドロメダに近づいて、どうしてそんなところに縛られているのかと尋ね、アンドロメダにそのいきさつを知らされました。そうしているうちに遠くの海からはゴーっという轟音とともに真っ黒で大きな、赤い口と尖った白い歯を見せた蛇が迫ってきつつありました。

するとペルセウスは、ペガサスを巧みに操りながらその怪獣に剣を何度も突き立て、とうとうその蛇を退治することに成功しました。それを見て喜んだアンドロメダの両親たちはペルセウスに感謝し、アンドロメダと結婚することになりました。

冬の夜空では、カシオペヤとアンドロメダ、そしてペルセウスとペガサスが、それぞれお互いにとってなくてはならないもののように寄り添って見ることができます。

(気象予報士・小説家 チャーリー/絵:吉田たつちか)2010.01

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